SAROMAN BLUE 鈴木健司

SAROMAN BLUE 鈴木健司

12サロマ湖100kmマラソン完走記~第1章~


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今年で20回目となるサロマ湖100キロウルトラマラソン!初めて旭川からの往復となった。サロマ湖のエントリーも3週間足らずで定員オーバーとなる程の人気に。それに伴い航空券の争奪戦があり、女満別空港の往復が確保できなかった為だ。羽田空港を11時15分出発だったので、湧別町到着は17時近くとなった。会場では受付を済ませ、協賛メーカーのアシックス・ザムスト・塩熱サプリさんにご挨拶して悠林館に向かった。

18時に到着しお風呂を済ませて豪勢な夕食を堪能!野辺山の反省を生かして、脂モノは控えめにご飯をたくさん食べた。料理は活ホタテと活カニの刺身、ボイルカニ、ホタテの稚貝の味噌汁に押し寿司などがでて満足度満点だった。これだから悠林館は外せない!
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明日の天気予報は地デジのデータ放送でチェック!朝から曇りで降水確率は50%から徐々に下がっていく。最高気温でも12℃とかなり低い予報となっていた。翌日に関しても曇りだったので、雨の心配はしていなかった。

当日の朝は2時起床!今回は竹田さんと2人部屋だったので、21時過ぎからぐっすりと眠ることができた。朝の完走弁当は相変わらずのボリュームでご飯は食べ切ったがおかずまでは食べられなかった。油モノを避けて炭水化物と煮物などに控えた。その結果、野辺山の朝とは比べようもないくらいバッチリで、トイレの心配はしなかった。
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いざ悠林館出発の午前3時に外に出てみると、なんと雨!それに強く降っている。辺りは水溜まりができていて、昨夜から降り続いたようだ。予想外の雨にビックリしたが、この後降り続けることはないだろうと思った。会場に着いたのは3時40分。湧別町でも雨は収まってきたがまだ続いていた。ウエアリングを迷ってはいたが、
1、せっかくの雨模様であること
2、風があり冷えが気になるのではないかと思ったこと
3、新しい商品を実践で試したいと思ったこと

を考慮してこのようなウエアリングになった。
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上からサンバイザー&万能バンダナ・1番下にOUTWETノースリーブ・次に肩バランスアンダ半袖ーシャツ・最後にアディダスTシャツの上半身。
下半身はいつも通りだが、ハムストリングスタイツ(サッカー品番)・CEPコンプレッションハーフタイツ・CEPコンプレッションランニングソックス・NEWTONグラビタスとなった。
プラスしてモンベルのジャケットを腰にぶら下げて、雨が続く場合に対応する。
54キログランディアサロマ湖には、ファイントラックフラッドラッシュスキンメッシュノースリーブ・クラフトゼロロングスリーブ・タオルを用意した。

新登場のOUTWETはポリプロピレンを使った水分吸収率0%の水に浮く素材で、汗をしっかりと逃がすサイクル業界では人気のあるブランドだ。こちらは朝練で50分程度で使った時には、湿度も高く汗がたくさん吹き出るのに対応できない感じが多少あったが、今回はファイントラックに変わる雨対策&汗冷え対策に使えるのではないかと、実戦で投入した。スタート時の気温は9℃。スタートラインで密集していると非常に温かく、風も到着時よりは収まってきているようだ。

今回はサプリメントの補充に関しては、スペシャルドリンクを預けられる30・63・79キロを活用しようと決めていた。普段は54キロだけでポーチの詰め替えをするのだが、野辺山でフラスクが足りなかったので、ショッツについてはスタート時にポーチに3本・スペシャルドリンクと一緒にフラスクを1本ずつ用意した。これならばフラスク×3+3本なので12本を摂取できる計算だ。54キロにはアミノダイレクト5500・アミノプロテイン・ベスパハイパーをポーチの補充として用意した。

スタート前のトイレは大に並ぶ必要はなかったので、空いているいつものところを利用した。大は1つしかないので5人くらいが並んでいた。もし大を済ませたいならばこの外の長い行列に並んでいた方が、順番は早いかもしれない。
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スタート地点には雨も小降りになってきたので、約20分前に並んだ。今回は陸連登録とサロマンブルーの区切りはなく、並んだ順番で待っている状態だった。僕は前過ぎない位置に決めてストレッチや写真を撮って時間を過ごした。
するとお揃いのいちごオレバイクジャージを着た3人組を見つけて移動。有美さん・トミー・杉様とスタート前に盛り上がった!各々の意気込みと、シューズを撮影!そしていよいよスタートを迎える。
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ゲストランナーのワイナイナ選手の挨拶の後、午前5時スタートとなった!

20回目のサロマ湖が始まった。

奇しくも今年は雨のスタート。1993年の19年前と同じようなどんよりとした雲から細かい雨が降り続けていた。

今年は昨年に続きまたコース変更があり、スタートの向きは反対に。一旦竜宮台へ向かうコースに出た後、左折を繰り返して湧別町内を回ってから戻ってくる。コース変更は数年前の口蹄疫の影響もあり、畜産農家が密集している地域を外したかたちだ。その分を竜宮台を奥まで進むことで、解消している。スタート地点に戻ってくるとちょうど5キロになる。

スタートラインまでは35秒!(ランナーズサロマ湖ページに掲載されました!)

スタート直後はいつものように皆さんに抜かれる状態。いつもにも増して『ブログ参考にさせて頂きました!』『ぎっくり腰大丈夫ですか?頑張ってください!』と声を掛けて頂き、その都度デジカメで撮影しながら走った。今回新調したデジカメOLYMPUS TG-620は悪天候にも強く、落としてしまっても大丈夫!さらにスポーツモードで手ブレも抑えてくれるので、撮影が楽しくて仕方なかった(笑)
ペースは心拍数が上がり過ぎないようにゆっくりとした感覚で走る。数値的には140を越えないように。足元には夜中から降り続いた雨のため水溜まりがあちこちにできていて、若干走りにくい場所もあったがシューズまで濡れてしまうことはなかった。コーナーを5つ曲がると竜宮台に向かう直線道路に戻ってきて、まもなく5キロを迎える。
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5キロ  32分09秒

スタートまでの時間を差し引くと31分04秒と良い感じのペース。6分12秒くらいなのでいつもの感覚とマッチしている。ここからはひたすら竜宮台までの1本道。約5キロは少しだけ登り下りはしているが、見渡せる直線道路が続く。かすかに見える林までだ。

前を行くお客様が並んで走っている。2人ともNEWTONグラビタスだ!この『NEWTONでウルトラマラソン』をアピールし続けて約3年。今年はたくさんの着用ランナーがいた。練習含めて使って頂き、楽に走れる感覚が掴めたから使って頂いているのだろう。もっともっと情報収集を続けていきたい。
また走っているとどんなシューズを使っているのか、足元に目が行ってしまうかka(笑)パッと見た目に目立つのはやはりアシックスのサロマレーサーだ。この大会ではアシックスさんが54キロ地点でメーカーごとの集計をしているので、こちらも公開して良ければ伺いたいと思う。

昨年は心拍数を基準に走り、80キロ手前で大失速・・・貯金があったので12時間35分でゴールしたが、厳しい内容のレースだった。今年は自分に合ったペースで行こうと決めていた。ペースや心拍数にとらわれ過ぎず、意識せずに走り、時折確認するラップや心拍数が35分以内・140以内で収まっていることが基準となる。
幸いにも雨は昇降状態を繰り返して、雨に濡れ続けることもない。アンダーシャツ2枚で保温性も確保できているので、早々にアームウォーマーを外してポーチに通した。体温が上がると汗の量が増えてしまい、心拍数も上がってくる。細かな体温調節は必須だ。周りにはまだまだビニールポンチョやブレーカーを着ているランナーも多い。ガサガサと脱いではエイドに捨てていく人もいた。

ようやく林が近づいてきてまもなく10キロとなる。

10キロ   1時間03分31秒   31分21秒

ペースは安定している。心拍数も問題ない。骨盤の位置を意識して高く保つ。楽に走れている。エイドも始まるが、前半はポーチに入れたショッツグリーンプラムをダイレクトに1本流し込んで、ゴミだけを捨てた。水分の補給はなしだ。いつもはフラスクに入れるので、ゴミも出ない。今回は違うパターンで試してみた。リズムを優先させる僕の場合はフラスク対応の方があっているようだ。人混みの中にはあまり入りたくはなかった。
10キロを過ぎてコースは直線道路から少し蛇行を繰り返しながら竜宮台に向かう。しばらくすると右側にサロマ湖が見えてくる。雲が低く立ちこめているので、対岸までは見えない。何か漁をしているのか漁船が見える。
漁業を営む方々の家が徐々に立ち並び始めると、前方からは先導車がやってきた。先頭はワイナイナ選手ではなく、能城さん!ものすごいスピードで後続を突き放している。続いてのワイナイナ選手もこの通り!トップの方は躍動感が違う!
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こちらは15キロを目指し走っていくが、たくさんの知り合いのランナーを見つけては写真を撮っていると段々ペースが上がる。一時的に心拍数150くらいまで上がったので、敢えて抑えて走る。そろそろトイレのタイミングを伺いたいが、3800人も参加しているので混雑しているに違いない。尿意とトイレの混雑を探りながら走る。また写真に集中していれば行きたくはならなかった。

15キロ  1時間34分38秒   31分07秒

31分台!良し!約4分貯金だ!ここまで35分ラップに対して3分ずつは最低でも貯金ができている。走るペースを一定に保ち、後程のトイレやスペシャルドリンクなどで使う。理想を言えば50キロを5時間40分でクリアしたい。とりあえずは5キロ35分以内とにらめっこだ。

この辺りから折り返してくるランナーが大量に増えてきた。まもなく竜宮台入口だ。今年は最新デジカメの機能も生かしたいので、ここからはHD動画にした。また雨が強くなりはじめて来たのだが、防水カメラだから問題ない。

2012サロマ湖竜宮台折り返し

竜宮台入口ではチームへろへろの応援隊が元気に声援を送ってくれる。『健司くん、速い~~!』と聞こえるが『いつも通りですよ!』
反対側に20キロのチェックポイントが見える。左手の腰の辺りにカメラを構えて右手はハイタッチ!よさこいの太鼓応援を受けて、竜宮台を奥へと走っていく。昨年から距離が延びてきていつまで経っても折り返しが見えない。しかし知り合いのランナーを探してテンションも上がる!

折り返してくるランナーとの間にカラーコーンが並びだすとまもなくだ。先程抜かれたお客様とも挨拶を交わした。ようやく折り返し。引き続き動画を撮影しながらランナーを見送る。なかなか知り合いの方が現れなったが、皆さんだいぶ後方にまとまっていた。これは僕がスタートラインまで近かったのが理由だ。走るペースは落ちてくるので、捕らえられてしまうのも時間の問題だ。よさこいの太鼓が聞こえてくるとまもなく出口となる。折り返しを目指すランナーもピークは過ぎた感じになり、人の波もまばらになる。ここで20キロ。

20キロ   2時間06分26秒   31分47秒

へろへろの幟を越えたところで、トイレにも行きたくなってきたので撮影を終了した。動画を撮り終わりとドッと疲れが出た!ブレないようにを意識して腰を落として走ったので、ポーチにカメラを戻すとカラダが軽くなった。これだけ長時間は初めてだったのだが、後から観るのが楽しみになった。竜宮台を抜けてからのトイレに行こうかと、一度コースを外れたが前を走っていたランナーで列が伸びてきたので、ここではパスをした。今すぐの感じではなかったので、次の機会を伺う。

20キロの通過を振り返ると31分台で良し!しかし心拍数が先程よりもゆっくり走っているのに高い。これは腰が落ちたフォームからくる無駄な動きのせいだ。スムーズな体重移動ができていない為、このような状態になる。これからはしっかりと腰高で心拍数を140前後まで落として走ろう。

いつも利用しているトイレの前に再び行きたくなったので、ホテルレイクパレスの前に向かった。大待ちは居たが、小はスムーズに済ませられた。所要時間は2分弱でコースに戻りペースを作る。しばらくするといつものトイレが右側に見えてくるが、トイレ4つに対して5人が並んでいた。この数ならば5分以内でクリアできるだろう。今回はパス。まもなく25キロになる。雨はすっかり上がり、薄日まではいかないが確実に回復傾向にある。寒さは全く感じないくらいになってきた。後方からお客様のタモさんがやってきた!ここ数年40キロ~70キロ過ぎまでご一緒するが、今年は調子が良さそうだ。スタイルも以前は僕と同じCWXプロモデルロングを着用していたが、今年はアシックスのコアバランスタイツにCEPを装備!さらに足元にはNEWTONだ!以前の40キロ手前付近の写真がこちら(笑)

25キロ  2時間40分25秒   33分59秒

トイレを入れても35分以内でクリアできた。順調順調!昨年からエイドの場所が前半だけずれてきている。先程20キロエイドでも固形物は摂らずに、ショッツを1本とアミノプロテインを流し込んだ。次は30キロ計測の手前にエイドがあるで、そこでスペシャルドリンクを飲んで満腹感を出したい。夕飯と朝食をしっかり食べたので今のところ空腹感はない。走っているとまたまた『アート鈴木さんですよね?ブログ参考にさせて頂きました!この人より前にいれば大丈夫だよ!』と声を掛けて頂きました!またクリニック参加者の方もいます!楽しく走らせてもらいながら、コースはようやく分岐点に差し掛かる。やっと別の道に入り気分的にもリフレッシュ!ただ景色はあまり変わらないが・・・。
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ここで後ろからカメラランナーのTENDOさんが登場。TENDOさんは野辺山でもデジカメを持って走り、動画を撮影しながら走っている。また編集が上手い!僕のように撮っただけではない。今回はコンパクトな三脚とセットにして笑顔で快走中!あっという間に、置いていかれた。
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そしてコースは再び直線道路に。昔はひたすら真っ直ぐ進んでから戻ってきたが、昨年から30キロで左折し国道を目指すようになった。まもなく30キロのスペシャルドリンク!今回はスペシャルテーブルと通常エイドの間隔が数メートル開いていたので、水より先にジェル・プロテインの順番に入れると、やはり溶けにくくなってしまった。理想は水・プロテイン・ジェルが良いと確認した(笑)
またポーチにあった3本目のショッツを消費し、スペシャルと共に預けていたフラスクを持っていく。これは63キロまでの3本分だ。このタイミングでスペシャルのジェルと合わせて4本まとめて摂ったことになる。まだ内臓に負担はなくスペシャルも飲み切った。固形物はまだお腹も減らないのでパスして走る。エイドでは湧別のEさんに会いご挨拶だけ交わした。(いつも並走できずにすいません!)

30キロ  3時間14分41秒  34分16秒

ここでスタートからのトータル時間を初めて確認!『お~!15分も貯金があるぞ!』昨年よりもゆっくりに入ったのと、トイレ&スペシャルを費やした中では予想以上に貯金が貯まっている。50キロ5時間40分でクリアするには5分の貯金だ。しかしまたトイレ小に行きたくなってきた。まだ10キロも進んでないのに。我慢したところで、次は35キロ過ぎまでないし、その辺でするわけにもいかないので、3つあった仮設トイレに5人目として並ぶことを決めてコースを離れた。

この人数ならば回転は早いかと思ったが、意外と掛かってしまった。待っている間には股関節のストレッチをしっかりと行い、筋肉の硬直を防ぐ。ようやく5分後に順番が巡り、出発まで約7分掛かってしまった。貯金はあったのであまり気にせずにスタートした。次の35キロのラップが40分くらいかな?国道239号線に出て35キロを過ぎるといよいよアップダウンが始まる。と言っても緩やかな丘陵地帯を越えていくような感じだ。
前方見ると道端で気持ち悪くなってしまっている方がいた。また走りだした際に並走する感じになったので声を掛ける。『大丈夫ですか?飴玉とか持ってます?水分でもダメな場合は舐めながら歩いていれば復活しますから!マイペースで!』と伝える。後日メールを頂いた。北海道在住の方で《私も出場したのですが、40k付近で吐いてた後に、鈴木さんに「アメをなめて、ゆっくり走っていれば必ず復活します。」とアドバイスを頂き、とても力になりました。ありがとうございます。結果虚しく65kでタイムアウトになってしまいましたが、確実に復活しました。とても悔しく、8月の北オホーツク100キロマラソンに出場しようと決意致しました。》ひでさんありがとうございました!

35キロ   3時間55分41秒   40分59秒

トイレを加えて約41分。まあ問題ない。次の5キロで35分で刻めれば大丈夫だ。ゆっくりと下った先にトイレがあるこちらは3つのトイレに対して8人くらい並んでいた。ここにしなくて良かった!次の40キロに向けては、1度登ってから緩やかな長い下りだ。いつもならば強い陽射しと照り返しに苦しめられるが、今年は心配ない。雨の様子はまったくなくなり、ランナーにとっては走りやすい環境だった。芭露(地名:ばろう)に向けての下りになると、国道を2列くらいで進むランナーが続く。そして下り切った先に町が見えてくる。
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ここでのエイドの補給は、アミノダイレクト5500とベスパハイパーにして、極力水の量は抑えるようにした。また暑さも気になり始めてきたので、バンダナを濡らしてタイツも濡らす。時刻はまもなくすると9時30分だ。やはり気温も上がってきた。
しかしテスト中のアンダーシャツ『OUTWET』はなかなかの優れもの!熱くなり過ぎることもなく快適なサラッとした肌触りを保っている。肩バラシャツをタイツから出して空気の入れ替えをした。芭露の町を抜けると40キロとなる。
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40キロ   4時間32分12秒   36分31秒

アップダウンの影響か?はたまた単純に疲れによるペースダウンか?明らかに後者である。しかしこれも予定通り!昨年はペースが落ちないように心拍数を上げて維持していた。今年は違う!心拍数は安定している。貯金を使いながらうまく走ろう。芭露を離れて約1キロ進むと42.195キロの月見が浜だ。僅かに登る道を進むと先に坂が見えてくる。その坂は国道で、丘陵地帯をまた越えていくがランナーは手前を左折して月見が浜へ向かう。

側道に入るとなんだかカラダが重い・・・ペース自体は無理もなく進んでいるが、少しだるさを感じ始めた。それでも42.195キロを4時間47分でクリアした。カラダの重さの原因はしばらく走ると明確になってきた。それはトイレ大だ。僕の場合、お通事は良く、朝出ないとカラダを動かした後に必ず行きたくなる。月見が浜の側道で段々と便意が近づいてきたので、カラダが動かなくなってきたのだ。
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国道に合流する被り水を使い足元を冷やす。いつもは混んでいる被り水も今年は少ない。この先サロマ湖湖畔を抜けて一旦丘陵地帯に入る。その手前にエイドがあるので、一目散に仮設トイレに向かう!トイレは1つ。使用中だったが、すぐに空いた。しかしトイレは詰まってしまったらしく・・・酷い状態に(苦笑)
なんとか用を済ませてカラダを軽くすることができた。所要時間は3分だったが、出てからはエイドには寄らずポーチのベスパハイパーとショッツを飲みながら2分程ストレッチに時間を使った。その間にトイレの列は8人にまで増えていった。スタートするとすぐに45キロが近づいてくる。

45キロ  5時間12分47秒  40分35秒

トイレ休憩としっかりストレッチに時間を使ったが、40分でクリアできた!40キロでの貯金は8分だったから、まだ3分の余裕がある。(50キロ5時間50分に対して)
いよいよ始まる丘陵地帯。ここから50キロまでをなんとか35分で行けば問題ない。この先湧別町と佐呂間町境が登りの頂点となる。登りの先には長い下りがあるので、そこでチャラになるような走り方で大丈夫だ。
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トイレ以降回復するかと思っていたカラダはなかなかスッキリと思ったように動かなかった。もう1度ショッツを注入して回復を待った。かといって歩いているわけにもいかないので、ペースは落としながらもリズムは崩さない。登りが始まるとランナーの長い列が山間に消えていくが、ほとんどが走っている。急激な斜度ではないので、僕もなるべく走り続けた。
頂点を越えてもここではサロマ湖は見えない。少しだけ内陸に入り込んでいるので周辺は緑でいっぱいだ。下っていく道が右に緩やかにカーブしている。あの先に平坦があり、被り水があり、その更に先に50キロが待っている。この辺りのエイドは45キロ手前にあり、次は52キロの手前までない。コースの特徴から山間には設置できないからだ。例年の暑さではこれも理由で、途中にある被り水がなくなってしまうのだ。
写真では完全に曇っているが、今年は徐々に気温が上がりだしてきたので、僕は被り水をたくさん使うようになってきた。それも風をあまり感じないからだ。曇っていて風があると濡らすと当然冷えに繋がる。しかし朝吹いていた風はなくなり穏やかだった。
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50キロ   5時間49分17秒  36分29秒

お~!5時間50分予定にピッタリ!貯金は出来なかったが、このままのペースでラップを刻めば、さらに貯金は増える!ここからは5キロ40分で80キロ10時間が最大の関門だ!
まずは長い坂道を歩く。ここは無理しても仕方がない。50キロ頑張ったカラダを一休みさせる。また50キロ以降は1キロごとの表示があるので、ペースを確認しやすい。しかし表示はあくまでも目安で、気にするのは自分の体内時計だ。下りに入ると51キロがある。ここで50キロから9分半経過したことを確認し、走り始める。下った先にエイドがある為、また休みが増えてしまうので歩きっぱなしは禁物だ。さらにその先55キロ手前には荷物を預けたグランリゾートがある。エイドの間隔が詰まっているので、休み過ぎにも注意が必要だ。
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52キロ手前のエイドでも補給に固形物は摂らず、アミノダイレクト5500を少量の水で流す。ガソリンは走りながらでもフラスクで飲めるので、水が必要なものを優先にする。またカラダが重いので、クエン酸のパワーで回復を期待した。
エイドを離れて再び湖畔を走る。数年前はこの平坦で両足が痙攣してしまったことがある。まだ52キロなのにと焦りを感じたが、携帯しているサプリメントでしっかりと回復し、その年も完走できた。今年はこの調子・リズムならば問題ない!カラダの体調の変化はつきものなので、そこに対応する力は今年に関しては富士五湖・野辺山で鍛えられた!この時点でリタイアしてしまう不安感は一切なくなっていた。徐々にリズムを取り戻し53キロからの緩やかなアップダウンを越えて、グランリゾートへ向けて登り坂を走る。ここまで来ると気持ち的にも前向きになり、ペースも上がった。グランリゾート前ではアシックスの方々がシューズのシェアをカウントしている。NEWTONはどれくらいかな?到着時刻は6時間26分。休憩は5分と決めた。また走りながら何をするかを考えていたので、目的を持って時間を使う。


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第27回サロマ湖100キロウルトラマラソン完走記~第2章~

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