○●●遊女asome●●○

< 新しい記事

新着記事一覧(全528件)

過去の記事 >

2006.12.15

これから何が起こるのか　田坂広志著　　PHP研究所

(1)

テーマ：ビジネス・起業に関すること。(20041)

カテゴリ：「経済とお金」の本

～我々の働き方を変える「75の変化」～ウエブ2.0革命が、資本主義のすべてを変えていく。そして「日本の時代」が始まると、とても魅力的な帯のタイトル！
「複雑系の知」で、生命的なシステムとして企業や働き方を捉える「複雑系」という考え方を伝えてくれた田坂さんが、ウェブ2.0をどのように捉らえているのかを知りたくて、早速買ってみました。
様々な人たちが、特にインターネットに詳しい人たちのウェブ2.0についての捉え方はほぼ出揃ったところですが、経営という立ち位置で、この今起こっている情報革命をどのように考えていくのか、とても興味深いところです。私が今のウェブ2.0についても非常にすんなりと理解できたのは、数年前の田坂さんの「複雑系の経営」や「複雑系の知」を読んでいたからなんだなと思います。本書の最後に自署を語るというコーナーがあり、この二冊についての文章の中に、「情報革命の本質は、企業や市場や社会の内部での「相互関連性」を強め、その「複雑系」としての性質、すなわち、「生命的システム」としての性質を強めていくことだからです。」と書いてあり非常に納得しました。インターネットで今起こっていることを複雑系の思考で整理すると非常にわかりやすいんですね。
３００ページで、かなり厚い本ですが、意外と字が大きく、さらっと読むことができます。
また私にとっては、様々な日々積み重ねられている、頭に浮かぶ思考のおさらいと整理にもってこいのとても有益な内容でした。ほぼ、ここ5年で起こった、インターネットの更なる進化によっておこった、働き方、仕事の仕方の変化、顧客の心理の変化、そして今後どのような方向に進んでいけばいいのかということを、自分が歩んできた歩みを重ね合わせながら、確かめ、そして、この先の方向をしっかりと組み立てることができる、そういったさわやかな読後感です。
「働くは、はたを楽にすること」「顧客に共感すること」「プロフェッショナルからアーティストへ」「言葉で表せない知恵がますます大きな価値をもつようになる」などなど、核心に触れるフレーズがどんどんと迫ってきます。決してインターネット上のことだけではない、資本主義全体が進化しつつある、歴史の大転換の今、私たちの置かれている現状を的確に、スピーディーに伝えてくれるこの本をぜひ皆様も読んでみてください。きっと新たな力が沸いてくることでしょう！

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう