おんな鮎釣り師のホームページ

母の入賞作(なんと10万円!)特別賞

母が報知新聞『釣り大将』で特別賞を頂きました。
アユ追う清流 生きがい母娘竿


娘の所属している会の鮎の月例会に九月五日"おまけ"の参加で連れて行ってもらえることになった。

場所は三重県熊野市・北山川。

一昨年は40匹も釣った所で、私の釣り人生の中でも最高記録やったなあ。

川底のボール大の石、バレーボール大の石に.小ぶりやけどギラギラと一面の鮎。

今でもその時のことが瞼の裏によみがえってくる。



ワクワクしながら釣り場について、がっかり。

楽しみにしていたのに流れが変わってしまっている。

案の定、釣れない。

やっと十五センチが2匹。

皆さん腰まで立ちこんで型のよい鮎を上げている。

が、ばあさんは悲しいかな、踏ん張りがきかん。

ひざ下までが限界で、ポイントまではとどかん。

やはり、流芯で釣れているようだ。

人さまが釣り上げているの眺めて拍手。

また遠くを通過する瀞峡遊覧船に手を振って、と大サービス。

「こんなはずではなかったのになあ」

「ここへ来たら、入れ掛りするはずやったのに」と河原に坐って名人たちの釣りを見学することに。

月例が終わって娘から「お母さんに釣らせてやりたかったのに。もう一日、今度は熊野川で釣ろうか」と誘われ大喜びで川湯温泉に一泊。

温泉につかっておいしい夕食に舌鼓。

これも釣り旅行の楽しみですなあ。

翌日は地元出身の坂下さんに案内してもらい「敷屋橋」の下へ。

雨で少し水量が増えていたが、「引き水はいかんけど増水はええんや」と今は亡き師匠が教えてくれたのを思い出す。

三重県大内山川で産湯を使い、川とともに生きたような頑固ジジイやったけど、私にはいろんなことを教えてくれましたなあ。

私も今度生まれてくるんやったら川の近くがええなぁ。

小さいころから川に潜って鮎の様子をじっくり観察してから鮎釣りを始める。

そしたらようけ釣れるようにならんかなあ。

話は戻って、敷屋橋下。

「よっしゃ、釣るで」慎重にオトリを送り込む。

すぐに目印がブルブルと震えて下流へと走る。

竿を上げ慎重に引き抜いた。

実は以前、引き抜きの写真を撮られたことがありますねん。

自分ではカッコ良く決めていたつもりやったのに、へっぴり腰でまぁ不細工やったわ。

釣れたのはまずまずの型で、あとは入れ掛かりになった。

今年初めて気持ちよく釣れた。

そして、一緒に釣っている人たちみんなが喜んでくれる。

それがまた、ばあさんにはうれしかった。

良い娘を持ったものだと思う。

よくぞ娘を鮎釣りに”はめた”ことや。

亭主もせがれも、はまってはくれなんだ。

女二人気ままに釣り三昧のよい身分。

世間様は、とんでもないばあさんと娘だと思っているだろうなあ。

釣りは昔亭主に連れられて武庫川へハゼ釣りに行ったのが始まり。

淀川のハゼ、釣り堀のヘラ、アマゴ.マス、グレにチヌ。

そのうち妹婿に誘われて鮎釣り用覚えたら、すっかりはまってしまって。

大阪から親せきを頼って鮎釣りのできる三重県紀勢町に引っ越し。

大内山川をホームグラウンドに夏中、毎日川を見て暮している。

四万十川、古座川、矢作川、野洲川、娘にはいろんな川に連れて行ってもらう。

最初私が教えてやったのに、今は教えられてばっかり。

釣りを始めて40年。

何をしても飽きっぽい私が、いまだに娘から誘われるとワクワクして、まるで遠足の前の晩の気分。

川には釣り友達もいっぱいいる。

孫のようなお兄ちゃんも声をかけてくれたり、皆さんオトリをくれたり親切にしてくれるので川へ行くのも楽しみや。

この頃の友釣りは難しい。

縄張りを持ってケンカするアユが少なくなったのかみんな仲良くコケをはんでいるように思う。

私の手に負えん。

名人、上手な人たち専用の鮎ばっかりになってオトリ替えもできん。

そういえば私も釣れたころがあったなあ。

十匹や二十匹釣れたのに…。

「近所や知人に配れたのに」と愚痴ばかり

でも何とか自分の食べるくらいは釣れる。

生きた天然アユの塩焼き、てんぷら、甘露煮と釣り人ならばこその贅沢。

秋になったので海へ行ってみよう。

コッパグレか小アジが遊んでくれるかな。

一月二月は寒いのでこたつで本を読んで、三月になったらアマもでも採りに谷へも行からならん。

まだまだやりたいことがいっぱいある。

私にこのような充実した老後が用意されているとは思わなかった。

人生今が一番幸せな時

まだまだ明るく元気に釣り人生を生きていこうと思う。



バイクで釣行 尽きぬ探究心



山本さんは地元では釣りの名物おばさん。

娘さんも鮎のレディースチームを率いる知る人ぞ知る女性釣り師。

親子二人が地元の大内山川で鮎釣りに没頭する姿は注目の的だ。

また山本さんは一人でもバイクに乗って釣り場通いする熱の入れよう。

しかし土・日曜日は「よそから釣り人が来るので」とホームグラウンドを譲る心配りも忘れない。

山本さんはいくつになっても釣りへの探究心はおう盛だ。

七月に大内山川で開いた「報知鮎釣り教室」に最年長で参加。

翌月の愛知県矢作川での同教室にも元気な姿を見せ講師陣を驚かせた。

鮎のシーズンが終わりこれからは三重県美山町などで堤防釣りも。

竿をかついで歩く山本さんの”元気印”はまだまだ続く。




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