失われた【本質~The Essence~】を求めて

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2014.01.07
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前々回の日記に、ayafuyaさんがまたもや美味しいネタを寄せてくださいました。
ありがとうございます!


>ちょうどサイモン・シン(代替医療のトリック)と、
アンドルーワイルという相反するお2人の著書を読んだところでした…汗




【送料無料】代替医療解剖 [ サイモン・シン ]


こちらは文庫版。中身は同じです。
しかし...原題がハロウィンにやって来る子供達のセリフ・"Trick or Treat?"(お菓子くれないといたずらするぞ)をもじった"Trick or Treatment?"だなんて。
正直、あまり笑えません。



未読なのですが、アンドルー・ワイルと逆の立場と聞き、その論調、なんとなく予想がつきました。




【送料無料】ワイル博士のナチュラル・メディスン増補改訂版 [ アンドルー・ワイル ]



アンドルー・ワイル博士は、ハーヴァード大学の医学部という、西洋医学界の頂点のひとつとも言える場所で専門教育を受け、植物学(メディカルスクール進学前に専攻。)や代替医療の知識も取り入れつつ、現在に至るまで生身の患者さんたちを相手に医療行為に携わってきた方です。その事実は誰にも否定できません。



長年の臨床経験だけは、サイモン・シン(物理研究者。のち、BBCの科学ジャーナリストに。)とエツァート・エルンスト(ホメオパシー寄りの代替医療専門家で、あまり東洋医学には詳しくなさそうです。)の二人をもってしても、どうしても追いつけない部分、じゃないかと思います。



まぁ、勝ち負けをどうのこうの言ってもしょうがないんですが...簡単に白黒つけられない問題ですものね。

特に、がんに代表されるような難病を前にすれば、「勝ち組」に見える西洋医学だって少しは謙虚にならざるを得ないでしょう。




それに、「代替医療には好意的」と公言している人にしても、「大きな声じゃ言えないけど、あの療法だけはイヤ」「あれは...イカサマだな。」と、受け入れ難い療法だってあるかもしれません。
治療者だって人間。個人的な好き嫌いを完全に消し去るのは至難の業です。



結局、人間の体のことって、まだまだ未知の部分が多過ぎなんですよね。




一昔前の健康常識が、今では正式にタブー認定された、なんてことも、数多く目にして来ました。
例えば、真夏の炎天下、「汗になるから」と水分補給もせず、延々と重労働やスポーツに励むなんてことがごく普通だった30年前。
今の人が聞けば、「あんた、それ、死ぬよ?」って、顔真っ青になりそうです。
当時、無茶に無茶を重ねて健康を害した人はたくさんいたはず。
でも、問題視されるようになったのは、ここ十数年の話ですよね。




もう、何が〇で何が×なのか、長い目で見たら本当にわかりません。
どうせ何年かしたらまた「最新の学説/研究によると...。」でもって、コロッと変わるんでしょうから。





「西洋医学の教育をばっちり受けてきたお医者さんの言うことには一応、耳を傾ける。でも、だからといって100%ありがたや~ありがたや~と盲信して受け入れるわけじゃないよ。」と、少しは懐疑的になるのも仕方ないでしょう。



乱暴なたとえですが、「自分に効く療法/治療法」は、自分が好きなラーメンのタイプみたいなもの、なんじゃないでしょうかねぇ。(←乱暴過ぎるか?)
家族でもバラバラかもしれないし、若い時・年取った時でもまた変わってくるかもしれない。
(我が家の場合、私は太め・縮れ麺の札幌味噌ラーメンが好きなのですが、子供は細麺・あっさり醤油味の東京ラーメン、夫は断然「二郎」...といった具合に。)




「私はこれが一番おいしいと思ってる。これが一番好き。」という、生まれ持った【食の好み】。




西洋・東洋を問わず、どんな療法でも「これならばうまく行くんじゃないだろうか」という期待感無しでは、何をやっても効かないんじゃないでしょうか。(それを人はプラセボ効果と呼ぶのかもしれません。日本流に言うならば、「鰯の頭も信心から」。)



「ここの店でうまいラーメンを頼めば、幸せな瞬間が持てるんだ!」ってな期待感と同じで、「これだったら治るんじゃないかな」と、祈りにも似た上向きな気持ちを抱きながら治療に取り組めるのであれば、西洋医学でも、代替医療でも、それなりに「有効な治療法」として認めてあげてもいいんじゃないでしょうか。



その時、「博多ラーメンは、麺がしなしなと素麺みたいでイマイチ、やっぱり太麺に限るよね!」(博多の方、すみません。)とか何とか、後ろ足で砂かけていくような無礼は一切無用に願いたいですね。「次行こ。」と、さっと席を立てば良いのです。



私にはこれが効くと思う。
もし、あなたには、あちらが良いのなら、それは何より。



行き着くところは以前のYouTube動画の形で引用した「ゲシュタルトの祈り」に近い境地、かな。







ayafuyaさん
>前者の本では鍼ってどやねん?と槍玉に挙げられてますが、
お灸はあったかそうなイメージですね(´∀`)




そーなんですよ。あったかくなりたい。それが全ての始まりでした。
今、住んでいる家、台所&リビングに薪をくべるタイプの暖炉がついていたりして、日本から来た人が見ると、「あら、すてきー!」なんて惚れ惚れしちゃいそうなんですが、実は、


煙突から暖炉に吹き込んでくる隙間風のせいで



一階の部屋がすごく寒い



んですよっ。(今はケチって巨大なダンボールでブロックしていますが...ちと貧乏くさいです。)窓枠から、建具の間から、とにかく隙間風が多くって。
これって単にうちが安普請の建売住宅だった、ってことなのかもしれませんけど。



で!





→でも、きつめの靴下で足首締め付けると、どうも体の調子が悪くなる。


→ よし、お灸やるしかないか!」





という流れになりまして。



...「冷えとり」なんて日本で話題のムーブメントは全く知らなかったです。
ayafuyaさんが取り上げてくださったおかげで初めて知りました。



代替医療に話を戻しますと、



「何が効くかどうかはやってみないとわからないから、何でも試せばいいじゃないか」という、帯津良一先生のがん治療ポリシーで行くしかないんじゃないかなぁ、って思います。



西洋医学に限らず、医学は未だ発展途上の学問です。
すべてに対して偏見を拝し、適材適所をモットーに、
あらゆる療法を併用するのがいいでしょう。




【送料無料】養生問答 [ 五木寛之 ]



上のような「医者の見解」を出されている帯津先生ですが、一方でこんな興味深い発言もなさっています。



(...)私が驚いたのは、講演後の控室で学生諸君からの
「自分も帯津先生のような道を目指したいが、どうすればよいか」
という質問に対し
「まず徹底して西洋医学をきわめなさい」
と答えられたことでした。
ああ、この先生は本当に臨床家なんだなと思ったことを覚えています。



【送料無料】人の哀しみがわかる医者になってほしい [ 帯津良一 ]




(「おわりに 患者さんのために何ができるのか 医師予備軍への助言がこの一冊の中に凝縮されている」駿台予備学校・医系小論文講師 上條晴史 氏によるあとがき より)



なぜ、気功や鍼灸、ホメオパシーなどの代替医療に好意的な帯津先生が


「まず徹底して西洋医学をきわめなさい」


と学生達に忠告されたのか。




そろそろ、私達一人ひとりが帯津先生の発言に隠された真意を読み取ろう、と努力した方がいいのかもしれません。



賢明な患者・被治療者として命を全うするためにも。





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Last updated  2014.01.08 13:16:53
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