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2015.03.28
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カテゴリ: 国内旅行・近畿
5月10日まで、京都市美術館を中心として、 Parasophia ”京都国際現代芸術祭” という大規模な現代アートの美術展が開催されています。

近年、とみに「現代アート」というフレーズに敏感に反応するようになって、今回も開幕を楽しみにしていたのですが、何を血迷ったか、京都で桜の開花宣言が出た最初の週末にいそいそとお出かけする愚を犯してしまいました。。。

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京都にも桜の季節がやってきました。

市美術館は、 4年前にフェルメールを見に行って以来 ですが、実は、個人的には、この美術館はあまり好きではありません。帝冠様式の設えもさることながら、展示の内容に比して宣伝が大仰で、4年近くも足が遠のいたのはそういう事情があったのです。

とまれ、日経が宣伝するくらいだし、出展者もなかなかそうそうたる名前が並んでいたので、期待に胸をときめかせつつバスに乗り込むまでは良かったのですが、とにかく自動車が多くて、バスは一向に進まず、途中で降りて歩いて美術館に向かうことにしました。

観光客の多くは平安神宮に吸い込まれていきましたが、市美術館は意外と空いていて、当日券の購入も入場も待たされることがありませんでした。

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屋外展示の やなぎみわ の作品「移動舞台車」

美術館に入ると、まず、”Café Little Boy”というスペースがあり、ここまでは無料。
鑑賞者参加型の作品で、黒板にチョークで思い思いの絵やら言葉やらを書き連ねるもの。しかし、こういうのは、既に陳腐な感を否めません。


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Jean-Luc Vilmouth "Café Little Boy"


昨年、 妻有の「大地の里」 見た からかも知れませんが、ちょっと、コンセプトが安直かなという印象をぬぐえませんでした。

館内の展示も、少なくない作品が期待外れ。
入り口から続くケントリッジ(William Kentridge)の作品と蔡國強のダイナミックでありながらユーモラスな展示はそれなりに見ごたえがあったのですが、その後が良くない。
どうも冗長な展示内容で、どうもスペースを持て余した展示のように感じられます。
しかし、総合的に見て満足できない展示であっても、個々の作品はそれなりに意味を感じさせるものだったし、これは、キュレーターや作品の質の問題というよりも、果たして、現代美術を展示するのに適切かどうかという、この美術館の建物そのものに起因する限界のような気もしました。

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William Kentridge "Second-hand Reading"

ロボットが絵を描いていて、その作品も売られています。

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蔡國強の"京都ダ・ヴィンチ"の連作


一旦、市美術館を後にして、今度は、別会場である三条菱屋町の文化博物館に向かいます。
この博物館は、旧日銀京都支店の建物だった重厚なレンガ造りで、そんなに広くはありませんが、存在感は抜群です。

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こちらでは、(あの)森村泰昌の作品などが展示されていますが、個人的には、彼のユーモアのセンスが大好きで、今回の連作も、肩肘張らずにゆっくりと鑑賞することができました。

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森村泰昌の連作

今回のイベントは、この2館だけではなく、出町の鴨川のデルタや堀川団地、三条の大垣書店などにも作品の展示があって、最近流行の町ぐるみでの芸術祭なのですが、京都でこのようなコンセプトの美術展を開催することには、次の二つの点から、やや難があるのではないか、やや言いすぎだとすれば、所期の目的が達せられていないのではないかと感じました。



まあ、こういうイベント自体は好きですし、今回の企画も、見た後の感覚は、やや物足らなさを孕みながらも、決して後味の悪いものではありませんでしたから、また次回の試みに期待です。








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最終更新日  2015.03.31 21:14:31
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