K/Night

K/Night

狂愛・自虐・EndlessCorrdor


愛しているが故に追い詰めた

「言い残す事は――?」
両手を縛られ足首には枷
役人は問う
「―――別に何も」
罪人は女
罪は裏切り
それ故死罪
剣は振り降ろされた
瞳の閉じた首は転がる
頭の無い身体は堕ちた
紅い血は赤土に染み込んだ
首は晒者
女は死んだ
吹く風は死の匂い

焼かれる前に女の身体を盗んだ
汚れていない綺麗な身体それにナイフを突き立てる
血が吹き出す
まだ残っていた
それを口に含む
甘い―――甘い血
一滴残らず飲み干した
もう何処を刺しても血は出ない
それならば肉を喰らう
内臓を取り出しそのまま喰らう
血が滴り口元を汚す
全てを喰べて
女を得た
残った塊は自らが焼いたこれで女は誰の手にも得られない

その夜は満月
暗くはない
それ故首も仄かな光で見えた
首を降ろす
抱き締める
そして口付けを
愛しそうに見つめ
狂気じみた笑みを浮かべそして消えた

女はもう1人だけの物
それは狂愛が為の故

【自虐】
腕を切った
血が流れた
綺麗なほどに紅い血
でもそれはきっと表面上だけなのだろう
この血は一体どれだけ汚れているのか・・・

心配をかけた人がいた
自分にとってはとても綺麗で
きっと触れることも出来ない人
そんな人が汚れた自分を心配してくれた
なけなしの、ほんの一握りの良心が痛んだ
縫い合わせた筈の傷は開いて血を流す
痛くない
でも痛い
どうして
仕方ない
ごめんね
そうしてまた、自分は堕ちていく

壊れたモノが好き
自分も壊れているから
流れていく自分の血が好き
自分が確認出来る罪の痕だから
泣く自分は嫌い
醜くて、隠したと思った弱さが現れるから

だから隠して我慢して、そして壊れていく

人を切ったことはない
殺したこともない
でも、自分には傷を付けた
何度も頭の中で殺した
そうしないと何時か人に手を掛けてしまうかも知れないから

好きだよ
嘘と罪で塗り固めた自分そんな自分だけどこの言葉だけは嘘じゃない
君がいたから今生きていられるんだ
好きだよ
口癖みたいなモノだけど本当に好きな人にしか言わないから
だから、この言葉だけは信じて
好きだよ

腕の血は何時か止まる
心の傷は開いたまま
君はまだ止めてくれるのだろうか
それとも捨ててしまうだろうか
自分はこの先もきっと続けていくだろう
自虐
それが、自分が出来る唯一の罪滅ぼしだから

【Endless Corrdor】
無限の回廊
出口の無い回廊
何もいないのに走り続ける
何度も振り返り
逃げ続ける

無限の回廊
聞こえてくるのは自分を追い詰める声
お前は
お前は
お前は
耳を塞いでも聞こえてくる
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい
謝っても聞こえなくなることはない

無限の回廊
犯した自分の罪に自己嫌悪で気持ち悪くなる
持ち慣れたカッター
腕を切る
血が流れた

無限の回廊
出口はないから走り続ける
何時しか床は、堕ちた血で紅く染まった

無限の回廊
出口の無い回廊
何時か誰かが来てくれる
そんな儚い思いを抱いても許されるのだろうか

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