第5章 オープンソース現象とマス・コラボレーション
この本「ウェブ進化論」に対する、強い関心と、どこかひっかかる違和感。その一つ、この本のもともとの文章は、「正論」や「産経新聞」に書かれたものが、大きな柱になっているのだった。「正論」は、物珍しさに、他ではなかなか見られない記事を読むためにたまに立ち読みをすることはあったが、自分のオピニオンとして採用するということはほとんどあり得ないオピニオン雑誌だ。もともと、そういう背景の違いがまずはあるだろうと思う。
それと、著者の 梅田望夫
氏の父親は、
梅田晴夫
氏という作家であるということだ。この父親のことは、全く知らないけど、そういう背景をひとつひとつ調べていけば、もっと、その「違和感」という奴の、本当の意味がだんだんわかってくるかもしれないなぁ、と思った。
いずれにせよ、ここからの3章、およそ70ページに渡っては、結論部分であり、なかなか興味深い部分でもある。省略してもいいような部分でもあり、また、もっともっと細かく見ていきたい部分でもある。これから起こる未知の世界でもあるので、どういう風にも解釈できるが、限りなく興味をそそられる部分でもある、とも言える。
気になるところだけ、走り書きメモしておこう。
「インターネット」「チープ革命」「オープンソース」の「次の10年への三大潮流」。この意見は大賛成。
マス・コラボレーションという言葉が正しいかどうかわからないが、意味するところは分かる。これから、それが本当に「機能」するのかどうか、楽しみ。実体はどんどん進んでいる。
ブッククロッシング、という実験もなかなか面白い。アイディアとしては、ということだけど。
ウィキペディアも、どんどん進化するだろう。膨大な実験だ。
リナックスとウィキペディアに共通するのは、まずリナックスなりウィキペディアという誰かが用意した大きな「全体」という場があって、そこに「個」がボランティア的に参加することで「全体」が発展していく枠組みであることだ。
p195
なかなか関心深い。
ソーシャル・ネットワーキングと人々の評価という[全体]
p199
mixiやブログに関しては、まだまだ結論めいたことは語れない。まだ参加の途中だ。いずれは、キチンと自分の意見をまとめることができるようになるだろう。
「不特定多数は衆愚」で思考停止するな
p205
「衆愚」かどうかは、大いなる賭けだ。その実験の過程で、すでにビック・ビジネスを仕掛けている抜け目の無い人々もいるだろうし、人類が「神」に至る過程の極めて貴重な機会であると、おおいなる期待をもって見つめている人々もいるだろう。
たしかにネット世界は混沌としていて危険もいっぱいだ。それは事実である。しかし、そういう事実を前にして、どうすればいいのか。忌避と思考停止は何も生み出さないことを、私たちは肝に銘ずるべきなのである。
p207
まさにそうだと思う。さまざまな点では、納得できない点も多いが、とにかく前向きに進もうという点は、まったく共感できる。
フューチャリスト宣言 <1> 2007.06.06
ウェブ仮想社会「セカンドライフ」 2007.06.05
Web屋の本 2007.06.05
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