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彼女は ダンプカーの運転手の息子とは 文通を続けていました。
この子は 中学3年になっていたようです。
ある日の手紙に 「 おばさん ボクは就職しようと思っています。
生活が大変なことはわかっているので 親を助けたいから。」
わたしの友人に 迷いはありませんでした。
即 その家に行って その息子に言ったそうです。
「 高校はでておきなさい。 わたしが 月謝は出してあげますから。」
自分の家族の命を奪ってしまった運転手の息子を高校に行かせてあげる、
など 普通では まず 申しでたりはしませんよね。
この子には 罪はない。
そして3年間 月謝を払ってあげたのです。
何年もかかりましたが 彼女は立ち直る事ができたのです。
誰を恨む事もなく 怒る事もなく 平穏な生活をおくることが
できるようになりました。 そしてある日のことです。
自分の家をとりあげ 追い出した 義父から連絡がはいったそうです。
「 自分の命は あとわずかしかない。 自分は あなたに対して
ずいぶんひどいことを言ったりしたりしてしまった。
本当に 申し訳ない事をしてしまった。 心から詫びたい。」
亡くなる寸前 何十年もあった心のわだかまりを ひも解く機会を
もつもとができたそうです。 彼女は この義父を見舞うために
訪日したのです。 義父は 泣きながら詫びてくれたそうです。
気持ちは いつかはわかってもらえると信じていたそうですが
その通りになりました。 でも何十年もかかっていました。
許す、ということは 実にむずかしいことです。
でもこれができないうちは 自分自身が一番苦しむのです。
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