ある意味、レッド・ガーランド(Red Garland)らしからぬ盤である。レッド・ガーランドという人は、ピアノ演奏が(いい意味でも悪い意味でも)個性的なだけに、“ピアノの人”という印象が強い。けれども、本盤は二管のクインテット。しかも、トランペットにバリトン・サックス(レッド・ガーランドにとってバリトン・サックスが入りの編成はこの盤だけとのこと)という二管である。お得意のピアノ演奏をじっくり聴かせるというよりも、クインテットの演奏として見事な一枚、そんな印象なのが、本盤『レッズ・グッド・グルーヴ(Red’s Good Groove)』である。