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2018年01月20日
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テーマ: ニュース(96834)
カテゴリ: ニュース
杉原千畝の行動を讃えて「同じ日本人として誇りに思う」などと軽口を叩いた安倍首相を、文芸評論家の斎藤美奈子氏は17日の東京新聞コラムで、次のように批判している;




 なんだかなあ。杉原は「日本人」の立場を超えた国際人として行動した点が評価されているわけでしょ。それを自国の手柄みたいにいう?

 一方、政府は来日中の「核兵儲廃絶国際キャンペーン(ICAN)」のベアトリス・フィン事務局長と首相との面会を断った。これまた、なんだかなあ、である。昨年、ICANがノーベル平和賞を受賞した際にも無視した安倍首相。 そんなに「日本人」が好きなら、平和賞の演説を行ったサーロー節子氏や核廃絶運動を闘ってきた被爆者にも「同じ日本人として誇りに思う」とコメントすればよかったのに。 ノーベル文学賞のカズオ・イシグロ氏には「長崎市のご出身で」「日本にもたくさんのファンがいます」という祝辞を嬉々(きき)として出したくせに。

 自分に好都合な人物や事象は「民族の誇り」に矯小(わいしょう)化し、不都合な人物や事象はあからさまに退ける。中華思想っていうんですか。どちらも国際的な評価に耳をふさいでいる点では変わらない。そのうえ、慰安婦問題でこじれていることを理由に平昌五輪への出席を見送る? この人とは「同じ日本人」でいたくないよ。
(文芸評論家)


2018年1月17日 東京新聞朝刊 11版 27ページ 「本音のコラム-同じ日本人」から引用

 安倍首相の発言を聞いて「なんだかなぁ」という気分になるのは無理もない話だ。普通の民間人であれば、教科書にも出ていない美談を聞いて感動するということもあって然るべきですが、日本政府を代表する人物にとっては、これは微妙な問題のはずだ。それというのも、杉原千畝が発給した何百だか何千だかのユダヤ人のビザは、発給要件を満たしていないにも関わらず杉原が独断で勝手にやったために、当時の日本政府は杉原を厳しく叱責し、帰国後の待遇も同僚の外交官に比べて著しく冷遇されており、その理由は独断のビザ発給が原因のようだと、本人もその妻も手記に書き残しているらしい。そういう人物を、首相が礼賛するのであれば、その前に、日本政府を代表して「当時の彼に対する仕打ちは、政府として間違いであった」と認めて、その上で「彼の行動は素晴らしい」と言うべきだ。その辺の順序も手続きも一切無視したのでは、自分が良い格好をするのが目的でいいとこ取りしただけだというのが見え見えだから、「なんだかなぁ」という気分になるわけで、何度もそういう体験を重ねると、こういう人と同じ日本人と思われたくないという気分になるのも無理はありません。





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最終更新日  2018年01月20日 21時15分36秒


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