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みなが恐れるタリバンとはどんな組織なのか。参照すべきは現地で長く活動してきた故・中村哲さんの言葉だろう。
2001年、米国がアフガニスタンを爆撃した直後のインタビューで中村さんは答えている。
「日本の論調では、ひと握りの悪の権化タリバンが力をもって罪のない民衆を抑圧するという図式が成り立っていたわけですけど、それはちょっと違うんです」
タリバンはソ連撤退後のアフガニスタンに平和と秩序をもたらした地域集団の集合で、人々は歓迎していた。 そこに英米軍が侵攻してきてグチャグチヤにされた。それが現地の庶民の感覚で、女性に教育を受けさせないといってもカブールには何十もの女学校があって「かなり規制は緩んでいたんです」。西側の報道がいかに一面的か、目が覚める思いがする。
02年1月号から9回に渡って行われたこのインタビュー記事は、現在ロッキング・オンのウェブサイトで公開されている(「中村哲が14年に渡り雑誌『SIGHT』に語った6万字」)。
20年後のいまもワシントン発の情報だけで判断はできない。平和を乱したのは誰だったのか。いまこそ考えるべきだろう。
(文芸評論家)
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