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2021年12月02日
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テーマ: ニュース(96859)
カテゴリ: ニュース
外国籍の住民にも投票権を認める住民投票条例案を発表した東京都武蔵野市に対し、外国人差別を主張する右翼団体が不当な抗議行動を行なったと、11月20日の東京新聞が報道している;



(石井紀代美、荒井六貴)


 「住民投票条例に断固反対しています」。議会開会まであと30分に迫った19日午前9時半すぎ、住宅や小中学校に囲まれる武蔵野市役所の前に、マイクでがなり声を上げる街宣車が突然飛び込んだ。隣の人との会話が成り立たないほどの大音量。市が用意していた騒音測定機の針が激しく振れた。

 街宣車は市役所前の車道脇に駐車。出てきた男性が車に上り、「このままでは、外国勢力に地方が乗っ取られてしまう」と持論を展開した。

 いつもは川崎市で、ヘイトスピーチに対する抗議「カウンター」活動をしているという男性らが数人、すぐに駆け寄り、手持ちの小さな拡声器で「外国人の差別をやめろ」「レイシストは帰れ」と応酬した。

 すぐそばにある「むさしの市民公園」の芝生では30~40人の園児が走り回っていた。「子どもたちが聞いているんだぞ。やめろ」とカウンターの声が響く。両者が接近してにらみ合い、警察が間に入って距離を取らせる場面もあった。市職員によると、こうした街宣活動は15日、17日にもあったという。

 住民投票は通常、実施する場合はその都度、条例の制定が必要だ。自治体の首長や議会が発議できるが、地方自治法で、住民にも直接請求する権利が認められている。請求には有権者の50分の1の署名が必要で、議会が可決してはじめて実施される。

 今回、武蔵野市が制定を目指す住民投票条例は「常設型」と呼ばれるもので、その都度条例を制定する必要がなく、投票資格者の4分の1の署名を集めれば議会を通さず実施できる。条例案では、市内に3ヵ月以上住む18歳以上なら日本人、外国人にかかわらず投票権を認める。結果は尊重されるが法的拘束力はない。

 この住民投票条例が成立すると、なぜ「外国人に乗っ取られる」のか、その論理が分からなかったので、「こちら特報部」がマイクを握っていた男性に尋ねると、「その可能性かあるということ」「外国人の意見を尊重したいならアンケー卜で十分だ」という返答だった。

 子どもの学童保育の申請に市役所を訪れた40代の女性会社員は「武蔵野市はリベラルの街。外国人も住民投票できるのは賛成」と語る。60代の男性は「うるさいよね。武蔵野市であんなヘイト発言するなんて、とんでもないことです」と一言。 「外国人も投票できるのは当然のこと。同じ場所に住んでいるんだから、協力し合って生きていかないといけない」

 一方、街宣車の音がかすかに聞こえてくる議場では10月の市長選で再選を果たした松下玲子市長が「さらに市民参加を進めるために、常設型の住民投票制度の確立を目指します」と施政方針演説。終了後、記者団に「選挙権と混同し『市長や議会が外国人になってしまう』と勘違いしている人がいる」などと語った。市が今年3月に行った市民アンケートでは賛成が73%に上る。パブリックコメントなども行われている。


2021年11月20日 東京新聞朝刊 11版 24ページ 「なぜ武蔵野市にヘイト攻撃」から引用

 外国人に投票権を認めると「乗っ取られる可能性がある」などと、算数が不得意な小学生のようなことを大の大人が本気で発言するとは、呆れた話だ。「その可能性があるということ」だと言い訳がましく説明するところを見ると、主張している本人も、自分の言ってることの「おかしさ」を薄々感じている様子が覗える。危機感に駆られて抗議行動を始めたというよりは、存在感を演出するために「この機会」を利用しただけ、というのが本音なのではないか。





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最終更新日  2021年12月02日 01時00分06秒


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