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2023年09月20日
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テーマ: ニュース(96853)
カテゴリ: ニュース


 日本政府と東京電力が、かつての「関係者の理解なしには処分しない」との約束を反故にして、事故以来貯蔵してきた「処理水」を海に放出したことを、メディアはどう報道したか、ジャーナリストの古住公義氏は3日の「しんぶん赤旗」に、次のように書いている;




 「ニュースウオッチ9」(24日、NHK)は「漁業者の12年」として三春智弘さんを追います。三春さんは 「関係者の理解なしには処分しない、との約束をほごにしたことは頭を下げるべき」 だと怒ります。西村康稔経済産業相がインタビューに答え「国は福島の復興に全力で取り組む」と。しかし汚染水の放出が復興の障害になることは必至。デスクは「汚染水を止めきれなかったことを国と東京電力は重く受け止めてほしい」と話しました。

 「報道ステーション」(24日、テレビ朝日系)は、東電前の抗議行動を海外メディアが取材する様子を伝えます。漁業関係者の「損害を補償するというが、どのように補償するのか、具体的にしてから放出してほしかった」との声を紹介しました。23日の同番組は、海洋放出の影響を小さく見せるために、経済産業省が持ち出した各国の原子力施設のトリチウム排出量のデータを報じました。

 そんな中、「サンデーモーニング」(27日、TBS系)は、長崎大学・鈴木達治郎教授の 「放出される処理水は通常の原発から排出されているものとは異なる。信頼できる第三者機関を設置して放出プロセスを監視すべきだ」 とのコメントを紹介。スタジオではジャーナリストの青木理氏が「燃料デブリは880トンあるのに事故から12年たった今も1グラムも取れてない」と廃炉計画に疑問を呈しました。 「報道特集」(26日、TBS系)の「タンク内の処理水の約7割は、トリチウム以外の放射性物質を取り切れていない」との指摘も重要です。

 地下水の流入を防ぐ手だてや海洋放出以外の代替案など、各局は専門家の声を積極的に報道してほしかったです。
(こすみ・ひさよし=ジャーナリスト)


2023年9月3日 「しんぶん赤旗」 日曜版 31ページ 「メディアをよむ-海洋放出の是非を問え」から引用

 原発事故が起きてから今まで、東京電力が事故現場の地下水をくみ上げて放射線除去装置を通して「処理」した後、タンクに入れて地上に保管してきたのは、除去装置に通しても除去できないトリチウム、その他の放射性物質が残留しており、そのままでは海洋放出できないから、という理由でした。そして、今年になって「関係者の理解」がまったく無いのに、海洋放出を決めたのは、「安全性が確認されたからではなく、福島第一原発の敷地内ではこれ以上の「保管」は無理になったから」という「理由」なのですから、漁業関係者が「理解」など到底出来ないのは、当たり前です。これまでの数年間、一部のメディアは「トリチウムを含む原発の排水は、正常に稼働している原発からは常時排出されており、韓国や中国の原発からも常時排出されているのだから、福島第一原発で貯蔵している「処理水」も海洋放出には問題ない」などと、まことしやかな「情報」を提供したことがありました。しかし、正常に稼働している原発の排水はトリチウムを含んでいるだけで、濃度も低いから「安全」でも、事故を起こして炉心がメルトダウンしたところを流れた地下水に含まれる汚染物質はトリチウム以外にウランやプルトニウム、その他の放射性物質を含んでおり、中国や韓国の原発排水と事故を起こした福島第一原発の「処理水」を同列に論じることは出来ません。この辺の理屈をまったく無視して、漁業関係者との「約束」も無視して、IAEAだのアメリカ政府だのが「了解」したからというパフォーマンスだけで始めた「海洋放出」は、将来に禍根を残すものと考えざるを得ません。





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最終更新日  2023年09月20日 01時00分06秒


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