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「戦争の原因は国民全体にあり、軍官民、国民全体が徹底的に反省し懺悔(ざんげ)しなければならぬ」。終戦直後、東久邇宮首相はそう言ったというから酷(ひど)い。 国が始めた戦争の犠牲者が、責任者にされてしまった。 反戦を訴えるなど許されず、消火にあたらせるため、空襲が予告された町から避難させないための法律まで制定して、被害拡大の原因を国が作ったのに。ただし、一応民主国家を自負する今の日本なら、今後もし国が戦争をしたら、国民も責任は免れない。
ゼレンスキー氏のマッチョな「勇姿」が戦争ではない。生きながら焼かれ、手足を失い、目の前で家族を殺され、家を奪われ、飢えて凍えて踏み躙(にじ)られるのが戦争だ。その無残と理不尽を記録した本書を読み、この国のリーダーたちには、たとえ道は険しくとも戦わない覚悟で歩むのだという憲法の理想を追求し続けてほしい。
(文筆家)
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