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「韓国では『日本は政教癒着』『民主主義の危機』などと大騒ぎなのに、なぜ自民はスルーするのか」。両親が教団に1億円を献金した田村一朗さん=仮名=が憤る。ハングルを読めるため、昨年末の初報から韓国報道を追いかけてきた。
内部文書は、韓国の政治家と教団の不適切な関係に切り込んだ捜査当局が押収したとされる。教団内で「真のお母さま」(True Mother)と称される韓鶴子総裁への報告をまとめたもので「TM特別報告」と呼ばれる。
田村さんの目を引いたのは、2021年衆院選後に教団の徳野英治元会長が「私たちが応援した国会議員は自民党だけで290人に上る」と伝えたとされる記事だ。19年参院選を前に当時の安倍晉三首相との面談が実現したとの記述もあった。
特別報告には中道改革連合の野田佳彦共同代表と関連団体側との面会に関する記載もあり、田村さんは「国会に調査委員会を置くなど超党派による真相解明が必要だ」と話す。
教団は「特別報告には誤った事実も書かれ、信ぴょう性が低い」との見解を公表。徳野氏はX(旧ツイッター)で、特別報告には自分が韓国側に伝達した内容が含まれていると認めた上で「290人応援」は「誇張があった」と説明している。
自民の鈴木俊一幹事長は衆院解散前「真偽が定かではない。教団については既に党内で調査した」と突き放した。さらに、高市早苗首相側か販売した政治資金パ―ティー券を教団関連団体が購入したとの疑惑が衆院選期間中に報じられ、野党などが説明を求めている。
長年、教団を取材するジャーナリストの鈴木エイト氏は、特別報告は韓氏が相手であるとの性質上「誇張表現はあるかもしれないが、事実関係は大きく間違っていないだろう」とみる。「自民が教団との接点を徹底して調査していないので、疑惑が後から浮上し尾を引いている。衆院選でも追及が必要だ」と指摘した。
【用語解説】TM特別報告
韓国メディアなどによると、韓国の教団幹部だった尹瑛鎬(ユン・ヨンホ)氏が、教団トップの韓鶴子総裁に活動実績を報告するため作成した内部文書。日本の教団幹部からの報告などをまとめた形で韓国語で記載され、約3200ページに及ぶ。尹瑛鎬氏は韓国で尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権への政界工作疑惑などを巡って起訴されており、捜査の過程で押収され、流出したとされる。ただ、教団側は流布されている報告書は「検察が押収した証拠そのものではない」と主張している。(ソウル・共同)
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