
中国の学生は「共産党を愛す」べきか? 政府が行動規範見直し
中国政府は学生に共産党を愛するよう要求するのをやめることを検討している。共産党らしからぬ動きだ。中国教育省は1日、小中学生向けの行動規範の改定案を公表した。
改定案からは、学生は「中国国民を愛し、中国共産党(CPC)を愛す」べきとする文言が削除され、代わりに学生は中国の歴史を理解し、国歌演奏の際には立ち上がり、国旗に敬礼すべきだとする新たな条文が加えられた。
教育省は改定案をウェブサイトに掲載し、今月20日まで意見を募集している。説明文には規範の現行の条文の一部は現実的でなく、複雑すぎるためとある。中国の教育事情を追っている上海を拠点とするコンサルティング会社チャイナ・マーケット・リサーチ・グループのマネージング・ディレクター、雷小山氏は、世界で最も愛国的でイデオロギー的教育制度を持つ国の1つである中国がそうした規範の改定に乗り出したことは、学生にとって国家への対応方法を見直す機会になるとの見方を示した。
同氏は「親たちは文化や歴史という点でもっと愛国的になることを望んでいる」とし、「彼らはプロパガンダから離れ始めている」と述べた。
雷氏は行動規範の改定を過大評価すべきではないとしながらも、現在の規範は10年間更新されていなかったことを考えると、これは共産党が教育の近代化に取り組んでいることを示すものだと指摘。改訂版は他国の行動規範に似た内容になっていると述べた。
さらに改定版では、学生たちに自らの意見を表現する勇気を持つことや「薬物には手を出さず、命を大事にする」ことも求めている。また、禁煙や禁酒を含め健康に関する規定も加えられているほか、ネットで過ごす時間を管理し、「不健全な情報には抵抗する」よう要求している。節水やエコな生活、花や木を大切にすることを指示する条文もある。
中国の学生はこの改定にさまざまな反応を示している。10代の一部はより従いやすい内容になったと話す。上海の女子学生Wu Yilianさん(15)は「古い規範の中国国民を愛し、共産党を愛するという文言は意味のない型どおりの言葉という感じだったが、新しい規範は何をすべきかを示している」とし、「改定したのは実際に行動を促す規範が必要だったからだ」と述べた。
しかし、愛国的な文言を削除するのは間違いだと考える人たちもいる。安徽省在住の女子学生Cai Lingさん(14)は「『共産党を愛す』という文言を削除するのは良くない。党と国は一体だからだ」と述べた。
湖南省出身の高校生Li Mingshuさんもそうした意見に賛成だ。「『共産党を愛す』という文言を削除するのがいいことだとは思わない。中国共産党がなければ、新しい中国はないからだ」
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