2016/06/30
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≪【 虎子/ココの誇顧/ココ ; 彷徨癖者・如水が愛犬のココ(ボクサー犬)の悲嘆・感嘆】= 06月30日 =≫

英国EU離脱は、英国の終わり、欧州の衰退、世界の停滞をもたらす

欧州分断ー5
 英国の国民投票は、EU離脱支持が残留支持を上回り、今後2年をかけて離脱することが決まった。ただし、政治的に、これをもう一度やり直すという 可能性もないとは言えず、100%決定ではないが、95%は離脱決定と考えていいだろう。

では、離脱となると、今後の世界はどうなるか。 まず、英国経済は終わりである。

 例えばスイスはEUではないがうまくやっているではないか、という論理は2つの意味で間違っている。 第一に、もともと加盟していないまま加盟しない、ということと、加盟していた国が離脱したのは違うということだ。 EU加盟国という理由で日本の支社もEUの中で1カ所選ぶとすればロンドン、ということだったので、多くの日本企業は英国から撤退するだろう。
ほかの国も同様であり、EU諸国との関係は弱まり、移動の自由もなく、関税もかかる。 人々は意識 していないかもしれないが、英国はEU経済に依存しているのだ。

 もうひとつは、離脱となれば混乱する。 国内は2つに割れる。

 社会が混乱する中で経済は発展できない。 今後、国内は二分され続けるだろう。 社会の分断、それがもっとも社会を経済を壊す。 しかも、離脱しないと 高をくくっていたのはエリートたちだ。 金持ち達であり、投資家たちだ。 そして、キャメロン首相はパナマ文書にも名前が挙がっていたこともあり、その象徴だ。

 エリート社会と低所得者社会がもともと分断しているところに、この投票結果はそれを決定付けるものとなる。 ロンドンは荒れ、良いところも悪いところもある魅力的な都市だが、次第にそのメリットを失っていき、投資も人々も出て行くことになろう。

 欧州経済も大きなダメージを受ける。
欧州分断ー6
【 参考記事 】 イギリスがEU国民投票で離脱を決断へ──疑問点をまとめてみた ; http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/06/post-5386.php
参考記事 】 EU離脱派勝利が示す国民投票の怖さとキャメロンの罪 ; http://www.newsweekjapan.jp/kimura/2016/06/post-13.php

EU諸国に広がる離脱願望
 英国で離脱派が力を持ったのは、もともと英国人は欧州人でない、大陸が欧州であり、英国は英国だ、という文化があったことも大きいが、それが今 勢いづいた理由は移民だ。
 移民の問題は欧州全体の問題だ。 多くの国、とりわけ経済的に豊かな国、うまく行っている国ほど、移民の問題は大きい。
国民に根強い反対があるからだ。 英国が離脱なら、うちも、ということに当然なる。 ドイツ、フランスなど有力国では確実に起こるだろう。

参考記事 】 英国のEU離脱は、日本の誰が考えているよりも重い ; http://www.newsweekjapan.jp/obata/2016/06/eu-1.php

 ただ、英国と違って、彼らは欧州そのものだ。 だから、欧州統合に対する反発はない。 そして、もっとも恩恵を受けてきたのも、この2国だ。 だから、離脱はない。

 しかし、問題なのは、国内に離脱派が力を持つことになり、彼らを納得させるためにはコストがかかるようになるということだ。 社会が分断するという のは、社会経済にとって大きなマイナスだ。
移民問題と離脱問題でいえば、低所得者はあからさまに「移民反対、離脱賛成」なのに対し、インテリ、金持ちは統合の恩恵を最も受けているし移民の影響は受けていないから「移民に寛容、離脱反対」となり、社会の分断は深まる。

これは社会を弱くし、経済を弱める。
欧州分断ー7

 そしてこれが欧州全体に広がる。 さらに、欧州の経済の伸びは、EUを拡大し続けることによって維持してきた。 要はフロンティアを人工的に生み出してきたのだ。
中所得国を取り込み、ここを新しい市場とし、同時に安い労働力の供給地とし、いわゆる高度成長を生み出す二重構造を意図的に作ってきたのだ。

 それが終わる。EUの拡大はない。 成長は止まる。 そして、イギリス以外の国でも離脱リスクが高まるということは、欧州への外からの投資は躊躇される。 減少する。 世界の中で欧州はおいていかれることになるだろう。

市場はリスク回避へ
 世界は、直接の影響は小さいが、欧州が衰退すれば、世界経済は縮小するから、プラスであることはあり得ない。 だから、世界経済もマイナスだ。

 そして、金融市場は、すべてのショックを直ちに織り込もうとするから、為替が動き、リスクテイクは弱まるから株価も不動産も下げる。 だからマイナスだ。

 日本は特に為替に過剰反応するから、株価は下がるだろう。 実体経済はそこまでマイナスを受けないが、雰囲気に弱い社会だから、雰囲気は悪くなり、雰囲気は株価に過剰に連動するから、雰囲気は一変し、株式市場は下がったままとなるだろう。

 そして、金融市場はいったん大きく下げたあと、過剰反応として戻すだろう。パニックに過ぎない、という解釈を与えるだろう。
しかし、この反発は短 期にとどまると予想する。 なぜなら、欧州危機はリアルであり、長期化どころか、歴史的にここがターニングポイントになり衰退していくから、世界経済へのマイナスは長期に継続し、長期に世界経済、世界市場に影響を与えるからだ。

 英国の終わりの始まり、欧州の衰退の始まり、世界経済、世界市場の雰囲気転換の始まり。 これらは長期的に続くだろう。

欧州分断ー8

古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2016/06/30 05:53:20 AMコメント(0) | コメントを書く


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