2016/09/24
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コラム:トランプ氏の経済政策は「砂上の楼閣」



トランプ氏はニューヨーク経済クラブで講演し、第2次世界大戦後の平均成長率が年間3.5%だった時代を取り戻すと訴えた。とはいえ、当時と今の違いはいろいろある。すべて挙げることはしないが、少なくともかつて労働力人口を急増させたベビーブーマー世代は引退を迎えつつあるし、以前は海外経済の成長ペースがもっと高かった。米成長率が今年第2・四半期の1.1%より上向く可能性はエコノミストも認めるものの、4%に迫る事態に現実味があると考える向きはほとんど見当たらない。

関連記事 : トランプ氏、4%の成長目標設定へ 「低金利は年内続く見通し」 : http://jp.reuters.com/article/usa-election-trump-economy-idJPKCN11L2KM

トランプ氏の見通しでは、所得税率の大幅引き下げと法人税率を35%から15%に下げることが成長を刺激する。しかし減税効果が同氏が期待するほど経済をテコ入れするかどうかは分からない。米商務省経済分析局によると、過去3四半期は企業利益が高水準だったにもかかわらず投資は減少していた。


温室効果ガス排出などの環境規制を撤回すれば、石炭その他の化石燃料使用コストが減少してGDPを押し上げる、というのもトランプ氏の持論だ。

経済政策実施に伴う歳入の落ち込みは単純に計算すると10年間で4兆4000億ドルに上るが、成長上振れを考慮すれば不足額は2兆6000億ドルまで縮小するとみられる。このうち半分以上は、規制緩和や「米国第一」に通商政策を修正することで取り戻せる見込み。残る8000億ドルの不足は、社会福祉と国防を除く分野での段階的な歳出削減(具体的には明らかにしていない)で賄える、とトランプ氏は説く。

もっともこの計算には、最大1100万人の不法移民の送還もしくは国境管理強化といった他の政策がもたらす影響が抜け落ちている。また非営利団体「責任ある連邦予算委員会」の分析に基づくと、トランプ氏が標榜する国防政策には1500億ドルの追加費用がかかる。

ニューヨーク経済クラブでトランプ氏の講演を聴いた金融関係者や企業幹部は政策内容を称賛したのだが、現実離れしていると特徴づけられるようないくつもの前提がクリアされない限り、そこに潜む膨大なコストが顕在化せずには済まない。


● 背景となるニュース
*トランプ氏は15日、自らの経済政策に関する追加的な説明をニューヨーク経済クラブで行った。今後10年で2500万人の雇用が創出され、控えめに見ても法人税と所得税の減税などで年間3.5%の経済成長を達成できるとしている。

*所得税については現在7つの所得区分を3つに簡素化するとともに、すべての区分で税率を下げると改めて表明。世帯年収が5万ドルで子育てに8000ドルを支出している場合、納税額を35%減らせるという。

*税額控除の拡大や環境規制撤廃、毎年にわたって非国防歳出を前年予算の1%減らすことも提案された。トランプ氏は「わたしの経済政策は、米国で労働力の減少や雇用の海外流出が続き、もはやかつてのような成長は無理だと冷ややかな見方をすることを拒否する。現在こわれているすべてのものは修復可能だ。あらゆる失敗は偉大な成功へと転換できる」と強調した。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。


古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2016/09/24 06:04:56 AM
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