2016/12/21
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【社説】南シナ海「砂の万里の長城」 一段と進む軍事化
人工島に配備の兵器、中国の威圧対象は大国か

 中国の習近平国家主席は2015年9月に訪米した際、南シナ海を軍事化しないとホワイトハウスで約束した。 しかし、そう約束したはずの男にしては、かなり軍事が進んでいるのは確かだ。 15日に公開された衛星写真には南沙(スプラトリー)諸島で中国が埋め立てた7つの人工島すべてに強力な対空砲やミサイル迎撃システムが配備されている様子が映っている。

 この海域は年間約5兆ドル(約590億円)相当の物資が行き交う海路になっている。 ドナルド・トランプ次期大統領は最近、こうした人工島を「巨大な軍事施設」と呼んだ。 その巨大さは詳述に値する。

 3年前、そこにはごくわずかな陸地があるに過ぎなかった。 満潮になれば海面下に沈むものもあった。 だが中国はこれまでに3000エーカー(約12平方キロ)の陸地を造成した(米国の最新型空母「ジェラルド・フォード」の飛行甲板面積はわずか4.5エーカー)。

 小さな周辺諸国を単に威圧することが中国の目的であるなら、ここまでの広さと潜在的な軍事的価値は必要ない。 「中国はおそらく、より大きな敵を念頭に置いているのだろう」。 米海軍のトーマス・シュガート中佐は最近こう記した。


 シュガート中佐は外交・安全保障問題のウェブサイト「ウォー・オン・ザ・ロックス」で「中国の人工島のうち3つは中国本土にある通常の戦闘機基地の規模に匹敵し、施設は1万7000人で構成される航空師団を丸ごと収容するのに十分な能力をもっている」と指摘した。

 スビ礁にはハワイの真珠湾よりも大きな港湾ができているほか、ミスチーフ礁の陸地の外周は首都ワシントンほどもある。余談だが、ミスチーフとは「いたずら」や「悪さ」を意味するので、この名前は言い得て妙だ。

 この広さは南シナ海全域やフィリピン、マレーシア、シンガポールなど周辺諸国に脅威となる可動式のミサイル発射台を配備・隠蔽・防御するには十分だ。 中国軍の「接近阻止/領域拒否」(A2AD)戦略の能力向上は著しいものとなろう。 仮に中国がその意図通りに海上浮動式の原子力発電所もこの地域に配備すれば、その軍事能力が東アジアの勢力図を永遠に塗り替える可能性はさらに強まる。


 戦略国際問題研究所(CSIS)が衛星写真の公開の際に指摘したように、中国が人工島に対空砲や、ミサイル誘導の管制レーダー、巡航ミサイルを迎撃するための近接防御火器システム(CIWS)などを配備したことは重要だ。 CSISのグレッグ・ポーリング研究員は「われわれは(中国が)これほど大きく、かつこれほど進んだシステムを持っているとは知らなかった」としたうえで、「これは将来の対立に備えていることを意味している」と話した。

 フィリピン政府は15日、報道官を通じて「深刻な懸念」を表明したものの、同国のロドリゴ・ドゥテルテ大統領は中国に対する融和的な姿勢を維持している。 インドネシアは今週、国際的な海洋法を尊重するよう求めるインドに初めて加勢した。  ベトナムは同国が実効支配するスプラトリー諸島の手ぬるい防衛体制を強化し始めた。 今年8月には可動式のロケット発射装置を配備したが、これは理解できる反応だ。 とはいえ、偶発的な事態や計算違いが発生するリスクは高まる。

 これら全てが意味することは、トランプ次期大統領が就任するや直ちに、あるリスクに日々直面することになるということだ。 バラク・オバマ氏が2期目の大統領に就任した際には存在しなかった人工島を巡る対立のリスクである。 米太平洋軍のハリー・ハリス司令官はオーストラリアで14日、「南シナ海の人工島にどれだけ多くの基地が建設されようとも、われわれは国際的に共用されている海域が一方的に閉鎖されるのを許さない」と述べた。


 2年近く前、ハリス司令官は中国が海上に「砂の万里の長城」を建設していると警告した。 トランプ氏が大統領に就任する来年1月にハリス司令官に良いアドバイスを求めることを期待したい。

南シナ海の防衛施設、中国は反撃準備する権利主張 / REUTERS 2016年12月17日(土)
: http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6564.php

中国海軍、アメリカ海軍のドローンを南シナ海で拿捕 / REUTERS 2016年12月17日(土)
: http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/12/post-6563.php


古都 老翁がいた。 翁は愛犬を愛で朝夕の散歩に伴う。 翁は大壺を持ち、夕刻 酒を片手に壺に躍り入る。 くぐもる声で語る傾国の世辞は反響し、翁の安息を妨げ、翁はなす術も無く自笑。 眠りに落ちた。 
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Last updated  2016/12/21 06:03:10 AM
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