文豪のつぶやき

2014.07.03
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カテゴリ: 人間
グズタケは寝るのが好きである。
三十代のころまではそのために職をいくつも変えた。
つまり寝坊して首になったのである。
以前勤めていた運送会社では、夕方に帰ってきて、次の日朝林仕事だったので夜10時ごろに寝た。
朝早いといっても職場はすぐ近く、8時出勤だから7時半に起きればいい。
ちなみにグズタケは顔を洗う習慣がない。
しかも普段着で寝るから着替えの必要もない。
すごぶる合理的である。
大音量の目覚ましを二つかけて、マザコンかあちゃんに起こしてもらう約束をして彼は寝た。

俺はちゃんと起きられた。
目覚ましの必要もなく。
と思ったら起きたのは翌々日であった。
彼は大音量の目覚ましでは起きず、母親に目覚ましを止められ、母親に何度も起こされたが起きず、とうとう翌日の朝に起きたのである。
これにこりたグズタケは名誉挽回のため考えた。
速く目的地に着いていればいいと思ったのである。
その仕事は横浜のとある工場。
朝九時に荷物を入れる。
彼は前日にトラックに荷物を積み込み、夜八時に出発した。
夜十時には目的地に着く。着いたら朝まで仮眠すればいい。
予定通り、夜十時に彼は目的地に着いた。

ところが起きたら昼である。
彼は昼まで爆睡してしまったのである。
運送会社の社長はこう述懐している。
「あいつがいると会社がつぶれる」
グズタケは当然首になった。






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最終更新日  2014.07.03 09:38:30
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