キャロルはわんちゃんのパラダイス写真館
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得ていないこの食べ物、実は私が愛してやまない食べ物の一つなのである。”おかいさん”
つまり「お粥」はこの地方にとっては病人や胃腸の弱い者が口にする食べ物ではなく、立派な
庶民の食べ物で毎日食べなければならない主食の一つであった。この”おかいさん”は名前の
とおりお茶で煮込む。一般的には煎茶の粉を使って炊き上げるが、それは好みの事で、番
茶、ほうじ茶、玄米茶など、いろんなお茶の香りと風味で楽しむとができるし、堅苦しい流儀な
どまったくない。ただ一度、父が作った麦茶の茶粥はさすがに売れ行きはわるかったみたい
で、家族から冷たい視線を受けていたようだ。その後、父発案の麦茶の茶粥は永遠に食卓か
ら消えた。祖母や母などがよく朝に夕なに作っていた姿を覚えている。忙しい昨今では日曜日
の朝ぐらいしか作らなくなったが、その美味しさは歳を重ねるごとにますます虜になるもので、
たかが茶粥如きで笑われるかも知れないが時々むしょうに食べたい衝動に襲われる。祖母な
どは大きなお鍋に茶粥を作りその中に薩摩芋や焼餅など入れて一緒に煮込む。お茶碗に五
分の冷ご飯に熱い茶粥を並々とかけて食べるのが今でも続く我が家の食べ方で、冷ご飯と熱
い茶粥の絶妙さは日本人に生まれてきて良かったと一人で自棄に納得しながら随一のおかず
である胡瓜の古漬をつまむ。先日、奈良に行ったとき、ある有名な料理屋で昼食をしたが驚い
たことに、なんと茶粥が品書きに書いてある。「おっ!・・・」と喜びもつかの間、なんと値段の
立派なことか・・・。この値段ならまさかおかずは胡瓜の古漬のみとは考えたくはないが、半分

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