キャロルはわんちゃんのパラダイス写真館
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飯事で私もオヤジに殺陣を突いて血祭りに上げられたものである。殴られる理由には此方に
非がある訳でそれによって親を恨んだりはしなかった。何をするにもオヤジを中心に回ってお
り食事をする時もはるかにオヤジのおかずの量が多かったし、オヤジの好みで毎日の献立が
廻っていた。そして、必ず一品二品多かったものだ。そのおかずに限って異常な興味を示し、
一度、食べてみたいと母親にせがんで見たものの、睨みつけるばかりである。なぜかオヤジも
くれなかった。食事中に無駄口を叩くと叱られるので家族は黙々と食事をする。今からは想像
も出来ない家庭の風景だがこれが当たり前だと、その頃は思っていたものである。当時、我が
家には不思議な事にオヤジの歯ブラシ一本しかなく、当然ながら我々の歯ブラシはない。要は
我々は歯磨きなどしなくていいと言うことらしい。歯磨きを許されたのは中学生になってからで
あり、情けない事に自分の歯ブラシを持った事に異常な喜びを感じた。しかも世間で使われて
いるようなチューブに入ったおしゃれなものではなく、粉末の歯磨き粉だった事を覚えている。
当時、子供用のイチゴ味のチューブに入った歯磨き粉は私の羨望の数少ない一品でなぜか
今になっても商品を見ると心が騒ぐ。そのしわ寄せか、母親が生涯、歯で苦しめられていた記
憶が残っている。昔、家庭内でのオヤジはいい意味での威厳があり、今の時代のように子供
と同じ目線で友達感覚の付き合いでは決してなかった。それが良いか悪いかは私には判らな
い。ただ厳しく育ててくれたオヤジには感謝している。そんなオヤジも長年連れ添った母が逝っ
たとき、初めてオヤジの涙を見た・・・。オヤジ49歳の時である。誰にも判らないように夜中、

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