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キャロルさん7906

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2015.03.15
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񤭥ϡ キャロルはわんちゃんのパラダイス写真館 񤭥ϡ http://r.goope.jp/

はんどんの土曜日の午後は外食である。ちょっとセレブな感じがしない訳でもないが、ここ

は下町、50円玉を握り締めて全力疾走で駆け出す。目指すは「はりまや」。何のことはない、

たこ焼き屋である。焦るのには訳がある。早く行かないとすぐに席を占領されてしまう。たこ焼

き如きと失笑されそうだが、当時、小学校上級生の私には、一人で外食できる唯一の場所で

あり、仲間と密かな相談をする大切な場所でもあった。狭い店はオヤジ一人で切盛りしてい

る。5~6人も入れば店は満杯状態になる。子供にもやたらと愛想がいいオヤジで我ら悪童仲

間の評判もすこぶるよい。まさしく行きつけの店である。当時は10円でたこ焼き6ヶが買えたも

ので、50円あると30ヶも食べられる訳で、十分満腹感を味わえることができた。ここのオヤジ

の良いところは焼きすぎたりして硬くなったり、こげた物は売らない。残ったそのたこ焼きを我

ら"上客"に2~3個ずつ、サービスしてくれるのだ。些細な事ながらこれは子供に取っては非常

に嬉しいもので、以後注文する時は「おっちゃん!固め、こげたやつ入れて!」。するとオヤジ

は決まってサービスしてくれる。31個目が入ると自然と顔がほころぶのであり、何とも言えない

充実感が小さな心を満たす。世間一般のたこ焼き屋の中身は蛸、テンカス、生姜のみでここ

はそれになんと蒟蒻、干し海老が含まれており、単純、明快な我々はここのたこ焼きは大阪で

一番やなと仲間自身でやけに納得し合っていたものだ。ただ一つ我々には不満があった。ガ

スで焼かないのである。なんと炭火で焼く。古臭いな。時代遅れやな。と仲間同士でほざいて

いたが、今から考えるとすこぶる贅沢なたこ焼きを食べていた訳で、「おっちゃんなんで炭なん

かでやいとんや?」「ガスないんか?」子供の言葉は残酷である。ただただオヤジは笑いなが

らもくもくとたこ焼きを焼いていた。額に汗の玉を浮かべた横顔は記憶の片隅に残っている。も

っともそのお陰で調節ができず、焦げたたこ焼きが我々に廻ってくるのであるからこれほどあ

りがたいことはない。のみ放題の"水"を飲みながら、無造作に詰まれた漫画を読む・・・。この

上ない幸福感の絶頂を味わっていると、やがてテレビからお馴染みの曲が流れる・・・。「吉本

新喜劇」の始まりであり、たこ焼きを食べながらがら吉本を見る。これぞ大阪人の土曜日の午

後の典型的な過ごし方である。炭火焼きの贅沢なたこ焼きを食べさせてもらった「はりまや」

は、今はもうない。

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文章と写真は関係ありません。








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最終更新日  2015.03.15 22:18:45


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