キャロルはわんちゃんのパラダイス写真館
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ばかりか、それを知った家族は悩みの毎日を過ごすことになった。今振り返ってもあのオヤジ
の精神状態が解らない。好きになったから欲しい・・。お菓子や饅頭でもあるまいし、はい。解
りました。といえる問題ではない。オヤジは独身の息子と二人暮らしでもともと一頭の犬がい
る。近所でも少し変わり者で通ってたがそれに輪をかけたように息子の方が時々目を疑うよう
な行動を取っていた。私も小学生ながらドキッとする場面に何回か遭遇しただけにフクがそん
な変わり者の家に行くことに猛烈に反対したことを覚えている。涙を流しながらの抗議も受け
入れられず、毎日執拗な懇願に母や父は負けてしまったのだ。「あのおじさんならフクを可愛
がってくれる」「近所やからいつでもフクにあえる」とか説得力のない理由でいくらこちらに説明
しても解らない。子犬ならともかく、フクは成犬である。兎にも角にもフクはオヤジに貰われてい
った。残されたエリはいつも遊んでいたフクがいないのでなぜか落ち着きがないし元気もない。
いつも裏のセンダイから二頭並んで顔を出している見慣れた風景が見られないのがとても寂し
かった。ところがである。数日後学校から帰ってきたらいつものように二頭センダイから頭を出
しこちらを嬉しそうに見ているのだ。フクがいるではないか。訳を聞くと、連れて行かれた日か
らフクは一口も餌も食べなくなり一日中鳴いて鳴いて夜も寝られない状態になったらしい。それ
で慌てて返しにきたのだという。全く自分勝手なオヤジである。犬は決して恩は忘れない。"忠
犬"フクのもう一つのお手柄はそれ以来もうオヤジの竹輪を持ってのフク詣ではピッタリと止ま
ってしまった。そのお陰で家族は早朝から鍵を開けずゆっくりと寝ることが出来たのである。ま
たフクもそれから数年間ではあるが、"愛する我が家"でエリや家族に見守れながら天寿をまっ
とうする事ができた。

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