たまにはゆっくり…

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おっぱいは、いつまで飲ませたらいいの?


を聞いたレポートを、忘れないように書き留めておきます。
ちなみに講師は、助産師さんでした。
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「いつまで飲ませてよいのか・・・ということについて」

●赤ちゃんの満足する量(期間)は、子供それぞれなので、(子供のほうから卒乳して)早くおっぱいが離れたからといって気にすることでもないし、逆にずっと飲んでいるからといって気にすることでもない。

●周囲の意見(はやく断乳したら?)に惑わされて、赤ちゃんとお母さんがまだ授乳を続けたいのに、断乳してしまい、あとで後悔した人もたくさんいる。

●逆に、赤ちゃんはもう「おっぱいいらないよ」と思っているのに、お母さんが授乳を止められず、卒乳できないことも、問題がある。

●口唇期(※1)に、おっぱいを吸いたいという欲求が、きちんと満たされないと、思春期になってからの、性発達(精神的な)に影響が出てくる。(特に男児)

●口唇期に、口唇欲(おっぱいを吸いたい)が満たされないと、その後も口唇欲が残り、アメやガムをいつも口に入れていないと落ち着かなかったり、思春期以降にはタバコに依存するようになってくる。

●人工的なおしゃぶりでは、口唇欲は満たされない。

●1歳(2歳になるまで)は、本人から離れない限り、止める必要はない。

●いつまででも、飲ませることが悪ではない。しかし、2歳過ぎてからは、お母さんがもういいと思うタイミングが止め時である場合もある。

●1歳以降の母乳にも、ちゃんと栄養はある。(ただ、母乳のみの栄養だけでは、子供の発達には不十分である→特に鉄分)

●授乳を止めようと思っているときに、子供も敏感に感じ取って今まで以上におっぱいに執着する場合があるが、この場合は、まだ止め時ではない。

●保育園にあずける・引越しをするなど、子供にとって環境の変化がある時には、それから2~3ヶ月は授乳を続けたほうが、子供の精神面のケアとして有効である。

●妊娠と同時に断乳を勧められる場合があるが、医学的にみても、妊娠中の授乳が子宮収縮など、胎児への悪影響を与えるとは、言えないことがわかってきた(出血しているなど、安静が必要な場合を除く)

●授乳による、虫歯の心配を指摘する人がいるが、医学的には問題ない。(エスキモーは5歳ごろまで授乳しているが、虫歯は少ない。)

●2歳以降であれば、話を理解できるので、「ご飯中のおっぱいは無し」「外出中のおっぱいは無し」など、約束事を決めて授乳するのも、良い手段である。

●ただ、男児・女児では、同じ2歳でも理解力に差があるので、子供の成長を見て、少しずつ約束を作っていくのが良い。

●おっぱいは、お母さんからの愛情(精神的な)を受ける手段であるので、それを手放すのは、子供にとってもつらいことである。それゆえ、「おっぱいを手放したからといって、お母さんとの信頼関係が崩れるわけではない」、「いつでも、不安なときは抱っこしてあげるんだよ」ということを、子供に理解させて、お母さんが安心できる存在であることを、認識させることが大切。

●おっぱいからはオキシトシン(愛情ホルモン)をもらっている。早くに断乳してしまった場合でも、抱っこをする・一緒に食卓を囲むなど、おっぱいに替わる方法をとることが有効である。

「おっぱいケアについて」

●授乳を止める時のケアをきちんとすることが大切。

●授乳停止のケアをきちんとしていない場合、次の子供を予定しているのなら、次の子の授乳時に、影響がある(しこりが残ったところが、乳腺炎などのトラブルの原因になる)

●次の子供の予定がなくても、更年期になってから、体調不良の原因になることもある。

●授乳を止めてから2~3日くらいして、助産師などに乳の状態をみてもらい、きちんと残りの母乳の処理をしておいたほうが良い。


※1 フロイトの唱える性発達段階のひとつ。人間の性欲の根底にあり、生まれたときから、おっぱいを飲みたい、口が満たされたいという欲求をもつ時期のこと。

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長女のときに残ってしまったしこりが、次女・長男のときの
授乳トラブルにつながった経緯もあるので、
おっぱいをやめた後のケアの大切さも、わかりました。
乳腺にしこりが残ったままだと、乳がん検診のときにひっかかるらしいし。

長女・次女は2歳手前まで、長男はこの話を聞いて、
2歳2か月まで飲みました。
長男は、かなりおっぱいに執着がありましたが、
1週間前まで異様な執着具合だったのに、すっぱり急に卒乳してくれました。

そして、その後助産師さんのところへいって、最後のおっぱいケアをしてもらいました。
長女のときに残っていたしこりも、ずいぶん小さくしてもらいました。
何より、悔いのない卒乳になったことが、親子ともども嬉しいことでした。


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