KAYO in ENGLAND

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2005年11月21日
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カテゴリ: シュタイナー
前回の日記で、「質の良いもの」について書きました。質の良いものは、高くない・・・というお話。でも、私が質の良いものを使うのには、もっと大事な意味があります。

子どもの、 ものを大切にする心 を育てたいから。

安物のペンなどを学校で使っていたりすると、誰かに貸したら最後、戻ってきません。粗品のペンだけど、私は大事に使っていたんだけどな・・・。

でも、いいペンを使っていると、ちゃんと戻ってきます。戻ってこなかったら、貸した人に尋ねます。
「あれは、私の死んだ父の形見のペンなの。大事なものだから、無くしなくないんだけど。」
「あれは安物だけど、私が20年以上も愛用してて、大事に使っているものなの」
などと言うと、ちゃんと帰ってきます。

カリフォルニアのシュタイナー学校で教えた時、クラス担任のT先生から、アンティークのとてもすてきな天秤を借りました。年代を感じさせる木目と真鍮が、見るからにいいものだと感じさせます。子ども達は、見ただけで大喜びです。



「これは、T先生が旦那さんとイタリアを旅行したときに、アンティークのお店で見つけたものなの。先生の思い出がいっぱいつまっているものなんですよ。それにT先生の旦那さんが、仕事でバイオリンを作るとき、その塗料を測るのに、この天秤はとても精密に測ることができて、旦那さんがいつも大事に使っているもの。もし分銅が1つでも無くなってしまったら、測れなくなってしまいます。だから、大事に大事に使ってくださいね」

いつもは乱雑にモノを使う男の子達も、このときは、大事に大事に天秤を使っていました。彼らには、その大事な天秤が宝物のように思えたのです。そして、その宝物を実際に使わせてもらうことで、彼らが信頼されていることも感じたのです。信頼に答えるべく、彼らの態度は慎重そのものでした。

いいものを使うと、大事にものを使うことも覚えます。
そしてもうひとつ大事なポイントは、
「これは高いものだから大事に使ってね」
と値段が高いことを強調するのではなくて、
「思い出のあるものだから」
「大事にしているものだから」
と、彼らの心に訴えること。金銭的なことを言うと
「安物は、いい加減につかってもいい」
と思ってしまいます。

に訴える教育をします。モノだけのことではなく、歴史や数学の授業でも心に訴え、子ども達の心を育て、生活態度も学問も、彼らの 心を通して 根付かせるのです。

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最終更新日  2005年11月21日 19時16分32秒
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