愛し愛されて生きるのさ。

愛し愛されて生きるのさ。

『私たちが好きだったこと』

『私たちが好きだったこと』(1997・松岡錠司監督)

 ひょんなことから共同生活を始める4人の男女の物語。大人の青春映画という趣である。共演は岸谷五朗・寺脇康文・鷲尾いさ子。

 原作は宮本輝の同名小説。監督の松岡錠司はこういう切ないタッチの人間ドラマが得意と見えて、巧みに人物の心の機微を捉えている。ラストで4人が離れ離れになるところは何とも切なく、思わずホロリと涙。

 夏川結衣はパニック症候群(だったと思う)である女性を演じている。どうも彼女にはこういう薄幸なイメージがつきまとっている。しかしやはり、こういう心に暗い部分を持っている女性を演じるのが実に巧い女優さんである。

 この映画でも脱いでいる。「そこまで見せなくても良かったんじゃ?」と思わなくもないが、それは「女優魂」ってことで。

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