愛し愛されて生きるのさ。

愛し愛されて生きるのさ。

『陰陽師』

『陰陽師』(2001・滝田洋二郎監督)

 陰陽師ブームに乗って作られたオカルト・ファンタジー映画。娯楽性が強く、CGが多用されているため見てて疲れる。大した中身もない映画だから、何も考えずに素直にアトラクションとして楽しむのが正解かもしれない。

 ただ、安倍晴明を演じた主演の野村萬斎はインパクトがあった。今井絵理子(元SPEED)や伊藤英明(マジックマッシュルーム)があまりにも陳腐な現代劇のような芝居をしているから、野村萬斎の狂言を元にした立ち居振る舞いや発声が際立って見える。唯一彼だけが、平安絵巻に色彩を与えていたように思う。

 夏川結衣は脇役である。が、頭に角を生やしたり、ワラ人形に五寸釘打ったりとビジュアル的にもキワどいラインを攻めてくる。観たときは「ひょえ~」とのけぞってしまった。でも何だか楽しそう。こういう役って現代劇でやると大映ドラマみたいにリアリティのないものになってしまうから、時代劇(しかもオカルト)でしかできないかも。なんか心なしか夏川結衣も生き生きして見えた。

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