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2007.09.27
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カテゴリ: BL小説

『SASRA (4)』Unit Vanilla

やっと読み終わった……長い闘いだった……。
なんか期待が大きすぎて、終わってみればあっけなかったけど、現在視点(プロローグとエピローグ)を挟んで、同じ運命とイコンを共有した主人公たちが古代エジプト~古代中国(秦?)~古代ローマ~中世中央ヨーロッパ~インカ帝国~江戸時代~大正時代と、延々転生する話は壮大だった。壮大すぎて疲れたよ……。

でも入れ子構造とか、主人公二人の基本的な性格設定を共有するとか、全体のつじつま合わせが大変だったろうなとか、そのへんは楽しめた。歴史ものだしな。もうBLの場合は、日本だろうが世界だろうが歴史ものは、すべてファンタジーとして読んじゃったほうがいいんだろうな。へんに歴史上の人物とか登場しているもんだから、ついつっこんじゃうよ。

最後の巻は、最初が大正末期~昭和初期を舞台にした孤児(実は華族の坊ちゃん)×仁侠受けというカップル、そしてエピローグだった。
いなせなヤクザが受けというのは、なかなかいい趣向だ。しかも仁侠のクセに線が細くて、子どもの頃から自分が育てたような孤児に掘られちゃう。最後はお懐かしや「摩利と新吾」みたいな死に方だし。この話はもっとページをたっぷりとって、長い話にしたほうがよかった。読んでいて一番安心できる話でもあった。

エピローグは想定通り。なにからなにまで予測できるんだけど、ウォッチャーであり章と章をつなぐ狂言回しでもある預言者の少年(実は受けに岡愡れ)がちゃんと成仏したのがよかった。まあ、これがないと、この話は延々とつづくことになるんだが。

でもさ、都合よく飛行機が砂漠に不時着するとか、都合よく初代の二人の運命を決めた神殿が幻で見えてくるとか、都合よくキャラバンに拾われて生還するとか、あと後半も半死半生の目にあって「ここでも結ばれない運命なのか?」と思わせる展開だけど、預言者の少年が成仏した時点で、ハッピーエンドはサルでも予測できるから、これ、書いた人が違うんだろうな。

やっぱり合作でないと実現しないお話だな。同じ魂を持つ登場人物が、時空を超えていくつものストーリーの主役になるって、一人で考えるのは少なくとも商業作品としては安易すぎる。単なる可能性というか、習作としていろいろ書いて提出、そのなかから一つをえらぶ、つうのが小説書きのセオリーだろう。

4人とも単独でも結構名の売れた(というか固定ファンの多い)作家さんなのだろうけど、結構好きな作家さんである木原さんがどれを書いているのか、やっぱりわからないし、どの作品もすごい萌えツボがあったかというと、なかった。ま、でもいいや。表紙ゴージャスだしイラスト円陣さんだし。それだけでもよしとしよう。







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Last updated  2007.09.27 21:52:23
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