人間失格(太宰治)
「自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。」
「---(最近は)多少の図々しさを装えるようになっていたのです。心では、相変わらず、人間の自信と暴力とを怪しみ、恐れ、悩みながら、うわべだけは少しずつ、他人と真顔の挨拶、いや、ちがう、自分はやはり敗北のお道化の苦しい笑いを伴わずには、挨拶できないたちなのですが、とにかく、無我夢中のへどもどの挨拶でも、どうやら出来るくらいの技量を--(略)--おもに金銭の不自由かのおかげで修得しかけていたのです。」
「お互いにあざむき合って、しかもいずれも不思議に傷もつかず、あざむき合っている事にさえ気がついていないみたいな、実にあざやかな、それこそ清く明るくほがらかな不信の例が、人間の生活に充満しているように思われます。けれども、自分には、あざむき合っているということには、さして特別の興味もありません。自分だって、お道化によって、朝から晩まで人間を欺いているのです。---(略)---自分にはあざむき合っていながら、 清く明るく朗らかに 生きている、あるいは生きうる自信を持っているみたいな人間が難解なのです。―――」
埋没費用の罠。と言ってみる。「人生に失… 2011.03.23
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寒い!氷河期じゃないのか!?と言ってみ… 2011.01.04 コメント(2)
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USM1さん