
鱈は食べてちょうど良いくらいに塩をしてある。鱈は水分が多いので軽く塩漬けにすると余分な水分が抜けるし旨味が凝縮するので美味しい。強く塩をすれば塩鱈干鱈の類の保存食品にもなる。ポルトガルやスペインあたりでは塩鱈の料理が今でもさかん。特にポルトガルでは、塩鱈は国民食といってもいいくらいで、代表的な塩鱈レシピだけでゆうに300種とも400種ともいわれるくらいだ。
この料理は軽く塩をした鱈をたっぷりのバターでゆっくりと焼き上げる。イメージとしては、鱈の水分を追い出した後にバターを浸み込ませる感じだ。こういうバター焼きには、鱈やサーモンのように身質が大振りで層状に身がはがれるようなつくりの魚が適している。じっくりゆっくりとバターを含ませて焼き上げると、塩分が適切ならソースがまったく必要ないほどバターが浸み込む。下に敷いた柔らかくブレゼしたキャベツの甘味が鱈の旨味や独特の香りと一体化して、ひとつの料理になる。仕上げに引き立ての胡椒とフルール・ド・セル、そしてセルフィーユのアクセントを添える。
うちの畑のキャベツは、このごろますます甘くなってきた。
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