「挙式」・・・エピソード2

「挙式」・・・エピソード(2)

控え室をあとにチャペルへ。
説明をうけながらひととおりリハーサル。

終わったとたん、「もう覚えてない」とカレが一言。
私もよ~。ま、なんとかなるでしょ。


記念撮影をすませて再び私だけ控え室へ。父親と二人でまっていると、
「お願いします」とスタッフにいわれた。
扉の前に父親と二人でたつと、スタッフが最後の説明。 「歩調は、お二人の心であわせてください」といわれ、ジーンときた。

そしていよいよ、扉があいた。

父親の右側に立ち足は左側から一歩づつ。左足で一歩、そろえる、右足で一歩、そろえる。。。歩調をあわせるのに足ががくがく。 緊張で足元ばかりきになり、回りは目にはいらない。18メートルのバージンロードがこんなにながく感じるなんて。

祭壇の手前で父親から新郎へパートナーチェンジ。こんどは新郎の左側に。
ブーケを持つ手とドレスのすそを持つ手を入れ替えた。

さあ、左足から一歩。

と、オ、オイ!

ちょっとーいきなり右足じゃんよー!!!!!


リズムが狂い、新郎だけいきなり4歩くらいヨロヨロとあるき、祭壇への階段まですすんでしまった。

こらーーーっ!!!

次は祭壇への階段。 階段は右足から一段づつ。
なんとかリズムを合わせることができた。

壇上にあがり、牧師様のお話がはじまった。そして私は、神妙な気持ちに。。。。

な、なれないーーーーーーーーー!!!

足がいたいーーーーーーーーー。ヒール10cmなんだもんっ!

足がいたいよぉ。ウェディングドレスの中で足はもぞもぞ・・・
不覚にも 「早くおわってくれー」と願うばかりの私。牧師様の話はぜんぜん耳にはいらなかった。

それでもようやく誓いの言葉までたどりつき、 「はい、誓います」と神妙に答えた。

そして私たちは向き合い、指輪交換。 ちょっと手間取ったものの、失敗もなく、 「いよいよ誓いのキス!」

(この調子、この調子)

『新郎がベールをあげる、 ベールを後ろに整えてくれた後、見つめあう二人。そしておでこにキスだ・・・』

いよいよクライマックスよ!

ドキドキしながら、私はベールをあげてもらべくかがんだ。そしてベールをととのえてもらうべく体制をたてなおして・・・・・

と、目の前に(ベールアップと同時)

たこちゅう!?

はやいよじゃんよっ、 手順がちがうぅーーーーーーーーーっ!!!!! と、反射的に体を引いてしまった。

(ひいてしまったがために)さらに必死にせまりくる 「たこちゅう」

きゃー!!!!うそーーーーー!!


とうとうこらえられず、私は壇上で 「くの字」になって笑ってしまった。。。(;´Д`)

「誓いのキス」は失敗。その後も、誓約書サイン、合唱、と挙式はつづいたが私は笑いをこらえるのに必死だった。

あんまりだよ!
牧師様だけじゃなくアンタもかっ!

一生に一度の結婚式、ギャグにするなーーーーーーーーっ!

最後の最後に「両親への花束贈呈」のとき、ようやく感動の涙を流すことができたのがせめてもの救いでした。はぁ・・・。
忘れようにも忘れられない結婚式ができて、私ったらほんとうに幸せモンです。ハイ。

ちなみにこの珍事のとき、「新郎、何あせってんだ?」というざわめきと、それまで感動で涙を流していた親戚一同もア然・・・、 一番前にいたお義母さんは大爆笑、という事態になってたということは、あとから教えてもらった次第でアリマス。



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