《櫻井ジャーナル》

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2009.05.31
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 イスラエルが5日間の軍事訓練を始めた。ガザ地区やレバノンからのロケット攻撃、シリアやイランからのミサイル攻撃を想定しているようだが、こうした攻撃を受けるとするならば、イスラエルがイランを先制攻撃したケースだろう。

 現在、アメリカ政府とイスラエル政府はヨルダン川西岸の入植を巡り、対立している。ガザ地区と西岸は、イスラエルが1967年の中東戦争で軍事侵攻して占領した地域。イスラエルを「建国」する際に支配できなかった場所を奪ったのだとも言える。つまり、建国時の計画を達成するためにはガザ地区やヨルダン川西岸を支配する必要があるわけで、アメリカ政府が反対しようと、イスラエルは入植を続けるだろう。

 ラーム・エマニュエル大統領首席補佐官やヒラリー・クリントン国務大臣のように親イスラエル派を重用しているバラク・オバマ大統領だが、入植地の拡大によってイスラム社会の怒りが膨らみ、反米感情が爆発することを恐れている。今のところ、「親米アラブ諸国」は独裁的な体制で民衆の怒りを抑え込んでいるが、ある一線を越えて中東が真に民主化されたなら、アメリカの石油資本は中東の利権を失う可能性すらある。

 資金や武器など、アメリカからの支援で強大化しているイスラエルが中東の油田地帯を支配するような展開もアメリカの「旧保守」にとっては好ましくない。イスラエルの暴走を何とか阻止しなければならず、イラクやアフガニスタンの戦乱も終息させる必要があるのだが、イスラエルはイスラム世界の混乱を望んでいる。これは1990年代からネオコンが主張していた戦略。例えば、イラクへの先制攻撃でアメリカは疲弊しているが、サダム・フセインを排除し、イラクを破壊するというネオコン/イスラエルの目標は達成された。

 オバマ政権でも親イスラエル派の力は無視できないが、その一方でアメリカとイスラエルの利害対立は深刻になっている。この矛盾をどうするか、オバマ大統領も頭を痛めているだろうが、そうした時に朝鮮が核実験を行い、ミサイルの発射実験を繰り返している。





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最終更新日  2009.06.01 03:35:57


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