《櫻井ジャーナル》

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2010.07.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 テレビを見なくなって久しい。日本の新聞もざっと目を通すくらいだ。記者クラブで与えられる「お話」や権力者の「御高説」を垂れ流すマスコミは、情報源として役に立たない。「マスゴミ」と言いたくなる気持ちもわかる。

 基本的に、日本のマスコミは権力者を「善」、権力に逆らうものを「悪」として扱う。きわめて明快だ。たしかに、たまには「口直し」に権力者を批判するようなことを書いたり放送したりすることもあるが、あくまでも許容された範囲内でのこと。「右」と「左」も、そうした中での差にすぎない。執拗な攻撃がある場合は、通常、裏には別の権力者がいる。

 学校での教育、あるいはマスコミの報道などで国民の多くは、権力者が許す言動や思考の範囲を頭に叩き込まれ、こうして作り上げられた「常識」から逸脱することは許されない。「常識外れ」の言動も権力者に許された範囲でのことにすぎない。常識には、味付けの少し違ういくつかのバージョンがあるとも言える。そうした常識の指針としてマスコミが頼っている相手が官僚であり、大企業の経営者であり、アメリカの権力者である。マスコミ社員が安穏な生活を送るためには、常識から逸脱することはできない。

 今日(7月20日)、新聞を眺めていたら、こんなフレーズが目に入った。

 「もし(マイケル=引用者注・)ムーアの「キャピタリズム」を大銀行の幹部が見たら、反省して心を入れ替えるだろうか。」

 何を言っているのだろうか?この文を書いた人物は「キャピタリズム」を見て不愉快に感じたのかもしれないが、「大銀行の幹部」は何とも感じないだろう。大企業の幹部は「確信犯」として庶民からカネを巻き上げ、富を独占しているのである。如何なる映画であろうと、書籍であろうと、説教であろうと、彼らを反省させることなどできるはずがない。革命でも起これば反省するかもしれないが。素直な庶民は教育や報道でコントロールされやすいが、彼らは違う。だいたい、ムーアが資本主義の支配階級を改心させようなどと考えてはいないだろう。

 2年前に死んだコメディアン、ジョージ・カーリンは舞台でこんなことを言っていたそうだ。

 「奴らは社会保障のカネに襲いかかっている。みんなが退職してから使う資金を奴らは欲しんだ。奴らはカネを取り戻そうとする。そこで、カネをウォール街の犯罪者仲間に渡す。わかるかね?奴らはそれを懐に入れるんだ。遅かれ早かれ、君たちから全てを巻き上げる。なぜなら、そこは奴らのシマだからだ。でかいクラブだ。君たちはメンバーじゃない。」





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最終更新日  2010.07.21 03:18:15


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