《櫻井ジャーナル》

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄

寄付/カンパのお願い

巣鴨信用金庫
店番号:002(大塚支店)
預金種目:普通
口座番号:0002105
口座名:櫻井春彦

2013.05.31
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 6月1日から「第5回アフリカ開発会議」が横浜市で開かれるようだ。安倍晋三首相は今後5年間で1兆数千億円規模の政府開発援助(ODA)を拠出すると表明、インフラ整備や人材育成などの支援策する打ち出す意向だという。石油や希少金属を狙っていることは言うまでもない。

 日本に限らず、「西側」はアフリカの利権を得ようとしている、つまり再植民地化を狙っているわけだが、少し前までは大きな障害があった。リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制だ。1990年代の終盤からサハラ以南のアフリカとの関係を強化、「西側」からの自立を支援し、アフリカを連合国家にしようとしていたのだ。(本ブログでは何度か書いたことなので今回は割愛する)

 これに対し、アメリカは2007年にアフリカ大陸を担当する統合軍、AFRICOMを創設している。軍事力でアフリカの資源を支配しようというわけだが、アフリカ諸国もそうした存在を拒否、司令部はドイツに置かれ、ジブチの基地が橋頭堡的な役割を果たしていた。ジブチにはJCTF(統合連合機動部隊)が駐留している。モロッコやギニア湾にも入り込んでいた。

 リビアやシリアで明らかなように、イスラム武装勢力/アル・カイダが戦闘を始めて社会を不安定化させたところで「西側」の軍が「鎮圧」するために乗り込んでくるというパターンがある。ソマリアでもJCTFを経由してCIAの資金が反政府軍へ流れていたと言われている。

 現在、アフリカに最も食い込んでいるのは中国。その中国を排除することもAFRICOMに課せられた任務のひとつだろうが、かつて、中国とアメリカはアンゴラの利権争奪戦で手を組んでいたことも事実。

 1975年にアンゴラがポルトガルから独立、MPLAが実権を握った。この新政権はソ連と友好的な関係にあったのだが、中国はMPLAと敵対関係にあったFNLAやUNITAを支援していた。CIAもFNLAを支援、UNITAの背後にはイスラエルやアパルトヘイト体制下の南アフリカがいた。つまり、中国はアメリカ、イスラエル、そして南アフリカと手を組んでいたということである。CIAは資金を提供するだけでなく、要員を送り込んでいる。

 ところが、アメリカのガルフ石油はMPLA政権とも取り引きを続けようとする。それに対し、ジョン・マックロイを中心とする「特別調査委員会」はガルフ石油の賄賂工作を調査、ロッキード事件につながった。ちなみにマックロイは国際復興開発銀行(世界銀行)の第2代目の総裁で、1949年から西ドイツ駐在の米国高等弁務官を務め、ナチ戦争犯罪人に恩赦を連発している人物だ。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2013.06.01 04:13:15


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: