《櫻井ジャーナル》

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口座名:櫻井春彦

2016.05.16
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 バラク・オバマ米大統領の意向に逆らってロシアを訪問、そのオバマ大統領の広島訪問を取り付けた安倍晋三首相だが、ロシアとの間で領土問題、あるいは経済面で何らかの進展があったわけでなく、オバマ大統領が広島で原爆投下という戦争犯罪を謝罪することもないだろう。ロシアやアメリカの大統領と何かを交渉しているかのようなイメージを振りまいただけだが、次の選挙を考えると、与党にとって大きな意味があるのだろう。

 安倍首相が黒田東彦日銀総裁と組んで行ってきた「量的・質的金融緩和」は投機市場を膨らませるだけで日本経済を回復はずがないことは最初から明白だったが、ここにきてその実態を隠しきれなくなっている。巨大企業や富裕層へ富を集中させる政策は貧富の差を広げることになり、1990年代から回復しない日本経済をさらに疲弊させただけ。

 日本の株価を上場させるためにETF(上場投資信託)やGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を利用してきたが、結局、含み損を抱えることになっただろう。つまり国民に多額の損失を押しつけることになったはずだ。

 2010年9月、尖閣諸島(釣魚台群島)の付近で操業していた中国の漁船を海上保安庁が 「日中漁業協定」を無視 する形で取り締まり、それまで「棚上げ」になっていた尖閣列島の領有権問題を引っ張り出して日中関係を悪化させ、東アジアの軍事的な緊張を高めた。その結果、日本企業の中国における経済活動を阻害している。

 それだけでなく、TPP(環太平洋連携協定)によって安倍政権は日本をアメリカの巨大資本という私的権力に支配させようとしている。この協定はTTIP(環大西洋貿易投資協定)やTiSA(新サービス貿易協定)とセット。

 1938年4月29日、アメリカ大統領だったフランクリン・ルーズベルトは、「もし、私的権力が自分たちの民主的国家より強くなるまで強大化することを人びとが許すなら、民主主義の権利は危うくなる。本質的に、個人、あるいは私的権力をコントロールするグループ、あるいはそれに類する何らかの存在による政府の所有こそがファシズムだ。」と語ったが、TPP、TTIP、TiSAはそうした体制を築く仕組みだ。その核になるのがISDS(投資家-国家紛争調停)条項である。

 この条項によって、巨大企業のカネ儲けを阻むような法律や規制を政府や議会が作ったなら企業は賠償を請求でき、健康、労働、環境など人びとの健康や生活を守ることは困難になってしまう。最近、 グリーンピースが明らかにしたTTIPに関する文書 は、そうした懸念を確認させるものだった。TPPも基本的に同じことが言える。

安保法制は、南シナ海の中国が相手なの 」と口にしたと報道された。中国と戦争した場合の結果を考えているのかどうか不明であり、おそらくTPPの結果も考えていないだろう。プーチンと会って何かをしようというプランもなさそうだ。





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最終更新日  2016.05.16 05:35:07


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