《櫻井ジャーナル》

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2017.06.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
サウジアラビアが6月5日、突如としてカタールとの外交関係を断絶すると発表 トルコはカタールに対する今回の決定を厳しく批判 した。

2011年春にアメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタール、イスラエルなどが始めたリビアやシリアへの侵略では、手先の傭兵としてサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団が主に使われている。これはアメリカ軍の情報機関DIAも 2012年8月の報告書 で認めている事実だ。つまり、アル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)を編成、支援しているのはこうした国々だということ。

ムスリム同胞団は緩やかな集合体でさまざまな人びとが参加しているが、侵略戦争に参加している人びとの多くはサラフィ主義の影響を強く受けている。1954年にエジプトのガマール・アブデル・ナセルを暗殺しようとして失敗、非合法化されたムスリム同胞団の少なからぬメンバーがサウジアラビアへ逃げ込み、そこでサウジアラビアの国教であるワッハーブ派の影響を強く受けたのだ。

しかし、ムスリム同胞団はサウジアラビアよりカタールやトルコの現体制との関係の方が強いようだ。そのため、カタールとトルコは軍事的なつながりも強化、基地も建設している。サウジアラビアを意識してのことだったようだ。地理的な状況からカタールがイランに接近することも必然。トルコもロシアやイランに近づいていたことを考えると、カタール、トルコ、イランの結びつきは強化され、そこへロシアが関係してきても不思議ではない。

カタールからシリア経由でトルコへ石油を運ぶパイプライン建設をシリアが拒否したことからカタールはシリア侵略作戦に参加したという見方もある。そうした見方をしているひとりが1968年6月6日に暗殺された ロバート・ケネディ(RFK)の息子 だ。

カタールはシリアのバシャール・アル・アサド体制を倒して傀儡政権を樹立、パイプラインを建設しようとしたのかもしれないが、アサド体制はリビアと違って倒れない。2015年9月30日にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入してからは政府軍が優勢で、アサド体制の打倒は難しくなってしまった。カタールがサウジアラビアから離れようとしても不思議ではない。



このサルマンに今回の決定をさせたのはドナルド・トランプ米大統領のサウジアラビア訪問だったと見る人もいる。そこでアメリカからの支援を取り付けたと考え、カタールを脅しにかかったのだが、見通しを誤った可能性がある。

そうした中、7日の早朝にサウジアラビアのアベル・アル・ジュベイル外相がイランは罰せられなければならないと発言、その数時間後にイラン議会などで襲撃事件が引き起こされている。





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最終更新日  2017.06.08 12:02:06


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