《櫻井ジャーナル》

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2017.06.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
6月11日と18日に行われたフランスの議会選挙でエマニュエル・マクロン大統領の与党、共和国前進が577議席のうち308議席を獲得した。投票率は第1回目が48.7%、第2回目が42.64%。フランスにしては低い数字だが、圧勝は圧勝。さすが、ロスチャイルド資本を後ろ盾とする政党である。この政党をメディアは「中道」に分類した。

前にも書いたが、マクロンは2006年から09年まで社会党に所属、その間、08年にロスチャイルド系の巨大投資銀行へ入り、重役として200万ユーロという報酬を得ていたといわれている人物。ロスチャイルド資本の代理人にほかならない。

その後、マクロンは2012年から14年にかけてフランソワ・オランド政権の大統領府副事務総長を務め、14年に経済産業デジタル大臣に就任すると巨大資本のカネ儲けを支援する新自由主義的な政策を推進した。私的権力が公的権力を支配するシステムを実現しようとしている、つまりファシストだ。

このマクロンは「イスラエル・ファースト」でも知られ、イスラエルに対するBDS(ボイコット、資本の引き揚げ、制裁)運動に強く反対している。この点、イギリス労働党のジェレミー・コルビンとは全く違う。マクロンはイスラエルを後ろ盾にしていたトニー・ブレアに近いと言えるだろう。

イスラエルはブレアを動かしていただけではない。アメリカにおけるイスラエル・ロビーの影響力は有名だ。昨年の大統領選で民主党の候補者だったヒラリー・クリントンは戦争ビジネスや巨大金融資本を後ろ盾にし、「イスラエル第1」を公然と主張、ロシアとの戦争に突き進む姿勢を示していた。

クリントンのライバルだったドナルド・トランプが多額の寄付を受け取っていたシェルドン・アデルソンはカジノの経営者で、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と親しい関係にある。

歴史を振り返ると、ハリー・トルーマン米大統領やリンドン・ジョンソン大統領のスポンサーだった富豪、エイブ・フェインバーグはイスラエルの政治家ダビド・ベングリオンの信頼厚い人物で、フランスのエドムンド・ド・ロスチャイルドと同じように、イスラエルの核兵器開発を支援していた。

イスラエル・ロビーの影響力は一部の大統領だけに及んでいるわけでなく、今では議会の大半がその影響下にある。有力メディアも同じだ。

そうしたメディアのひとつ、CBSの番組、レイト・ショーに映画監督のオリバー・ストーンが先日、出演した。ロシアのウラジミル・プーチンをインタビューしたドキュメントの紹介が目的だったのだろうが、ホストのステファン・コルバートは作品とは直接関係のない「ロシアの選挙への介入」を質問、ストーンはイスラエルの選挙介入を問題にしないのはなぜかと応じたのだが、このストーンの発言は削除されて放送された。選挙に興味があるならば、イスラエルの話も聞くべきだ。





外部へ漏れた電子メールによって、 民主党の幹部たちは2015年5月26日の時点でクリントンを候補者にすると決めていた可能性があることが露見 、16年7月22日にWikiLeaksが公表したDNC(民主党全国委員会)の電子メールには民主党の幹部へサンダースが同党の大統領候補になることを妨害するよう求めるものも含まれていた。(例えば ココ

その電子メールをWikiLeaksが公表する12日前、つまり7月10日にDNCでコンピュータを担当していたスタッフのセス・リッチが背中を2度撃たれて殺された。発見されたときには息があり、病院で死亡したという。

警察は強盗にあったと発表したが、リッチのガールフレンドによると、顔、手、膝に擦り傷があって争った形跡はあるのだが、金目のものは盗まれていない。警察の発表に納得できなかったリッチの両親は元殺人課刑事の私立探偵リッチ・ウィーラーを雇って調査を始める。

調査の結果、DNC幹部の間で2015年1月から16年5月までの期間に遣り取りされた4万4053通の電子メールと1万7761通の添付ファイルをWikiLeaksへ渡したのはセス・リッチだということが判明したという。ウィーラー自身、その話を確認していたが、その後、セス・リッチの遺族からウィーラーや話を伝えたFOXニュースへ抗議があり、ウォーラーは発言を撤回した。

アメリカ支配層が外国の選挙に介入していることも有名だ。第2次世界大戦後、最初の介入はイタリアの総選挙で、工作資金はナチスが略奪したナチ・ゴールドが使われたと言われている。こうした介入だけでなく、アメリカの巨大資本にとって目障りな政権は暗殺、クーデター、軍事侵略も使われている。そうした工作でメディアや労働組合は重要な役割を果たしてきた。





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最終更新日  2017.06.22 01:33:13


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