すでに戦略的な同盟関係に入っている ロシアと中国は貿易の決済を両国の通貨で行うようになっている
両国の戦略を象徴するような出来事が東アジアで展開されている。中国は一帯一路、つあり陸の入りクロードと海のシルクロードでユーラシア大陸の東端(東アジア)と西端(ヨーロッパ)を結びつけようとしている。
一方、ロシアでは昔からシベリア横断鉄道で大陸の西と東をつなぐというプロジェクトが進められてきた。この鉄道計画はロシアから天然ガスや石油を輸送するパイプラインの建設計画、そして中国の一帯一路とも結ばれることになるだろう。
ロシアは鉄道やパイプラインを延長、朝鮮半島を南下させようとしている。日本を含む東アジアから東南アジアにかけての国々との交易を考えているはず。東アジアでの経済活動が活発になれば、沖縄の重要度は高まる。ハブ基地として最適な場所にあるからだ。問題は沖縄を侵食しているアメリカ軍の基地だ。
ロシアのドミトリ・メドベージェフ首相は2011年夏にシベリアで金正日と会談、朝鮮がロシアに負っている債務の90%(約100億ドル)を帳消しにし、10億ドルの投資をすることで合意しているが、その理由も東アジアでの経済活動を活発化させることにあった。その合意から間もない2011年12月に金正日は急死してしまうが、計画が消えたわけではなかった。
本ブログでは繰り返し書いてきたが、金正日は暗殺されたのではないかとする説が存在する。2011年12月17日に列車で移動中、車内で急性心筋梗塞を起こして死亡したと朝鮮の国営メディアは19日に伝えているが、韓国の情報機関であるNIS(国家情報院)の元世勲院長(2009年~13年)は暗殺されたという見方をしているのだ。
金正日は絶対的な独裁者でなかった可能性があり、その前にも暗殺が試みられた疑いもある。例えば、2004年4月に金総書記は危うく龍川(リョンチョン)の大爆発に巻き込まれるところだったという。
爆発の2週間前にインターネットのイスラエル系サイトで北京訪問の際の金正日暗殺が話題になり、総書記を乗せた列車が龍川を通過した数時間後に爆発が起こったと言われている。貨車から漏れた硝酸アンモニウムに引火したことが原因だとされているが、そのタイミングから暗殺未遂の疑いがあり、イスラエルが何らかの形で関与している可能性があるとも言われた。
アメリカや日本は中国が石油などを運ぶ「海のシルクロード」をコントロールするために東シナ海や南シナ海で軍事的な圧力を強めているが、日本経済を考えると、こうした行為は好ましくない。ドナルド・トランプ政権はイランの石油輸出を不可能にするため、各国に圧力を加えてきた。その中にはEUや日本も含まれているが、イランからの石油輸入を止めることは難しい。原発を再稼働させても根本的な解決にはならない。
こうした圧力の結果、EUではイランとの石油取引をドル以外の通貨で決済しようという動きもある。「アメリカ帝国」を支えているドル体制の中心には石油取引をドル決済に限るという1970年代から続く仕組みが存在する。ペトロダラーだが、トランプ政権の政策はこの仕組みの崩壊を促進させることになりかねない。
日本国内にはアメリカ支配層の手先になることで社会的な地位と収入を手にしてきた人びとがいる。そうした人びと、つまりアメリカの傀儡の利害と日本全体の利害との対立が激しくなっている。日本企業にとっても傀儡の政策は耐えられない領域へ入りつつあるはずだ。