2004年10月05日
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 【ローマ=藤原善晴】バグダッドで武装勢力に拉致され先月28日に解放された民間援助団体のイタリア人2女性が、帰国後、米国のイラク占領政策や、ベルルスコーニ政権の対米協力に批判的な発言を活発に行い、賛否両論を巻き起こしている。

 5日発売され、「今年の欧州のヒーロー」を特集した米誌「タイム」欧州版の表紙に、解放されたシモナ・パリさん(29)とシモナ・トレッタさん(29)の写真が掲載され、2人への注目度の高さを裏づけた。2人は5日、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世にバチカンで会い、解放を世界に訴えたことに感謝の意を述べた。

 イタリア有力紙「コリエーレ・デラ・セラ」のインタビューで、シモナ・トレッタさんは「私はテロと抵抗は区別する。一般市民の拉致には反対だが、(イラク人の米軍などに対する)ゲリラ戦は正当なものだ」と、反米武装勢力の活動擁護ともとれる発言をした。また、イラクに派遣されているイタリア軍は「疑いなく撤退すべきだ」と語り、イラク暫定政府は「米国人に操られたかいらい」と断じた。

 「2人のシモナ」は、「米軍が引き揚げたあと、イラクに戻り人道支援活動を続けたい」としている。2人が属する団体「バグダッドへの懸け橋」(本部ローマ)は湾岸戦争後に設立され、教育や保健衛生面での支援を行ってきた。シモナ・トレッタさんは1993年にバグダッドで働き始め、2003年には現地責任者になった。シモナ・パリさんは2003年にバグダッド駐在のスタッフとなった。

 「2人のシモナ」に呼応するかのように、野党・左翼民主党の一部などは、「部隊の早期撤退」の声をあげはじめた。左派系紙は概して2人に好意的だ。

 一方、与党議員らは、ゲリラ容認発言などに、「平和を脅かす活動を弁護している」と反発している。

 2人が帰国直後、「イスラム教徒の人々に感謝している」と言っただけで、ベルルスコーニ政権への謝意は表明しなかったこともあって、保守系マスコミも2人に批判的だ。

 2人はその後、政府への感謝を述べたが、与党議員からは、「日本でもやったように、イタリア政府は帰国費用を本人たちに払わせたらいい」との声も出た。



 イタリア政府は、「2人のシモナ」をめぐる論議で、イタリアのイラク政策は影響を受けないとの立場だ。フィーニ副首相は3日、訪問先のカイロで「イラクに民主主義が再建されたら撤退する」と、来年1月予定のイラク総選挙後の撤退を示唆するにとどまっている。
(読売新聞) - 10月6日2時36分更新





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最終更新日  2004年10月06日 23時53分19秒 コメントを書く


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