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隣の子どもたちや修行道場の仲間も含め、およそ60名ほどが集まっての、マル住職のお見送り後、寺だけでなく子どもらの喪失感も大きいということで、不思議と縁ありまして百丈忌に、東大阪からダライマル二世を迎え入れることが出来ました。 またブリーダーさんより是非にと頼まれていたもう一匹も、近くのお寺へ行先が決まりました。 ブリーダーさんの高齢化や、小型犬人気で、血統書の発行されている紀州犬は、現在300頭程度にまで減少。更に純粋なものは、ごく僅かだとか。 ダライマルの因果を背負って、山口が紀州犬王国となり、法孫の繁栄を願う。 それぞれの活躍が楽しみです。
2020.02.04
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マル住職、臨済忌であった1月10日の深夜に遷化致しました。15年と10ヵ月。本当にたくさんの方のお世話になりました。感謝の思いは尽きません。この場をお借りしまして厚くお礼申し上げます。 尚、明日10時より本堂にて、隣の子どもたちとお別れの会を行います。
2020.01.11
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急ながら、明日19日の朝、フジテレビ系列「めざましテレビ」7時25分頃、『ココ調』コーナーにマルも登場します。
2016.09.18
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パソコンや携帯が変わってから、なかなかブログに手がつかず、失礼ばかりで申し訳ございません。 先ずは急な報告ですが、マルは還暦を迎え(12歳)るも、ますます元気で、現在発売中の女性週刊誌「女性セブン」の『はたらくどうぶつたち』にて紹介されています。水曜日の明日までは、どこの本屋さんでも、手に取ることが出来、最後はまとめた本として、出版されるようです。 アメリカの檀家さんが描かれたマルの絵も紹介されています。 また、来月には関東方面で、日テレの『スクール革命』という番組にも登場。 ディレクターが、南○寺の塔頭寺院の子どもさんで、かつてのやんちゃな様子は、全く感じられず驚きました。
2016.04.26
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先日、井上馨侯法要の準備中、蔵の中から毛利家の奥関連の真っ赤に染め上げられた正絹の生地に、金糸で藤の花をあしらった緞帳を引っ張り出したところ、おば様たちがかなり熱心に補修作業。 敬親公の薨去後に落飾した都美姫の位牌を本堂内陣に預かるだけでなく、大河ドラマでは、奥女中の園山さまとして描かれる敬親公老女の墓が有り、他にも残された数名の女中の方々と思われる御位牌や墓碑からも鑑みるに、時代の移ろいに立った虚ろなまでな艶やかさもが染み出して来るような。 おば様方からは、歴史の表舞台ばかりを追うでなく、このような顧みられないところに、是非手を合わせて欲しいと頼まれました。 折角なので、来月末に予定する東京からの和楽器グループの奉納演奏の際には中心に据えましょうと申したところ、眼を輝かせていました。
2015.09.15
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今年は井上馨侯の没後100年。 弊寺に分霊塔とお位牌があり、特に明治維新後に、輪番でしか住職が置けぬほど衰退していた弊寺の復興に助力を頂いたり、日露戦争の戦災孤児を世話した山口育児院の開設にあたり、寄附帳を政財界に回して下さったりしています。 先月28日、先ずは東京の菩提寺である麻布の長谷寺にて100回忌法要が営まれ、ご案内を頂きました。 曹洞宗の修行道場ということで、ずいぶんと丁寧な内容。 また法要に引き続き、霞ヶ関ビル34階へ移動。旧華族会館である霞会館にて、井上馨侯100回忌記念講演会を拝聴致しました。井上馨侯の再評価をテーマとして3人が登壇。 近年は、某作家によって尾去沢鉱山事件や造幣局贋金疑惑を引合いに、悪評ばかりが先行したイメージが定着してしまった感があるとのことでしたが、よくよくは西南戦争の頃に重なったりと、薩摩出身者との確執による足の引っ張りでしかないと断言。 更に鹿鳴館建設の評価も低いが、戒名にも世外院殿無郷超然云々とあるように、国内外の揺れる時期に、植民地とならぬよう、軍備強化でなく経済や学問でもって、欧米に負けぬレベルに引き上げようと、ただただ目標に向かってきた中でのこと。 近代史の中にあっても、他の元老と違って、国立国会図書館資料室に膨大に残る書簡等を活字にしたものはなく、様々な仕事が埋もれたままであり、再評価の元年としたいということで会は締め括られました。 また、命日にあたる9月1日には、生誕地となる山口の井上公園にて、市と商工会議所が中心となる実行委員会にて記念祭。 午後からは弊寺にて、法要と小山良昌先生による講演会。 http://sp.mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20150901ddlk35040558000c.html そして夕刻より菜香亭にて偲ぶ会が行われました。 偲ぶ会では、元教育長さんに、防長育英会の立ち上げなど、教育に関して尽力されたことについてお話し頂いたり、 津軽三味線の献奏等があったりで、終始和やかに。 法要と偲ぶ会には、急遽主催を任されまして、多くの方々のご参加、お手伝い、そして大切な思いを賜り無事に圓成致しましたこと、感謝の念は尽きません。 再評価の元年として、今後に続いて行くことを願っています。
2015.09.15
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大変久しぶりのアップとなりまして、申し訳なく思いつつ、ちょっと大変なことを。 およそ一か月ほど前、毎日新聞の地方版で、弊寺に於ける菩提樹の開花が伝えられた後、NHKの地方局でも紹介されて、多くの方にお越し頂いたのですが、落花盛んとなった頃に菩提樹を観にいらっしゃった老夫婦が、寺の階段を車で駆け上がり、中門に激突。 中門に掛かる扁額は『通玄』 流石のベンツも、この関を透過することは出来ませんでした。 幸いに、老夫婦は怪我もなく無事。中門は倒壊の危険があり、修理が済むまで通行止め。 ボッキリと折れた主柱の材が、なかなか手に入らず、工事は年末までかかるかもしれません。 そのような中、気分転換をと、先週日曜日に山口市から1時間ほど離れた長門市で行われた文楽の公演へ。 休憩時間になって、大勢が順番を待つトイレに入ったところ、便器に向かって並んだ先客2人が、「山門に、車が突っ込んで壊れたらしい。」「そりゃ大変じゃ」「修理費は、◯万円らしい…」と、大きな声で会話をしている。 はて、どっかで聞いたような話だと思い、そのまま耳を傾けていると、作務衣のこちらには全く気が付かず「洞春寺は〜」と続き、思わず吹き出しそうになるも、ずっと知らん振りしていました。 そういえば、新聞に出ていたが、大丈夫か?との問い合わせもあったなあと思い、慌てて新聞を入手。 先週、別件で取材と意見交換を行なった記者さんが、お土産に持ち帰っていた様子。突っ込まれたご夫婦の子や孫が、数年後に門前に立った時、菩提樹のご縁で、山門を綺麗に修理したと思えるはず!とか、あわや近松物の心中事件であったとか、気の利いた話を強調しておけば良かったかな?なんて、思っています。
2015.07.09
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大きな行事があった為、長らくの間、ご無沙汰致しておりました。 壺中日月戌年。 人は世につれ、世は戌につれ 年々歳々相変わらずながら、何とぞよろしくお願い申し上げます。 昨年10月に、住職交代の儀式がありました。 マル住職は、おばさまから御認めを頂きグレードアップしてマル老師に。 山口県庁から、弊寺までの稚児行列を先導するといった大役を担いました。 更に檀家さんの飼い犬の供養の際には導師を務めることも。 今秋のもみぢ布団には、早々と雪が積もるといったこともありましたが、長い眠りを経て、またポツリポツリと綴らせて頂きます。
2015.01.01
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先日、中国新聞にて、千部会の厨子の中におさめられていた日露戦争の県内戦没者名簿のことが、記事として取り上げられました。記事として有難かったのは、記者さんが、思想を交えずに、文中以外にも大学や県の文書館へと足を運び、客観的事実のみを追求されたこと。デリケートな問題を含み、下手をすれば物言い一つで激しい批判に晒される可能性も。こちらも、記者さんと一緒に色々と勉強させていただき、文久3年に弊寺で行われた追悼行事が、靖国神社の源流にあたるのではといった事にも突き当たり、改めて創建の毛利元就公の遺志である「敵味方なく弔う」といったスタンスに立ち返って見つめています。早速に、テレビ局から取材の依頼ありと身構えたところ、マルについてで、何となくホッとしました。
2014.06.20
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今秋の行事に向けて何かとバタバタし、更にパソコンの買い替え以降、なかなか馴染まず、ブログが止まっておりました。今月初旬には、志村どうぶつ園のリサーチ取材もあったのですが、「うちのマル住職は、テレビも新聞も興味がなくって、映画の主演でカンヌに行くことしか考えていません」と話したからか?見送りに。それにしても、番組リサーチだけでカメラを持って回る慎重さには驚きました。今週の土曜日、6月1日には、読売テレビグッと地球便にて、弊寺にステンドグラスを納められたサンディエゴ在住の山本恵一さんが、紹介されます。関西のみの放映ですが、是非ご覧下さい。おかげさまで3月末にて、建仁寺本山や法務局等の書類上、住職を交代となりました。住職からは、待ったなしだからと言われていましたが、本当に交代した途端に、次から次へと用事が出来るのが、不思議。10月に交代の晋山式を行いますが、旧見解議事堂から寺までを練り歩く稚児行列には、マルもこっそり参加させる予定です。マル住職がいるから、寺に住職は二人も要らない?さてさて、どうなりますやら…
2014.05.27
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となりの児童養護施設の豆撒き。鬼は、怖くってこそ鬼。虐待? フラッシュバックもなんのその。子どもたちも鬼も必死です。お寺では・・・マルも必死で鬼の役でした。朝日新聞・山口 ひと模様
2014.02.05
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気が付けば、節分。今秋弊寺で行われる大きな行事に取り組んでいたら、時が経つのも忘れていました。今年も、順正さんより隣の施設へと、福豆を頂きました。今夜は、盛大に豆撒きを行います。この半月ほどの間、何かと騒がれていた日テレのドラマ番組「明日、ママがいない」テレビや報道関係者寄りの議論へと進む中で、問題の核心がぼやかされ、児童養護施設や里親といった現場である当事者の意見まで、クレーマー扱いにされてしまうような流れに傾きかけておりましたが、番組内容の変更が示唆され、やや沈静化しつつあります。こちらも様々な意見を拝読し、施設に対する一般のイメージは数十年前のままと、認知不足を反省。他の福祉分野に比べ、忘れられたかのようにあるといったことも、実感しました。柚餅子作りも、今年は柚子の実が大きくて、見栄え良いです。かき餅も、今年は塩加減、砂糖加減、水加減、厚さ加減のコツを掴めるようになりました。マルは、すっかり紅から茶色になったもみぢ布団から、まだまだ離れる気配はありません。
2014.02.03
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おのれこそ おのれのよるべ おのれをおきて だれによるべぞ よくととのえし おのれにこそ まことえがたき よるべをぞえん全日本仏教会を創設した友松円諦による法句経(お釈迦様が説いた原始仏教経典)の名訳であり、隣の児童養護施設では、数年前より毎朝晩唱和しています。(少林寺拳法の教室でも唱和しているそうです)先日、公的機関からの指摘もあり、上記法句経の一節を施設の基本方針としての明文化を諮ったところ、「これでは、大人の我々にも意味がわからない。子どもらにとっては、尚更ではないか?もっと意訳すべきでは?」とか、「子どもに宗教を教え込んで、強要しているように思われる可能性があるのではないか?」といった意見を頂きました。ステレオ・タイプ的な宗教イメージとなっている、すがりつくように何かを信じ込ませる宗教とは、根本的に違うといったことも含め、子どもや職員のみならず、公的機関をも納得させるには、やはりもう一工夫必要かと思いつつ、一方では多くが国語力の低下を嘆く中、小学校教育に論語の暗唱を取り入れたりといった事などから、素読の言語感覚や感性を取り戻そうといった空気も感じる。夏目漱石の作品を文語調では意味が掴めないから、意訳して伝えるべきだといったレベルでもあり。私もまだまだ勉強が足りませんが、仏典や、多くの知恵が詰まった日本の古典作品のみならず、近現代の哲学の軌跡までもが、生活や文化から消え去って、単なる暗号文とならぬようにする工夫、今一度見直す必要を却って痛感しました。先日、得度の師匠のそのまた師匠の塔頭寺院で下宿している岩手県出身の学生さんを5日間ほどお預かりする機会あり。うちのおば様曰く、「彼は山口の田舎まで何をしに来たのかね?ここの呆けた副住職から学ぶようなことは、ちっとも無いっちゃ!」本当に良い馬は、鞭の影を見ただけで動くと言いますが、こちらまで冷や汗?をかきつつ清々しい心地を分けて頂きました。
2013.12.02
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今年も、もみぢ布団がはじまりました。早速、テレビ山口のニュース番組スーパー編集局にて、もみぢ布団を紹介。日に日に厚みと暖かみが増していきます。
2013.11.26
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来年のカレンダーが、出来上がりました!で、早速に鎌倉へ参上!?山口県臨済宗連盟において、托鉢等でお預かりしていた東日本大震災義捐金を鎌倉・建長寺の若手僧侶のボランティア・グループ「スジャータ・プロジェクト」さんに、建長寺本山にて手渡すことが出来ました。活動支援金として、および現地で実際に必要とされるところへ届けられます。風評被害なども多く、手付かずといった所の多い福島県にも目を向けた活動。本当に大切なのは、これから。この場をお借り致しまして、ご縁いただいた方々には、御礼申し上げます。山口県内では、今後も淡々と托鉢を続けて参ります。今回は、建長寺での用事がメインだったのですが、ご案内頂いた建長寺の歴史研究員さんのご縁で、図らずも?お隣にある円覚寺の管長さんに相見させて頂く機会がありました。ちょっとした勘違いで、アポ無しのまま、あれよあれよで隠寮へ。こんな失礼なことで申し訳なく思っていたところ、待合いで、老師の付き人である修行僧から不意に「洞春寺さんですね。マル住職、お元気ですか?」と小声でたずねられ驚き???!!!なんと、マルが南禅寺の修行道場へ行く前の生後すぐ、預かって頂いた和歌山・本宮のお寺の息子さんでした。昨年のゴールデンウィーク、山口へ訪ねてきて下さった際には、「何処に修行へ行くのが良いですか?」と問われたこともあったのですが、まさかの再会。こっそりと、カレンダーを手渡しました。管長さんとは、同じ紀州人ということ、明治以降の円覚寺と山口、そして弊寺にも隣接施設の創建において深いつながりがあるということで、初対面とは思えず。お話が進んだところで、「修行僧を指導するにあたって、禅籍を勉強する時間を多く設けていると聞きますが、どのように教えていらっしゃいますか?」と質問したところ、ちょっと身を乗り出して、「書物を読むなといった指導は、修行道場へ入るまでに、禅籍を勉強してきた者に対しての話。今時は、漢和辞典すら引けずにやって来る者が大半。簡単に訓読や解説を抜き書き出来ぬよう、解説本などが発刊されていない書物を選んでテキストにし、素読の時間を時折設けている。それにしても3年で帰るようでは、教え込むことが多すぎて、基本的な事だけでも時間が足りないよ。近頃、妙心寺さんが、修行道場を出た後も、本山での住職研修を必須にしているのもよくわかる・・・おいおい、煎茶の後に、今度は抹茶を持ってきたのか。順番があべこべじゃないか!」今度はこちらから、建長寺を会場に行う碧巌録の勉強会についてをお話したところ、更に身を乗り出して関心を持たれ、講師や授業内容、受講者の内訳について次々と質問。「見てみたいなあ」と開始時間を問われました。結局、ゆっくりと円覚寺の宝物風入れを管長さんにご案内頂き、建長寺にたどり着いた時には、すでに閉門前。建長寺の風入れは、あっという間の駆け足となりました。翌日は、報国寺へ立ち寄った後、碧巌録の勉強会。このたびは、子どもを相手に活動される「鎌倉てらこや」、「全国てらこやネットワーク」によるバックアップを得て、毎月の福岡会場、小倉会場、広島会場、そして山口会場から、鎌倉・建長寺に集まった大人のための移動教室。4時間の講座を終え、創建当時に植えられたといわれる栢槙を見上げつつ、何事であれ枝葉を追うばかりでなく、しっかりと根差した幹を見ないことには、全て枯れてしまうことになりかねないと、一息つきました。
2013.11.07
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先週、三重県社会福祉士会での一泊研修に参加。「福祉の原点とは何か」といったテーマに沿ってお話をさせていただきました。列車での長旅を終えて、三重県南部の紀伊長島に到着。親の転勤で、小学6年から中学1年の2年間を過ごした漁師町。小学校の全校生徒の前で、『モチモチの木』を朗読したことがあるのですが、なにも上手というわけでなく、ただ和歌山県南部のイントネーションと全く違い、恥ずかしがる様子もなく、とにかくでかい声を張り上げるから面白半分で選出されたような。今回は、当時の同級生からの依頼で、三重県社会福祉士会の方々を相手に声を張り上げました(笑)こちらからの一方通行ではなく、グループ・ミーティングと意見交換にも時間を割き、様々に率直な意見を伺う中で、福祉のみならず、お寺の在り方も考えさせられます。熱意を持った方ばかり50名。こちらまで熱気に呑まれそうでした。研修会の2日目は、「防災について」と題して、紀北町の取り組みを役場の危機管理課で働く中学校の同級生がお話。実家の串本と同様に、紀伊半島および志摩半島は、東南海地震で間違いなく津波の大きな被害を受ける地域。太平洋戦争末期に起こった東南海地震における津波のデータは、軍事機密として扱われたため、ほとんど残っていないそうです。今回の東日本大震災をうけて、それまでの波高の推定がぐんと高くなり、地元福祉関係者は、安全確保に必死の眼差し。停滞気味であった自動車道の延伸工事も、避難経路の確保ということで、急ピッチで進められました。 参考ながら、研修会の紀勢新聞記事です。
2013.10.23
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暫くの間、体調が優れぬまま東奔西走にて失礼しております。日曜日は、出雲の国・天台宗の禅定寺まで、中国観音霊場会の合同法要へ。三次から松江道が出来て、山口からの行き来がずいぶんと楽になりました。仏教諸宗派が集まる様子から、ふと前夜、東北での臨床宗教師の研修から戻ったばかりの僧侶より頂いた電話での報告を思い起こしました。話題になってはいますが、臨済宗僧侶としては、初参加であったとか。グリーフケアのみならず、医療機関や福祉施設に於ける宗教者としての役割などをも念頭に入れての研修。先ずは、徹底的にキリスト教や神道、そして仏教各宗派の専門用語を用いずして、宗教者としての自身を体現するところでもって、カウンセリングのグループワークに時間を割き、曹洞宗ボランティアが東北の被災地で運営する「カフェ・デ・モンク」に於いて実践。特にカウンセリングについて習うにつれ、それまで良しと思っていたことが、どんどん否定されていくありさまは、目から鱗が落ちるとのことでした。「儲からないことは、しない」等々は言うまでもなく、ただただ資格のためのシステムに堕することも無く、染みついてしまった様々な色を洗った広義での「宗教心」でもって臨むところにあって、心静めてピタリと自他の垣根無く心に添うところを共有出来るようになれば、福祉や医療の現場でも、「宗教」が徹底的に公的機関から切り離されてしまったがために様々なバランス感覚を失ってしまったところから、少しは回帰する可能性を秘めているように思います。昨日は、視覚にハンディキャップを持った方々と介助者の20名ほどが、弊寺を訪問。観光案内ならぬ観音案内をさせていただきました。キャノンの命名に縁のある観音堂にて、観自在?礼拝対象としてすがり付くでなく、自由に目を動かして見るでもなく、とらわれのない心の眼を観開いて、清々しさを持ち帰って頂ければ。鐘楼門で撞いた鐘の音が、もっとも印象に残ったようです。
2013.10.23
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フミ君が来訪中。マルも一緒に、微動だにせず坐禅に耽っています。一昨日、歴代祖師方のお墓に眠る蜂蜜を採取。石の祠を開けると、昨年同様に沢山の蜂の巣がぶら下がっていました。早速、ふいごを持って、煙を出していると、上着の間に潜り込んだ蜜蜂が一刺し。大したことはないと思っていたところ、翌日になって、右肘が指先まで、箸もなかなか掴めぬほどパンパンに腫れ上がってしまいました。たかが蜜蜂ごときでと、最初は相手にしていなかったおば様もビックリ。私の腕を治療しつつ、「きちんと最初、お墓に手を合わせたかね?やらんかったじゃろう。ほら。だいたい蜂蜜を採るなんて気持ちが間違っちょる。蜜蜂も必死なんだから、採るなんて失礼な考えじゃあいけん。頂くといった気持ちがないと、こういったことになるんよ。そういえば、以前、このお墓の蜂蜜を採ろうと祠を開けた左官屋のおっちゃんが、少しして死んじゃったよね。きっと祟りに違いないっちゃ!」黄金に輝く蜜を眺めながら、ピラミッドを暴いて次々に関係者が不慮の突然死を起こした「ツタンカーメンの呪い」を思い浮かべつつ、うちのスフィンクスに知恵を借りようかと思いました。
2013.09.16
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先日、2年ぶりに萩を托鉢。今回は、20人近くが集まり盛況でした。城下町ではありますが、托鉢の風景に見慣れなくなってしまった感あり。托鉢の一群が通り過ぎてから、こっそりと通りを覗く方が、ちょくちょくいらっしゃいました。萩には、まだまだ土塀が多く見られます。弊寺も塀を工事中。先日、漆喰に使うフノリ作りをお手伝いさせていただきました。漆喰の接着剤は、フノリなのですが、材料は銀杏草という海藻。現在は、粉末にしたものを使っていますが、無理言いまして、上塗りの一部に煮出したフノリを使っていただくことに。とにかく形が崩れるまでかき混ぜながら煮続けること2時間半。一度網で漉して、残ったものを更に2時間ほど煮て混ぜ合わせます。更に麻を叩いて伸ばしたものと、貝灰などをまぜあわせて出来上がり。漆喰は、コンクリートと違って、水を張っておけば、いつまででも柔らかさを保っているそうです。
2013.09.14
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先週、道場の仲間の同窓会があり、博多へ。40名ほどが集まり、久々に出会う者も多く、嬉しく思いました。翌日は、バスに乗って修学旅行?先ずは南禅寺に縁の深い亀山上皇像を拝顔。博多三刹めぐりは、まず大応国師が開いた崇福寺へ。こちらは黒田家の墓所ともなっています。次に栄西禅師が日本最初の禅寺として建立した聖福寺へ。仏殿、開山堂などを老師さんにご案内いただきました。最後は、うどん・そば・饅頭などを伝えた聖一国師が開山の承天寺へ。博多駅のすぐ近くにありながら、とても広くて閑かな境内は、別天地の風光。大陸の玄関口として禅を受け入れてきた宗風を今も尚、端々に感じることが出来ます。
2013.09.13
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9月18日(水)18時53分より、テレビ朝日のクイズ番組「くりぃむクイズ・ミラクル9」に問題としての登場決定。本堂で一緒にお勤めする場面や、托鉢中の写真などが流れ、県名をあてる問題。(答え・山口県)問題なんて、大問題?紀州犬から、すっかり山口犬になるなんて、どんなもんだい!(笑)とにもかくにも問答無用です。
2013.09.04
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誰もが言葉も出ぬほどの暑さに耐え抜いたまま、やっと8月が過ぎたような。マルは涼しい場所を見つけ、縁の下から風が吹き上げてくるような場所に。近頃になってようやく朝晩が涼しくなり、散歩の動きも違ってきました。『燦・春号』こちら、山口県国保連合会の機関誌「燦」に連載中の『マル住職の問答無用』が、ネットでも閲覧出来るようになりました。『燦・夏号』お盆前には、市の歴史研究機関に山口大学学生の授業を重ね、古文書の調査がありました。いつもであれば、クーラーがなくっても、広い本堂は涼しいと思われるはずなのですが、通り抜ける風は熱風。10日の御施餓鬼の行事も、90過ぎのお婆ちゃんが倒れないかと心配になるほどです。盆中は、8月15日に、長年使っていたスクーターが、お参りの途中でエンスト。終戦ならぬ廃車を迎え、兜を脱ぐや麦わら帽に自転車となりました。実家への帰省中は、那智山へ。まだまだ2年前の水害の爪痕が残り、以前とは違った様相に驚き。青岸渡寺那智大社では、家族と一緒にお祓いを受けました。江戸時代まで続いた、補陀洛渡海を目指した僧侶の墓がある補陀洛寺。こちらには、平重盛の子で、平家の総大将となって戦に敗れ、都落ちの際、那智へと落ちのびて入水した平惟盛の墓もあります。青々とした海と空に吸い込まれるようにして、お浄土を目指したことでしょう。
2013.08.31
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【送料無料】Shi-Ba (シーバ) 2013年 09月号 [雑誌]一昨日発売!山口の本屋さんにも、並んでいました。現代の日本犬事情の特集に続いての頁おかげさまで、記事内容も充実しています。山口県国保連合の機関誌「燦」には、連載「マル住職の問答無用」の2回目が掲載されました。世は人につれ 犬は人につれそれでもマルは、変わらない・・・
2013.07.31
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20日より始まった山口祇園祭。神輿を担がねば、夏が来ない?といった感じで、一昨年からは、行きも帰りも神輿を担ぐようになりました。しかし調子に乗っての油断は禁物。放り上げた神輿を頭で受けてしまい、沈み込むような痛み。大きなたんこぶを作ってしまいました。昨日は、佐賀の南禅寺派青年部が来訪。今年は20名を超えるメンバーで、隣の施設の子どもたちと炎天下、サッカーなどに熱中。10年以上の継続ということで、本当に有難いかぎりです。また、先日は福祉の会合で鳥取へ。早朝、暑くならないうちに、レンタサイクルで砂丘へとでかけました。案外広くて驚き。ジリジリと焼けるような砂の熱さに、ゴビを越えた三藏の歩みを思いました。梅の土用干しも本番に。今年は晴天続きで、三日三晩、夜露にあてて干し続けたところ、見事に真っ赤に染まりました。
2013.07.24
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昨日、鹿野で山口県臨済宗連盟の托鉢を行いました。先ずは、お茶を一服。鹿野で行うのは初めてということでしたが、お寺が地域のよりどころとして根付いていることは、歩いてみればよくわかります。小さな子どもたちも、嬉しそうに。梅雨も明け、ずいぶん暑くなりましたが、鹿野は高地にあるため、山口と比べればずっと涼しく感じます。帰って来るや、そのまま流れる水の中で洗足。尚、お預かりした義捐金は、建長寺派の若手和尚さんたちで構成されたボランティア・グループの「スジャータ」さんに、現地への義捐金並びに活動援助金として手渡すことになりました。美味しいカレーのご馳走を頂いたあとは・・・川泳ぎ!あまりにも心地好く、2時間近く、童心に返って水を浴びました。
2013.07.17
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マル住職宛に、新しい絡子(簡易型の袈裟)が、お坊さんのカジュアル・ブランドとして話題になっているオショカジ・梵さんより頂戴しました。先週放送の地元テレビ局、ニュース番組より何かと取材が続く中、きちんと犬用のものを作りなさいと注意を受けていたのですが、これで安心?あとは、振り回されずに、心を伝えられるかどうかです。こちらは、おば様が連れてきた鉄の心臓を持った犬の「てつ」マルは、立ち向かってくるテツに理解が出来ず、後ずさりでした。みなべから頂戴した梅で、今年最後の梅作業です。
2013.07.08
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今月中旬、萩・大照院の本堂・経蔵改修工事の見学会へ住職と出かけました。大照院は、毛利公の萩藩初代・2代目以降偶数代の寺。明治以降、毛利家が祭祀を神道に遷したということで、弊寺と同様、伽藍の維持管理に苦心をされています。萩は、「まちじゅう博物館」といった街作りで、文化財保護に理解のある市長さんが牽引。挨拶での説得力は見事です。うちの住職が挨拶後にスルスルと近付き、「萩城址の洞春寺跡地が気になるので整備できないか?」と質問。「民意は、天守の再建が先です」との返答でした。改修前は、瓦が落ちそうなほどに波打っていました。弊寺本堂と同じくしころ葺き。構造がよくわかります。打ち込まれた野地板の釘から、何度修理が行われたのか等、仕事の変遷までわかります。社長さんのお話によると、多くの文化財修理の機会が増えたことで、若い大工の希望者が、全国から集まるようになったそうで、大変嬉しそうでした。また、先日は久しぶりに室積へ。光ふるさと郷土館を案内いただきました。醤油屋を営んだ礒部家の邸宅は見事。玄関には、兼重暗香の扁額。様々な意匠工夫に、港町として栄えた往時をも偲ぶことが出来ます。一昨日、昨日と、ステンドグラスの制作にご協力いただいた三上さんのご家族が、アメリカからお見えになりました。工房で出来上がった作品が、建物と調和して、以前からあるかのように輝いている様の感慨はひとしおのご様子。ちょうどステンドグラスを取り付けた大工さんが、観音堂の修復にいらっしゃり、施工方法の説明をされました。時が変わるごとに、色合いを変えるステンドグラス。おかげさまで、日々様々な方を迎えています。
2013.06.28
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近頃は、本堂の朝のお勤めは、自ずと真ん中へ坐るようになってしまいました。先月末、山口市の中心部、一の坂川沿いに一軒だけ残っていた沸かし湯の銭湯・亀山湯が閉業となりました。ボイラーの老朽化と入浴客の減少によるもの。先代住職が遷化した際、手伝いの折は、この銭湯に足を運んだ事を思い出します。よく使っていた方々は、とても寂しそうにしておりました。 1日に常栄寺で行われた臨済宗僧侶のグループ「一期一会」によるコンサート。雪舟庭に面した部屋に人が入りきらぬほどの盛況でした。私の隣で聴いていたご住職「御詠歌をハモるなんて初めて聴いた。これこそ無相流? それにしても毎日顔を合わすでもないのに、よく呼吸が合っているなあ」と、感心しきりです。耳に馴染んだ音楽と、ゆっくりと語られる法話の構成の妙に、涙を流す方もちらほら。背後から見回して、ご住職曰く、「おお、心を鷲掴みやな」演奏終了後、うちの坐禅会参加者が、目を潤ませながら、私に近付くや、「あの~ 演奏していた僧侶と握手がしたいのですが、口利きしてもらえませんか? 歌舞伎役者にそっくりで・・・ 今晩の坐禅会に、メンバーを連れてきて下さい!」ご住職の横で、思わずこちらの方が、恥ずかしくなってしまいました(笑)先週は、鹿野の和尚さんの本葬。四門行道は先引を任され、発心、修行、菩提、涅槃と道を踏み外さぬよう、やや緊張しつつ門をくぐりました。梅作業も、いよいよ本番。今年はおば様の家にある梅をシロップに。育児院跡地の大きな梅の実を梅干しに。犬の手も借りながら?ぼちぼちやっています。
2013.06.11
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5月も終わりに。それでも、山口の朝夕はまだまだ冷えます。先日、某寺観音様の21年ぶりの御開帳法要のお手伝い。盛大に厳修されました。行事が全て終わっての、お茶の時間。皆にお菓子とお茶を並べたところで、美濃の山中で修行した長老の一人から、「うちの本山と置き方が左右逆じゃないか!」と注意。続けて、もう一人の久留米で修行した長老に相槌を求めたところ、午後になれば左右逆になるから、これで良かろうとの返事。はてはて???寺に帰って、たまたまやって来た消防団長に、こんなことがあったと話したところ、ハハハと笑うや「ところで、他の者は、どうしたかね?」と、こちらに質問。そろりそろりと左右を入れ替えていたと伝えるや、「つべこべ言わずに、さっさと頂かんと、お茶が冷めるでね」先週は某師のお誘いで、核医学を専門とする大野和子氏による「放射線の基礎知識」の講演会を聴きに南禅寺へ。放射線を医学利用する立場から、放射線が人体に及ぼす影響をはじめ、瓦礫処理の基準や、食品基準値の決め方などを底辺から理解を深めることで、社会全体が風評に惑わされずに判断する力を持つことが狙い。最後の質疑応答が興味深く、間違いないことはないといえるものをどのようにして取り込み、どのようにして伝え、安心を共有するのか。一つ一つ丁寧に言葉を選ぼうとするあたり、こちらも慎重でなくんば、舌先三寸で一盲衆盲を引く怖さも感じました。その翌日、弊寺を集合場所に行われた托鉢。今回、マル住職は、見送りに徹しました。日曜日に行われた隣の施設で「ちひろ」のミニ・コンサート大学では一年後輩にあたります。金子みすゞの詩を詠う澄んだ響きは、なるほど山口のディーヴァ演奏後に、子どもらと外で戯れる様子も、ピタリと溶け込んでおりました。 山口市による数次にわたる寺の文物の調査。中世から近世へと移ったことで、調査にあたる大学の教授陣も交代となり、整理方法の引き継ぎ。資料も増えるということで、ゼミクラスの研修授業にあてて行われることになりました。昨日、銀行へ防災機器点検料の支払振込に行ったところ、この4月からルールが変わったということで、宗教法人の登記証明或いは定款の提示を求められ驚き。さてさて近代~現代の重要書類は、滅多に帰らぬ住職の管理下。私が平素の管理を任される蔵の中から、寺の証明に足る?室町時代の綸旨や足利幕府の公帖を引っ張り出しても、銀行の窓口が首を縦に振ることは無さそうです。
2013.05.31
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先日、ワーキングメモリー研究の被験者として京阪奈丘陵の学研都市へ行って参りました。今年に入ってから、隣接施設の子どもの心理判定にも使われるようになったワーキングメモリー。研究者の苧坂夫妻は、今冬、山口での講演の傍ら弊寺の坐禅会にもお越し頂きました。それぞれ京大・阪大で科学的に心理学・脳科学にアプローチ。更に西田哲学の立場からも接点を探るといったもので、今回は禅僧数名が対象になりました。fMRIでは、脳の働いた部分が映し出されます。今後の研究の成果が興味深いです。マルは、狂犬病の予防接種を受けに、動物病院へ。相変わらず、他の犬が落ち着く中、おろおろしていました(汗)寺へ帰ると、ぐったりです。
2013.05.17
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ほぼ、一ヶ月ぶりのアップ。寺での大きな行事の後も、お手伝い等が続き、右へ左へ走り回っておりまして失礼しました。お寺の行事では、マル住職も多くの僧侶に混じり、韋駄天さんに向かって般若心経を唱えました♪竹の子掘りの和尚さんも健在です。先日、広島不動院(旧・安国寺)において行われた、全文連文化財保護研修会へ。安国寺恵瓊によって山口・香積寺(現・瑠璃光寺の地所)から移築されたといわれる金堂(仏殿)のこけら葺き修理の現場を見学させていただきました。現在は、下地に銅板を挟むことで、腐食の進行を遅らせるのが主流となりつつあるようです。同じく大内氏の頃の文化遺産である弊寺の観音堂も、現在は屋根を銅板で覆っていますが、元々はこけら葺き。銅板の腐蝕が進んだ場合、原形に戻すことになるのですが、昭和20年代の銅板は不純物が多くて、却って現在ほどに銅板の腐蝕は進みません。またこけら板は、今でも手割り。機械割りで均等に作る技術はあるのですが、まっすぐな割れ面が重なることで、毛細管現象が起こり、却って水が奥まで入り込んでしまうそうです。東京国立博物館に於いて、来年3月25日~5月18日まで行われる「栄西と建仁寺展」本山ほどの文物はありませんが、派内の地方寺院からも出展できないだろうかと、東博から弊寺所蔵の文化財10点ほどの調査にいらっしゃいました。現在、栄西禅師の800年遠忌に関連し、福岡市博物館に於いて聖福寺展が行われていますが、どうも調べれば調べるほど弊寺の成り立ちは、本山の建仁寺よりも現在妙心寺派である聖福寺との関連の方が大きく。しかしながら、檀家さんや寺界隈の方々は、何かと行き来が多い南禅寺派のお寺だと思い込んでいらっしゃる方が大半です。調査員の話では、本山への帰属意識が強まったのは、管理体制を強化した江戸時代以降のこと。何百年も続く組織維持の秘訣を見出せるともいえますが、裏返すところ本末関係を保つ魅力が感じられなければ、宗教法人の単立化が進んでしまう可能性を孕んでいるのかもしれません。 また、恥ずかしながら、山口県国保連合会の冊子「燦・春号」に、『マル住職の問答無用』とのタイトルで連載スタートしかしながら、かつて医療関係に勤めていたおば様は「マルと医療と心と身体・・・???」読後は、ちんぷんかんぷんだと口をきいてくれません(汗) おば様を迎えにバス停まで行ったところ、昨夜は先の事を思うと眠れなかったと、不安げな表情で下車。40年前に先立たれた主人だけが眠る墓。私が一緒に入ったとしても、娘たちは、いずれ面倒が見られなくなる。折角私が建てたので、納骨堂には入りたくないし・・・「ならば、マル住職のお墓を傍に建てても良いですか?小さな小さな住職の墓ですが、とっても賑やかになりますよ~」と訊ねたところ、是非にと大喜び。おば様、今夜は安心じゃと言って、お帰りになりました。
2013.05.07
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昨夜、山口日独協会の主催で、ドイツ人のピアニスト、アルネ・トルガーさんによるチャリティー・コンサートが弊寺本堂にて行われました。本堂にピアノを運び込むのは、初めてのこと。床が抜け落ちないかが、一番の心配でしたが、何とか無事におさまりました。調律師さんによると、90年前に作られたスタインウェイのピアノ。ニューヨークで購入した際は、埃を被っていたとか。高音はちょっとくたびれているが、中音域以下は、響きが良いとか。数日前、佐世保で仕事を依頼され、どこかで聞いた名前だと思ったら、偶然に同じピアニストだったそうです。どれだけの方がいらっしゃるか、全く読めなかったのですが、開場前から大玄関前には見たこともないほど人がいっぱい。座蒲団も、椅子席も、後から後から引っ張り出すほどの賑やかさ。170名のちょっとしたざわめきも、挨拶が始まるや、ピタリと静かになりました。トルガーさんは、骨折の為、松葉杖をついて登場。左足でペダルを踏む練習をして日本へやって来たそうです。静まり返った中で、ベートーヴェンの月光ソナタが始まるや、スッと曲に吸い込まれていったのですが、久々にじっくり聴いてみると、日本人にとって演歌や民謡に於いて、それぞれの個性が表れるように、真似出来ないドイツ人にとっての歌といった味わいが感じられました。演奏会の後には、ドイツ・ワインを傾けながらの交流会も行われ、様々なお話を伺うことが出来ました。
2013.04.09
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一昨日、第一回目の碧巌録を学ぶ会を開催。僧職8名と、一般6名の参加で行われました。講師は、鹿児島在住の一般の方ですが、今回は「雪月花」を取っ掛かりにして、変体仮名の和歌、白氏文集からの読み。流れ圓悟の暗記を課題とした後、碧巌録の第五則を垂示から書き写し。なるほど「百花春至為誰開」へと展開する為の導入も納得。すらすらと、暗記したところから次々に黒板へと繰り出す講師の筆記に、僧侶一同も驚き。正午から16時まで、ぶっ通しの4時間は、あっという間でした。道場で行われる提唱などは、木の幹からの物言いとなりますが、今回は、かつての寺子屋のように、読み書きから始め、なるべく色を付けずに枝葉から幹へと向かう方法。一般の方々がうんうんと頷く様子を見つつ、習い方を学ばせて頂きました。懇切丁寧で塗毒の鼓をふるうようなものだと老師方には叱られそうですが、丁寧に説ける方すら希となってしまったのかもしれません。しかし、素読を学べる場が、なかなか無いのは確か。今回は、一般の方と一緒にというのがポイントで、読解力が高まると、一般の方でも近似点に到達するやもしれず、僧侶側の資質も問われる中で、相乗作用が表れると睨んでいます。授業は、先ず写真にあるような小さなボードに、先生が書いた変体仮名の和歌三首のお手本を書き写し、字の読み方をテキストから自分で探っていきます。こういった事を繰り返す事で、自ずと仮名文字も読めるようになるといったところが狙い。 更に和歌の出所を漢詩に探る事で、和歌や言句の意味合いに深みを増す。 そしてここからが本題で、碧巌録の一則を先ず延々と書き写し、更に言句の出所となる漢詩等を書き写し、一つ一つの関連性と簡単な意味を習う。 禅問答の解釈を伝えるでなく、文意はそのままにして、繰り返し識る中で、大切なところは言わずとも、それぞれで自ずと掴めるようになるはずといった内容です。 講師は、碧巌録のように師をこえるような弟子を育てる事が目的とも言い切っていらっしゃいますので、教室に集まる皆が、このようなところを共有するに至れば、文化レベルの凋落を防ぐでなく、地方でありながらも、ささやかながら厚みを増すかと期待しています。次回は、5月10日(金)正午から行います。
2013.04.07
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山口日独協会の主催による「アルネ・トルガー ピアノ・サロン会」4月8日(月)、ちょうどお釈迦様の降誕会の日、18時30分開演で弊寺本堂に於いて行われる事になりました。以下、お話をいただいた上原さんのチラシより。2011年4月、アルネ・トルガーの山口市でのピアノコンサートを計画していました。しかし、同年3月11日の東日本大震災により、日本への渡航を自粛。トルガー氏から、泣きながら日本へ行くことができないとお断りの連絡がありました。今回、氏はそのお詫びを兼ね念願の山口でのコンサートをサロンという形で実現して下さいました。 山口日独協会では、彼の好意を受け、東日本大震災チャリティーコンサートを計画しました。入場料は無料とし、お客様に義捐金をお願いし、被災地の音楽関係に役立てて下さるように、お送りします。 また、演奏終了後、参加費1,000円で簡単な交流会を開きます。希望者は事前にお申し込み下さい。 4月5日(金) 正午より午後4時まで、弊寺にて碧巌録、和漢朗詠集をよむ会を開催。山口県臨済宗連盟と無依会の主催。僧侶、お茶の先生を中心にした勉強会です。今後、毎月1回開催の予定。関心のある方は、こちらまでご連絡下さい。隣の子どもらも、卒業、入学と、慌ただしい時期になって参りました。
2013.03.17
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(以下、日付の入った写真は、古川師の撮影)4日からフミ君と新幹線で合流して、甲斐の国、武田信玄の菩提寺である恵林寺へ行って参りました。相国寺の老師を囲んで、昨年より始めた攝心。昨年は京都の相国僧堂で行いましたが、各地域でも根本から立ち返る機会が育てばといった願いも持って、参加者に縁のある各地域の主要寺院へと会場を移して行うことに。今年は、地元の和尚さん5名ほどと居士さんを含む、宗派を越えて20数名が集まり、坐禅や震災義捐金托鉢を行いました。早めにに到着してのミーティングで、あれやこれやと意見の出るのが面白く、こういったところが醍醐味でもあります。大徳僧堂出身者と南禅僧堂出身者で半数を占めるということで、初日は大徳僧堂のルール。2日目は、南禅僧堂のルールで行うことに。他も、各道場で長年修行された方ばかりということで、緊張感を保ちながら、粛々と時が進んで行きます。本堂の縁側に出ての夜坐は、夢窓国師の庭を目の前に、ミゾレが降る寒さ。翌朝は、晴天となりましたが、山は雪を被っていました。托鉢は、近くの専門道場である向嶽寺を出発。富士山を見上げながらの托鉢は清々しいです。お茶の時間も嬉しく。やはり、このような時間を共有出来る事は、大変有難く思いました。今回の行事は、フェイスブックの恵林寺のページに、詳しく紹介されています。武田信玄の名前に由来する玄ちゃんは、みんなの人気者でした。
2013.03.08
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今年で2度目となる常栄寺での一泊攝心。老師の意向で、一番寒いときにやりたいといったことだったのですが、今年は氷が張るようなことはありませんでした。今回から、到着時の茶礼のお菓子に、ぼた餅を使おうと提案したのですが、山口市内の和菓子屋さんをめぐるも、なかなか見つからず。ここで無ければ、あきらめようかと思って立ち寄ったお菓子屋さんで尋ねたら、「それなら自分で作るのが一番美味しいに決まっているよ! 是非、やってごらんなさい。」と、一から丁寧に教えていただきました。尚、手作りを勧めた和菓子屋さんでは、スイートポテトが人気です。 フミ君と、あんこ作りに熱中。ゆっくりゆっくり、慌てずにかき混ぜるのが大事と聞いたとは、フミ君の弁。出来上がった、大きな大きなぼた餅は、自分の子がどのようであれ可愛いように、とっても美味しく思いました。今回の一泊攝心は、県内臨済宗僧侶のみならず、曹洞宗僧侶、イスラームを信仰する方の他、県外からの参加も数名いらっしゃいました。事務局として旧規を汲みながら「和合専一に」と挨拶したところ、禅堂内を取り仕切る先輩からは、日用規則を読み上げた後、取って返すように、「ずる和合は、無きように」と挨拶してのスタート。一般参加の方への托鉢指導また、托鉢のみならず、老師による提唱(講話)も行ったりと盛り沢山。恒例のうどん供養も、元気よくズルズルズルズルと。終わって、ご参加いただいた一般の方々に感想を伺ったところ、「ああのこうのと説明の無いところが、良かった。躊躇する間もなく、必死になって追いつこうと懸命になれる時間は貴重です」お陰様で、こちらも様々に気付かされる事が多く、有難い限りです。 今回は、福岡界隈からの参加者が5名。福岡でも始まれば、きっと面白いなあと思いました。常栄寺での行事への出発前、三重県の伊賀市社会福祉協議会で活躍する知人が、近所の山口県社会福祉協議会での講師として来訪。弊寺にも立ち寄られ、およそ一時間半の講義?成人後見制度など、地域福祉に関しての様々なお話を大学生のF君と一緒に聞きました。ただただつなぐだけでなく、きちんと責任を持って面倒を見きれるよう、行政もルールを整え、形にしていくこと。そして、各自治体の認識レベルを等質に近付ける必要があることを伺いました。各地域に必ずあるお寺の役割を共有すべくネットワークを行政...とも連携して再構築すれば、福祉関係者はじめ各地域の認識レベルを高める一助とならないだろうか。そのような思いを抱きつつ、常栄寺の行事が済んだ昨日、今度は私が県社協への集まりに、児童養護施設の責任者ではなく、僧侶として参加させて頂く機会があり、懇親会で、様々な意見交換が出来た事、大変嬉しく思いました。とはいえ、隣接施設の話にも及び、事務局の方と、「運営の理念をないがしろにするようなことだけは、基軸がぶれるような事だけは無いようにし、職員にも認識を浸透するように心掛けねばならないですね」と、まくしたてたのですが、よくよく考えてみれば、たまたま話した相手は、先日、施設の第三者評価を担当された方。そういえば、「評価の際、『もっと経営理念をはっきりと打ち出した方が良い』と指摘を頂いた」と、施設の会議で聞いた事を思い出し、雪が降りしきる中、冷や汗が流れ出ましたが、きっと思いを汲んで下さったことでしょう。
2013.02.10
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今年の豆撒きは、フミ君がやってきました。うちの寺では呼び込み無し。鬼は外!何もかもマル投げで、大はしゃぎです。今年も、湯豆腐屋さんの順正さんから、たくさの福豆を頂戴しました。隣の施設では、今年も鬼が大活躍。豆撒きというよりは、鬼退治?泣く子はいねえか~それに比べて、山口大神宮の豆撒きは、とってものどかな感じがしました。
2013.02.03
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のっけからですが、マル住職が、るるぶ山口・萩・下関 最新版にご紹介いただきました。大寒となって、おば様方による指導の下、かき餅作りがスタート。米のとぎ汁をそのまま捨てようとしたら、早速「もったいない!」と叱られました。バケツで運び、畑の肥やしにしています。 かき餅は、カビが生えぬよう、冬の一番寒い頃に作ります。 餅搗きの際、ちょっと味がつくほどの塩を入れると、後で割れにくく。 黒糖を入れたり、海苔やヨモギを入れたりして伸し餅を。 色の違いが出る方が面白いとは、おば様の意見です。 切り餅と同様に、少し固くなったところでカット。 厚さ2ミリ程度と、薄く切る事で、乾燥が早まるようにします。 紐で吊す場合、乾燥で反り始めると、結びにくくなりますので、切って2、3日中に処置を。 こちらの方では、餅棚というものがあって、そこに並べて置くだけでもよく。 ただ、直射日光が当たったり、凍るようなことがあれば割れやすく。いつでも食べ始められますが、一ヶ月ほど干してから、和紙のようなもので包み、缶や甕の中へ乾燥剤と一緒に入れておけば、長持ちするそうです。一日作さざれば 一日食らわずまだまだ、食らうには及ばず?冬場は寒くて滅多に使わない客間が、乾燥室になってしまいました。 つまみ食いが一番美味い! 昨秋、哲学者・西田幾多郎が山口で教鞭をとっていた頃、下宿していた家が、取り壊されるといった報道が流れました。所有者である弊寺の檀家さんと、年末にお話する機会があり、壊されるんですね?と問うたところ、西田幾多郎の名前を私も知っていた事に驚かれ、山口での認知の無さに、こちらも驚いてしまいました。世間の反応に驚き、取り壊しを一旦撤回。ご高齢となった上田閑照先生も、山口までわざわざ様子を見にいらっしゃることになったとか。市などと保存を考える方向で、検討しているそうです。先日、Eテレで放映された「近代を越えて~西田幾多郎と京都学派」は、なかなか見ごたえあり。戦争下など、歴史の流れも含めての西田哲学の意味合いが、くっきりと。哲学者のみならず、宗教者の今後の指針まで、あぶり出すような内容でした。
2013.01.30
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新年を迎え、はや半月が経過。今年のお寺へのお年賀の挨拶は、9割方がマル住職相手ということで、随分驚きました。寝るのが仕事とはいえ、マル住職は労働基準法を軽く超過し、ついには言うことを聞きません。とはいえ、おば様の言うことだけは、よく聞きます。また、近所の土産物屋さんが作って下さったバスタオルには驚き。身体を拭くには、ちょっと落ち着きませんが、いつしか店頭に並んでいるかもしれないといった初夢を。100部用意していたカレンダーは、おば様から、こんなにも作ってどうするのと叱られていましたが、全て無くなりまして、更に追っかけさんからは、新しいシールも、頂戴しました。すでに番組が始まってしまいましたが、今月の100分de名著は、般若心経。法句経の時と同じく、佐々木閑先生によるお話。水曜日夜11時は、NHKの教育テレビを。再放送も水曜日に放映されますが、先生からの手紙にあるように、過激な般若心経解説ということで、テキストの一読をお薦めいたします。 般若心経 (NHK 100分de名著 2013年1月) (単行本・ムック) / 佐々木閑/著こちらもお薦めです週刊ダイヤモンド 2013年1月19日号 (雑誌) / ダイヤモンド社
2013.01.16
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新年明けましておめでとうございます。本年も何とぞ宜しくお願い申し上げます!こちらは、戌年去って、また戌年?どうぞ、皆様良い年となりますように。山口は、白雪の中で新年を迎えました。除夜の鐘は、深夜まで待てない!との意見を聞いて、昨昼から夜中までずっと撞き放題に。昼間から、あっという間に108を越えるほどの鐘の音。マル住職も参加して、煩悩食べ放題でした。
2013.01.01
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今年も、除夜の鐘、撞き放題!歳末煩悩大売り出し?いえいえ、気持ちよく新年をお迎えいただきたく。今年は、隣の子どもらがやって来る夜8時以降、0時頃までずっと鐘が撞けるようにしておこうかと思っています。先週、光市の普賢寺さんで、国立天文台台長であった観山正見さんによる宇宙についての寺子屋授業が行われました。理系離れが進むと言われる中、少しでも子どもに面白さを伝えよう!地域の核となるべく、お寺を積極利用しよう!と、普賢寺隣にある山口大学付属小等の教員&普賢寺・副住職さんによる企画。尚、お話いただいた観山さんは、浄土真宗僧侶でもあり。宿題についての悩みなんて、宇宙のことを思えば、本当にちっぽけなもの。一つ一つの星の性質が全く違うように、一人一人が輝いているといった事も、教えて下さいました。次回は3月頃、南極観測についての授業が、予定されています。冷たい冬の雨が降る朝に、巣立った小鳩。まだまだ嘴黄色く、歩みもおぼつかず。声を聞きつけ心配になった兄鳩が駆け付け、安全な場所へと誘導していました。さてさて冬を越せるかな?先日、修行道場を巣立ったばかりの雲水行脚の修行僧が、ふらりとやって来ました。今後の活躍を期待しています。 また、来年2月6日夕刻~7日まで山口・常栄寺さんに於いて、3月4日夕刻~5日まで山梨・恵林寺さんに於いて、一泊二日で攝心と托鉢を行わせて頂くことになりました。僧職のみならず、僧職を目指される方、坐禅経験のある一般の方のご参加も受け付けております。詳細等、こちらまで、ご相談下さい。
2012.12.29
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今年は、柚餅子作りに助っ人が二人。にわか料理教室となりました。沢山柚子を収穫してきて下さったので、来春は沢山の柚餅子が出来上がります。先日、ひょっこりと弊寺の中庭&マル住職を見に来て下さった渡辺おさむさんによるYCAMでのスイーツデコ・プロジェクト。枯山水? 漢陽寺の庭園や常栄寺の南冥庭を作った重森三玲さんへのオマージュだそうですが、とってもポップ&ホイップです。 先週、寺の傍にそびえる杉・檜数本の枝を伐採。建物のすぐ際、更に重機が入らぬ難所ということで、市内の森林組合に相談するもお手上げ。困り切って、大工さんを通じ、津和野の方を紹介していただきました。早速に小雪の舞う中、梯子を架けて木にするすると取り付くや、次々と手際よく、あっという間に片付けてしまう様子に驚き。木の特性などを話しつつ、「後継者が居らず、この歳になっても、木に登る仕事をなかなか引退させてくれんのじゃ。若いもんは、機械に頼らんと高い所へ登れんのよ。」山で木を伐る知恵を持った方も、絶滅寸前だそうです。 クリスマス会に向けての撮影も順調に?そんなこんなで、秋が終わっていっぺんに冬がやってきました。
2012.12.13
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今年もあっという間に師走となりました。先月の事を少し。先日は、観音霊場会、合同法要のため岡山の余慶寺さんへ。天台宗の護摩焚きの修法を間近で見るのは初めて。ピチプチパッチンと絶え間なく繰り出される印には、不思議な感じがいたします。また、久々に仙崎へ。みんなちがってみんないいよく見れば、全て顔写真で出来上がっています。こちらは、蒲鉾板でのレリーフです。今年の紅葉は、いつもより早めでしたが、長期間、目を楽しませてくれました。紅葉は、ほぼ終わりましたが、マルは、まだまだ『もみぢ布団』に眠っています。マル住職カレンダー、いよいよ出来上がりました。(写真を挿入しようとするも、一日のアップの許容量を超えてしまいました。。。汗)先着順で、訪問して下さった方に、手渡しています。
2012.12.03
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明日20日、午後6時半より、テレビ東京系列の動物番組で、マル住職が、よほどの大事件が起こらないかぎり紹介されます。テレビ和歌山でも放送されるので、ちょっと嬉しい。お寺では、もみぢ布団も登場しています。ステンドグラスも、多くの方が訪ねて。ライトアップも、なかなかのものです!
2012.11.19
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先日、ステンドグラスを制作された山本さんが、ご家族で来訪。ちょうど、某新聞社の取材も受けつつ、制作秘話を伺わせていただきました。簡単にお願いしたものの、こんなにも苦労が要ったとは思いもよらず。一緒に作品を見上げつつ、感慨に耽りました。 また昨日、ステンドグラスの外側に付いていた桟を取り外したのですが、文化財ともいえる歴史的建造物としての外観が損なわれるということで、庫裏の改修工事の際、桟を取り付けた大工さん始め、たまたま揃った取り外し反対派4名に取り囲まれて、「建物の外観を重視するか?ステンドグラスの内装を重視するのか?」と詰め寄られ四苦八苦。そこへ丁度いらっしゃった山口新聞記者さんが、やり取りに耳を傾けて下さり、是非は一般の方々の判断に委ねることとなりました。山口新聞記事萩に弊寺があった頃までの歴代祖師塔は、長年蜜蜂の巣箱と化しており、一週間前に蜂蜜を採集しました。 消防団長さんは、火を消すだけでなく、煙で燻すことも得意です。 採集後に油断して、うっかりと蜜蜂に刺される事二度。天然の蜂蜜採集の面白さを味わいました。
2012.11.02
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ステンドグラスが、いよいよ玄関に取り付けられました。庫裏玄関の改修工事に携わった大工さんは、外から庫裏を見た際の伝統的な景観が崩される事を嫌い、桟の取り外しは、もう少し様子を見てからにしてほしいと意見。午後の柔らかな光では、桟も気になりませんが、朝の強い光を受けたところ、あまりにもくっきりと縞々模様に。元来、禅に派生した文化が、粋を取り込みながら刷新されていった事を思えば、桟を取り外す事に異議は無かろうかと思います。透き通るような冷たさが心地良かった昨朝は、スイス人で仏教に興味を持つマーセルさん、浄土真宗の住職が、坐禅に。お披露目も兼ねて、静謐なフレスコバルディのチェンバロ音楽を聴きながら、朝陽射すステンドグラスを見上げ、お粥と梅干しを頂きました。 今後、様々な交流の場を照らし出すことになるでしょう。また、ステンドグラスと同時に、山本さんの奥様より、寺の全景も含む3枚の絵画を頂きました。額縁まで手作り。昨年頂いた絵画2枚や、マルを模したステンドグラスを合わせると、さながら美術館の様相です。先日、萩・観音院、観音堂の修復落慶式が盛大に執り行われました。萩八景の一つで、海を見下ろす景観の美しさのみならず、玉江の観音様として、地元漁業関係者の信仰を集めています。先住職が、およそ5年前に観音堂の傷みを懸念しつつ遷化。兼務住職が、直ぐさま思いを引き継ぎ修復に動きました。文化財指定は無く、総工費約1億円をどのように捻出するかが課題に。歴史重視での観光政策に力を注ぐ萩市のみならず、時の萩市出身・官房長官氏の力を借りて、国土交通省に於ける「景観・歴史的環境形成総合支援...事業」の第一号事例として、国より三分の一、市より三分の一、残り三分の一を漁協を中心とした玉江地域で負担するということで、着工に漕ぎ着けました。しかし、工事着工時期に政権交代となり、事業仕分けに晒され、以後、事業は廃止に。撤退の危機に遭うも、なんとか国からの補助を継続して受け、工事を完遂することができました。地域の方々の感慨もひとしお。法要後、苦労を重ねた兼務住職親子は、何度もの胴上げに湧きました。かつて、修復に梶を切り始めた際、兼務住職が、「泉さん、まあ、わしのやる事をよ~見ちょれよ!」と、意気込んでいたことが、思い出されます。半年間、寺に帰っていた弟子が、隣の子どもらに見送られ、また修行に旅立ってからというもの、マル住職とは、毎朝本堂で一緒に読経しています。はい、きちんと前を向いて!
2012.10.24
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先ずは急報。マル住職の登場は、番組の編集の都合で、来月後半以降のレギュラー番組内(予定)へと変更になりました。大変お騒がせいたしましたこと、お詫び申し上げます。(写真は、敢えてぼかしを入れています。)そのような中? 今度は卓上カレンダーを試作していただきました。そして、ステンドグラスが到着。取り付けは、今週末になります。先週、不老不死へ一歩近付いたかの如きips細胞の研究者にノーベル賞受賞の号外が伝えられる中、古より不老不死を求めて多くの人が航海した中国の観音聖地・普陀山へ、行って参りました。昨今の摩擦に、長年交流を続けてこられた方々同士のジレンマがひしひしと。両国の多くの方が、外交の行き違いや偏向報道の犠牲となっていることに気付かされます。ちょっとしたトラブルに瀕した際、現地中国人ガイドさんが懸命になって私たち訪問団をかばおうとし「観音様の前では、国境も無く、皆が平等であるはず。そしてもう一度、互いに四書五経を読み返すべきだ!」との言葉が、痛切に響きました。
2012.10.16
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中国行きの報告は、ちょっと後回し。先ずは、マル住職に関してのご連絡。16日(火)18時30分より、TV番組「ペット大行進!ど~ぶつくん」に登場。テレビ東京系列6社で放映されます。マル住職の生まれ故郷である和歌山で放映されないのが、ちょっと残念です。また、ステンドグラスに関し、サン・ディエゴのタウン誌に紹介されました。間もなく到着いたします。ステンドグラスの報告9月3日メールP4のテープ巻き。3枚目の写真はP4のテープ巻きが終わった時の写真です。アシスタントの三上さん、よくやってくれました。これで全部テープ巻は終わりました。P3のハンダ付け写真です。自然光での写真撮影9月9日メールP3のハンダ付けが終わり洗いです。枠組み。補強ワイヤー入れ。P3の色付けです。P4のハンダ付け。枠組み。補強ワイヤー入れ。P4の洗い。色付け。磨き。
2012.10.08
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一昨日、弊寺本堂に於いて、八ヶ岳の麓に居を構える長屋和哉さんによるアンビエント・ミュージックのコンサートが行われました。様々な金属製のパーカッションを並べての演奏。蝋燭のみの灯りの下、静けさへの共鳴と、ゴングによる大きなダイナミックスのうねりの中に漂うこと一時間半。最後、すっと響きが消えて、虫の音に代わる様子も印象的でした。西洋的な盛り飾る文化と違い、日本はじめ東洋の「引き算の文化」。作庭にしろ、茶道や華道にしろ、盛り込み増やすではなく、極力減らしてシンプルに削ぐ中での美意識。水墨画が、描かない空白の部分を活かすように、音楽にあっても、何も鳴らさない中で、静寂の美しさが際立ち、虫の音が世界を包み込む。何も描かない余白の大切さは、生活においても、全く同じことかと思います。マル・ファンの方によるマル住職のシールが、出来ました。ステンドグラスのご報告です8月26日メールパネルが出来ると最後の写真撮影に成りますが、その時に使用するライトボックスを作りました。一週間前に出してあった額作りが終わり、引き取りにいきました。オーナーのマイクさんです、この方から30年前にステンドグラスの作り方の基本を習いました、そのあとは独学でいろいろ学びましたが、問題があると何時も助けてくれます。写真の撮影開始です。3枚目の写真はアシスタントの主人で写真の専門家ですので撮影をお願いしました。夫婦でこのプロジェクト参加して頂いています。4枚目はカメラのセチングをいろいろ変えて写したのを見ているところです。今度は太陽光線での撮影です。
2012.09.26
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池の工事、様々なこともありましたが、最後に弊寺御用達の石菖さんが竹を割って『しがら』を組んで下さり完成。お陰様で多くの方の力添えをいただき、落ち着きを得ました。子どもらは、早速、池の縁に下りて鈍魚捕りに励んでいます。一昨日、朝の掃除中、突然に本堂前で罵声。何ごとかと思ったら、おば様に向かって、「最近は、昼寝出来ないのか、このクソババぁ!」と、吐き捨てて立ち去る50歳前後の男性。『ひるねどうぞ』の看板は、台風でぐちゃぐちゃになり、放っておいたのが、気にさわった?それにしても、朝の8時半から昼寝って何?おば様の厳命で、看板を作り替え、本堂前に暫く立て掛けることにしました。お彼岸が過ぎたら看板を撤去いたしますが、『ひるね』の看板が親しまれていただけに、ちょっと残念です。ステンドグラスの報告8月20日 メール今回はガラスのひび割れ、およびステンドグラスで避けてとうれないガラスのひび割れについて書きます。ガラスなので何時も割れることとは背中合わせです。カラスを切り終わり、テープ巻を終わり、ハンダ付けに入ります。 ハンダ付けは700(F)度ぐらいの半田ごてでハンダを溶かしてガラスをハンダ付けします。その時にheat crack(熱によるひび割れ)が起きる事があります。ハンダ付けをするとガラスどうしが隙間がなくなり、お互いに圧迫しあい、その圧力でひび割れが起きます。 stress crack(圧迫ひび割れ)これらのひび割れではガラスがはずれて落ちる事はまずありません(たいがい一筋の割れ目が入るだけで)。ケースバイケースですがたいがいはそのままにしておきます。ガラスの接着剤を上からガラスを温めて流し込む事もできます。ハンダは軟らかく扱いやすいですがハンダは強度にかける面があるので補強が必要です。パネルの両面のハンダ付けを終わるとパネルの淵に真鍮の棒をハンダ付けします。写真 1と2は真鍮の棒にハンダしておきます。 3と4は棒を4本を周り全体につけます。次はパネルの表面に薬品が付いているので奇麗に洗い落とす必要があります。写真1は灯油を温めてそれで裏表しっかり洗い落とします。 2は灯油での洗いです。 この後は洗剤を使用して もう一度裏表をあらいます。洗い終わったパネルに前に棒を付けた上から鉛の枠をはめます。写真 1と2は鉛の枠です、H型の形をしていますのでその溝にパネルをはめ込みます。 3と4は、はめ込んでハンダ付けして固定します。 5は全部にはめた写真です。鉛の枠が入るとパネルの裏面に12 gauge の銅のワイヤーを入れます。このときにワイヤーがガラスの上にかからないようにワイヤーを鉛の線に沿って曲げて付けて行きます。縦に3本、横に1本いれます。写真 1、2、3は鉛の淵に銅線をハンダ付けして上から下まで銅線を切らずに曲げもって付けて行きます。(途中で銅線を切ると強度が落ちますので)補強を終わるともう一度洗剤で洗ってからPatina(色付け液)をパネルの裏表に塗ります。ハンダはした時は銀色をしていますが日が経つとだんだん汚くなります。それと少し古く見せる為に色付けをします。写真 1は色付け液を吹き付ける前です。 2は吹き付け初めです。色はすぐに変わり始めます。その時の天候で待ち時間は変わります。 3と4は色変わりした写真です。 裏表塗ります。 このあとしっかりとまた洗います。色付けが終わると磨きにかかります。ブラウン色の靴墨で色付けしたパネルの裏表を靴墨を付けて磨きます。そのあと、新しい布で乾拭きして光沢をだします。乾拭きのあと、Q-tipsとシンナーでガラスを一枚一枚掃除します。(靴墨を取るのとガラスの磨きになります。)仕上がり写真です。この全体の作業を4枚のパネルに行います。2枚出来上がりましたので額作りに持って行きます、P4のてーぷ巻を終わらしてP3とP4のハンダ付けにかかる予定です。
2012.09.21
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