バハマの悲劇Ⅰ



 この旅行ではバハマの後、オーランドのディズニーワールドへ行く予定だった。バハマからオーランドへは2時間もかからない。朝7時頃ホテルを出て空港へ。
空港に着くと閑散とした雰囲気だった。来たときは夜中に着いた為、空港がどんなだったかなんて、覚えていない。なんせまる一日もかかって日本からバハマに来たのだからクタクタだった。

 朝空港に来て、驚いたのは飛行機のタイムテーブルが手動だったことである。手差しで時間を入れていた。私たちが乗る飛行機はその時点で1時間ほど遅れていた。ディズニーワールドでは着いたと同時に遊びまくろう!と(バハマでうっぷんがたまっていたから)思っていたのに、大きな時間のロスである。
ましてや、空港は10分もあれば見尽くせるほど狭くて何もない。お土産など売ってるお店が1件あったが、興味はまるでなかった。
 さて、飛行機の方は手差しの時間は少しづつ変わっていた。
10分20分30分、、、どんどん遅れる。でもアナウンスは一切ない。その掲示板に張り付いてないと見逃しちゃうよ。
他の便は全て出てるのに、私たちが乗る便だけ気配もない。いつのまにか、掲示板に時間さえも出なくなった。こういうところがお国柄なんだろうけど、日本の丁寧さに敬服する。アナウンスにしろ掲示板にしろ、航空会社のカウンターにしろ都度変化・状況が分かる。だが、ここではどれ一つもないのである。
カウンターで聞いても、「まだ出ない。座って待って」程度の答え。理由も述べない。そうこうして予定出発時間から3時間ほど経った(もうすでに昼すぎ)。なにやら他の人もざわざわ。何気にカウンターに行ってチケットを見せると「乗れ」って合図。(。。。マイクもないなら、案内のコメントくらい叫べ!って感じ。)やっとバハマにさよならできるらしいぞ!!

 飛行機に乗って席に着いて少し気楽になった。離陸をして綺麗な海にさよなら!!と、思ったのもつかの間。。10分ほどで着陸。「へ???どこ?」
バハマは島国。どこかの島経由かよ?(そんなのあるわけないけど)と思ったけど、そうでもないらしい。
しばらく沈黙の後、機内アナウンスで「降りてください」とのこと。「なんでじゃーーー???」
 仕方なく降りていくと、どこかで見た風景である。さっき、飛行機に乗るとき通った通路には大きな絵がかかっていた。それと同じものがあるじゃーあーりませんか・・・
そうなのです、またバハマに戻ってきてしまったのです。

 試練はこれから。。。ここからが大変だったのです。
まず、とりあえずさっきまでいた航空会社のカウンター前に乗客(と言っても数十人。日本人は私と友達のみ)は集まった。結局、さっきの飛行機は故障がありそれを整備していたため遅れた。で、やっと飛んでみたが、やはり調子が悪いから引き返してきたという。「恐ろしい。。。飛ばすなよ!そんなの。もっと早くほかに振り替えてくれーっちゅうの!」が、しかし。。。

 この日のオーランド行きはもう一便もなかった。周りの人(アメリカ人がほとんど)はこういう状況に多少慣れっこのようでソファーに座って待っている。
だが、私たちはそうもしてられない!
とりあえず、ここから直でオーランドには今日中には行けないのである。
カウンターのおばちゃんは、「とりあえずマイアミ便しかないからマイアミに行きなさい」と言う。
なんでマイアミ行くのよ!違うわよ、ミッキー&ミニーに会いたいのよ!!
「マイアミ便しかないから。マイアミからオーランドっていう便もあるけど、今調べたけど空席がなくて、予約は取れない。」じゃー、なおさらなんでマイアミ行くのよ!
 仕方なく、バハマのガイドに電話をした。すると「最悪、バハマに今日一日泊まるか、マイアミ行ってマイアミに一日泊まるかになってしまうかもしれません。でも、まだマイアミの方が可能性はあるので、マイアミに行かれた方がいいと思います。マイアミの支店のスタッフを空港に出迎えさせますので」と言われた。
たしかにこれ以上バハマにはいたくなかった。どうせ泊まりになっちゃうならマイアミの方がいいかって。
仕方なく承諾した。で、マイアミ行きの飛行機の出発をそこからまた1時間以上待った。その間、航空会社からお昼代を$10まで出しますので、そこのレストラン(といっても、軽食しかない。)で食べてくださいって言われた。味も素っ気もないホットドッグを食べた。Ⅱへつづく。。。



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