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プラチナのお話

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未曾有の強固さを持つ、謎の金属プラチナ



クールな美、メタリックで硬質な輝き、純潔、潔癖。
神に祝福された結婚のマリッジリングにもっともふさわしい貴金属 がプラチナです。

現存する最古のプラチナ製品は、
紀元前700年頃に作られた古代エジプト第25王朝のテーベ王の娘の墓から発見されました。
また南米でも紀元前からプラチナの装身具が作られており、
古代文明がプラチナの加工技術を持っていたことを証明しています。

18世紀前半、南米コロンビアのピント川で、スペインの若き将校がこの金属を発見。
【プラチナ・デル・ピント】 (ピント川の小粒の銀) と本国に報告し、
そこから 【プラチナ】 と名づけられました。

その後、融点1769度、比重21.4。
未曾有の強固さを持つ この謎の貴金属に挑んだのはスペイン王カルロス3世でした。
ヒ素を駆使してプラチナを加工し、まばゆく輝く聖杯を作り上げました。


そして19世紀前半、プラチナの美しさが本格的に認められるきっかけを作ったのが
ジュエリー界の巨星 【ルイ・カルティエ】 です。
『プラチナは貴金属の王者』 と宣言し、日の当たる場所へデビューしたというわけです。

20世紀初頭は、プラチナの時代となりました。
それは ジュエリー・デザインの革命の時代 でもあったのです
プラチナの特性は、その粘り強さ にあります。
ほんの小さな爪でもきっちり石を抱え込むことが出来るので、
石を目立たせること が出来ます。
この新しい方法で、石は輝きを増し、
またプラチナの伸びのよさからデザインを自由奔放に選ぶことが出来たのです。

20世紀に入るとシンプルなファッションや、スピード感に溢れた活動的なスタイルに合わせて
直線的で幾何学的なデザインのジュエリーが流行します。
【アール・デコ】 と呼ばれるこの装飾様式をプラチナのシャープな輝きが引き立てます。
一般大衆の娯楽となった映画でスターがつけるジュエリーは、
モノクロ画面でいっそう目立ち、プラチナ人気をあおりました。


日本では今、 結婚指輪の97%がプラチナ製 だとききます。
ダイヤモンドを美しく見せるその清楚な輝き。
また融点が高い為、熱に強く、変色せず、王水と熱アルカリ液にしか溶けないその性質が、
永遠の愛にふさわしい からではないでしょうか。


このように大昔から、王や貴族達を惹きつけてきたプラチナ。
その奥深い表現力と輝きは、
本物と粋を知る人たちによって認められ今も愛され続けています。


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