嘔吐112.

December 21, 2008
XML
カテゴリ: Lily
眠りの微睡の中でいつも何かを探している。冷たい壁に手を当てて、吐息をはいて、身体の強張りを無理矢理に解く。そうして始めて頭に掠める意識の巡りを実感し得る私は、いつも眠りまでの導入に酷く疲労を感じる。こんなにもこの床が居心地悪く感じて、だけれどパソコンから流れるピアノの音にはほんの少しばかり安息を感じたりして、安定とは何なのかしらん、それでも此処にいて好いのか判ることが出来ないわ、と思ったりしていると、ああ、何か、他に何かないのか知らん。この呼吸器だって貧しくて貧しくて仕様がなくって、だなんて飛散な思いに辿り着く。だから結局筆とノートがいつも何処か内になければ本当の夜は明けてくれない、だなんて考えにまた至ってしまって、健全ではない、その強迫観念的な思いに気だるさを感じる。強張り始めた身体を丸め、細ばった身体の骨の痛みを噛み締めながら。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 31, 2008 05:21:09 PM
コメント(2) | コメントを書く
[Lily] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: