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そのまま施設に帰ることなく先日亡くなった利用者様の◎子さん。
まだ70代でお若かったのもあり(うちの施設では最年少組だ)、職員全員がびっくりだった。
若い頃に大きな手術をしており、それがそのまま持病となり、その悪化で亡くなったのだが、
もうひとつ、精神疾患を患っており、こっちの疾患も長いんじゃないかなと思われる。
入所して暫く様子を見ていたのだが、 「ん?ん?」
PSWの資格を持つ先輩職員さんに
「どう見てもアッチ系の病院の方が合ってると思うんですが。」
と聞いた事があるのだが、
病院より介護施設の方がお安いとかなんとか、そういう絡みで特養に来たそうだ。
まだ若いのでジジババと一緒じゃつまらないんじゃないかなぁと
余計な心配をしたのだが、結構、屈託なく毎日を過ごし、
なにしろ ◎子ワールド全開だし、心配は無用のようだった。
夜間、朝方、ひたすらナースコールを握りしめ、
コール頻回なんてものではなく、1分も経たないうちにコール コールで
それが1時間続くのが夜間から朝方数回というのが日課。
コールを受けるPHSのバッテリーは一晩持たず、
◎子さんのおかげで(?) 2台だったPHSは3台になった。
他の緊急のコールが繋がらないと困るから。ってスゴイ!
「どうしたの?もう寝ましょうねぇ。」とか「大丈夫?夜だから寝ましょうね。」
と最初のうちは優しく諭すも、
排泄交換や起床介助時間に押しまくるので
「もぉぉぉ ◎子さんったらぁ。用事がないなら(コールボタンを)押さないで!!」
と職員から言われる事も毎度の事だが、本人 全く気にしない。
「もしもし。警察呼んで下さい。」 「私は△子(皇室関係の名前)。」
「これから △△へ行きます。」とか、
その類のコール(というか電話替わり?)が1時間×数回。
「朝は機嫌が悪い事が多くて、起床介助で◎子さんの居室に行くと、
『うるさいっ!このメスブタ!』とか言うんですよ。
朝から萎えるわぁぁぁぁ。」 と◎子さんユニットの職員さん。
「面白すぎる。今時メスブタとかってセリフが言えちゃうのがスゴイですよね。」
コールが超頻回でも、メスブタと罵倒されても、
ベランダから落としてやろうなんて思う職員さんはもちろんいなくて、
(まぁ、それがフツーの職員というか人間だと思うのだが)
・・・やっぱり◎子さんだよね。・・・◎子さん、さすが過ぎるわぁ。
みたいな笑い話になるのだった。
空笑というか、ニコニコというか、◎子さんの笑顔が好きだった。
たぶん職員さんみんなが好きだった◎子さん。
なぜか?私のケツをよく叩いた◎子さん。
「ひゃぁ。背後から何すんですか?」
と大げさに驚くと、
ニヤ~と微笑み、 「薬、頂戴。」
「ごはん食べたらお薬飲みましょうね。」
と言うと、
「ごはん食べたらね。」
と言ってスタスタどこかへ行ってしまう◎子さん。
用事もないのにケツを叩き、
「こんな形の悪いお尻を叩いて、これ以上型崩れしたらどーすんですか?」
ニヤ~と笑ってどこかへ行く◎子さん。
いつの日か またどこかで会いましょう。
それまでは、
私が 『介護もうイヤ~!辞めたい~!』と思ってる時に
ケツまくりに来てください。
あ・・・・・いつもイヤだったっけ。
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