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かとう あきら

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2019/01/27
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カテゴリ: 日記


相変わらず調子悪いが
これだけは絶対に観逃せないので
昼前からシネマポイント。
ウェルナー・ヘルツォーク監督
「​ ヴォイツェク ​」(1979)を観てきた。
これは念願の作品。
この作品はなかなか上映されず、
ソフト化も長くされず、
観るチャンスがずーっとなかった。
それをふつーに長野の劇場で観てしまった。
世の中変わった。


クラウスキンスキーの圧倒的な演技を堪能。
クラウス・キンスキーの演技をとことん楽しめる作品。
大満足。
おれは​ このオペラ(ベルク) ​の大ファンなので、
物語の細部までよくわかって堪能できた。
ヘルツォークとしては古典的にオーソドックス過ぎて、
もうちょい冒険してもいいかなとも思うが、
その分落ち着いてクラウス・キンスキーの演技に集中できるのはいいのかも。
クラウス・キンスキーもケレンのあまりない、
非常に落ち着いた演技。
でも、もちろん凄みや滲み出る狂気は十分。
キンスキーファンは必見と思う。
ベルクのオペラが好きな人も、観たら楽しめると思う。
ヘルツォーク監督はビュヒナーの原作はもちろんだけれども、ベルクのオペラも意識して作ってるように随所で感じた。映画は、原作にはかなり忠実なようだ(オペラも原作に非常に忠実なのだそうだ)。この映画も髭剃りの場面でちゃんと「langsam,langsam」とゆー台詞で始まる。台詞は細かいところまでオペラそのもの。思わずオペラのその部分のメロディを口ずさみそうになる。
マリーのエーファ・マッテスが美しい。​ シュトロツェク ​の時の彼女よりもずっと綺麗で美しいと思う。これは彼女の代表作と言っていいと思う。
フィルモグラフィを見ると彼女は70年代のニュージャーマンシネマによく出演してた。ファスビンダーの作品とか....



キンスキーの演技を別にすれば、全体としてはおれはこの作品はオペラの方が好きだな。ベルクのすごさを却って思い知る。ほんとはキンスキーの演技でベルクの音楽だったら最高だけど、そうもいかないやね。キンスキーは歌手じゃないし。
この作品にはブルーノ・マデルナ指揮ヨアヒム・ヘス監督のオペラ映画も存在する ​。これは非常に素晴らしい映画で、おれも大好き。ヘルツォーク監督のよりもこちらが好きな人も多かろう。これはDVDがある。


キンスキーを堪能して帰宅。
キンスキーの過去作のことをいろいろ考える。ウィリアム。マローン監督の「​ クリーチャー ​」(1985)やデヴィッド・シュモーラー監督の「​ クロールスペース ​」(1986)


クロールスペース [ クラウス・キンスキー ]

どちらも超B級作品だが、キンスキーファンは必見だろう。おれは両方映画館で観た。どちらもけっこう好きだ。こーゆーどうしようもなく怪しげなのに出ちゃうところがキンスキーのおもしろいところ。

そうそう、これは芸術作に近い感じになるけど、
寺山修司監督の「​ 上海異人娼館チャイナドール ​」(1981)も忘れがたい作品だ。









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Last updated  2019/07/24 06:03:53 PM


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