日々、考察中。

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芋焼酎!

芋焼酎!

2004/6/8
 今、酒のみのブームは芋焼酎だ。
 どんな居酒屋に行っても、数種類の芋焼酎が置いてある。だから、と言ってはなんだが、僕自身もよく呑むようになった。
 以前から、焼酎は乙類に限る宣言をしていた僕であるが、芋焼酎にこだわっているわけではなかった。前に書いたエッセイでは、長期貯蔵の麦焼酎が好みだと言っている。しかししかし、今は芋焼酎なのだ。ブームに乗ったわけではなくて、おいしいと思う芋焼酎に出会ってしまったのである。
 その芋焼酎の名は、"黒伊佐錦"。伊佐錦という銘柄の芋焼酎の黒麹仕込みバージョンなのだ。ということは、伊佐錦は白麹仕込みということ。黒伊佐錦に出会った後に、他のいろいろな芋焼酎を呑んでみたが、どうやら僕の好みは、黒麹仕込みの芋焼酎であることがわかってきた。個人的な感想であるが、黒麹仕込みの焼酎は香りが良い気がする。さらに、味にキレがある。まろやかという点では白麹仕込みに負けるが、焼酎らしいキレは勝つ。
 8年もののワイルドターキーや、年数の経っていないバーボンなどのとげとげしい酒が好きな僕には、好相性であるらしい。黒麹仕込み芋焼酎バンザイである。
 それまで4合ビンで買っていた黒伊佐錦だったが、先日1升ビンを発見した。値段的にもお得であるため、迷わず購入。むふふ、と含み笑いをしつつ自宅に到着。夜を待ってグラスに氷3コとなみなみの黒伊佐錦を。ゴクッと一口含み、鼻に抜けるいつもの芋の芳しき香りを楽しみつつ、のどに流す。25%のアルコールが、現在位置を知らせながらのどを伝って落ちていく。すばらしい。
 そんな感じで1升ビンを買ってきた初日を終えたが、1升の芋焼酎を1日であけてしまうような大酒飲みではないため、残った焼酎はふたをしてサイドボードの中のウイスキーと並べて置いた。で、次の日である。同じようにグラスに3コの氷となみなみの黒伊佐錦。ゴクッと1口。
あれ?昨日と違う。と思ったのはまさしくその瞬間で、黒伊佐錦の味は、昨日感じた味よりも端麗になっていた。これは保存の方法がいけなかったのだ、と思って今度は冷蔵庫の中にしまった。そして次の日である。またまた同じようにグラスに氷3コ、なみなみの黒伊佐錦。
あれあれ?またしても味が違う。さらに端麗辛口となった。けしてまずいわけではなく、呑みやすい方向への変身である。ただ、あけたばかりの黒伊佐錦が好きな僕には、少しだけ物足りない。うーむ、と思い後日、焼酎呑みの会社先輩九州出身氏に聞いた。「日にちが経てば経つほど焼酎は酸化してくるし、冷やせば端麗になる。」最もな答えが帰ってきた。なあに、ワインや日本酒と同じなのである。ふむふむ、と唸った僕だったが、日々端麗辛口化してくる黒伊佐錦の味も気に入ってきたりして、常温保存を継続しているのだ。
しかし、焼酎呑みの先輩が言った言葉の中には、僕に対して勘違いをしている発言も混じっていた。「お前は、1升ビンでも2,3日で呑んでしまうから、酸化のことはあまり考えなくてもいいな。」こまった勘違いである。実際は、4日かかったのだ。



黒伊佐錦1.8

黒伊佐錦1.8
黒伊佐錦900
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