日々、考察中。

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ガンダム!

ガンダム!

2003/9/11
 僕はモビルスーツに好みがない。
 全てのモビルスーツは、良いと思う点と、悪いと思う点があるし、どういう視点で「このモビルスーツが一番好きだ!」と言ったらいいのかわからないのである。どれが最高傑作だ?という問いにも首をかしげる。強いてあげるとして、枠をモビルアーマーまで広げるのならば、僕の好みは"ザクレロ"である。散り際が良い。出たとたんに散るというキャラは、僕の好みである。ブラウ・ブロとシャリア・ブルであったり、グラブロであったり。こうして考えてみると、僕はモビルアーマー派のようだ。

では、モビルスーツはどうか。僕の好みは、ザクはザクでも、ククルス・ドアンのザクである。装甲の外れた、武器を持たない武骨さ。ロマンを感じる。その手の好みは多い。ランバ・ラルの乗っていたグフなどは、ランバ・ラルをかっこいいと思っているから、好きである。その後、やられキャラとして定着してしまったグフであるが、ランバ・ラルのグフは輝いていた。
 ドムのイメージも、"宇宙のやられキャラ"である。これは、本当のドムではなくて、リックドムが作ったイメージだと思われるが、黒い三連星が操った強いドムはなんだったのだ。なにしろ、マチルダ・アジャンさえいなければ確実にガンダムを沈めているのだ。1年戦争の勝利を連邦軍にもたらすことになった岐路と言ってもいいのではないか。ということは、連邦軍の勝因は、マチルダ・アジャンにあった?少なくとも、ウッディ大尉ではないだろう。

形的には、ドムは良い。足元のどっしりした、安定型のモビルスーツは好きである。上半身の華奢な感じに対して、あのふくらはぎの安定感。腰のスカートが良いアクセントになっている。足元は良いのだが、上半身もがっしりしすぎて、全体的にまとまってしまったのが、ゲルググである。胸板の厚さが危うさを感じさせず、僕的には、思い入れが薄い。では、モビルスーツはドムなのか、と聞かれると、そうでもない。ドムの難点は、つるりとした頭部とカラーリングである。十字のモノアイを囲むように存在する頭部には、モノアイ以外のものは皆無である。あれに何かをつけるのは難しいのかもしれないが、それにしてもという感じのつるり加減だ。さらに、カラーリングが地味と派手の境目で、何を狙っているのかわからない。黒と紫。色彩的には合うのかもしれないが、そこは戦場である。もしかしたら、宇宙で使うことを第一に考えた塗装であるかもしれないと、今気が付いた。しかし、地球上では、迷彩に近いザクを考えれば実用性にかける。シャア専用機のことはこの際考えないことにする。苦しい。

ザクはどうなのか。ジオン軍のモビルスーツが、RX-78ガンダム以降の連邦軍モビルスーツに後塵を浴びたのは、ザクが原因であると考えられる。ザクは素晴らし過ぎたのだ。あまりにも素晴らしいザクの出来に満足してしまったジオン軍のモビルスーツ開発部隊は、次のモビルスーツの開発に手を抜いてしまったのではないか。ここにも、1年戦争のターニングポイントが見られる。ガンダムの性能にジオンのモビルスーツが追いついたのは、ゲルググだとされているから、相当の遅れだ。というか、ジャブローあたりで行き当たりばったりのモビルスーツ軍団を開発しているぐらいなら、がつんと一発、最高性能のものを作れば良かったのではないのか?ゾックの武器を持って、ズゴックの運動性能を持ったモビルスーツが出来ていれば、ジャブローを落とせたかもしれないのに。

そうだ。ズゴックである。イメージは良い。ジャブロー付近は、結構つくりが丁寧で、印象に残る場面が多い。印象に残るように演出してある場面に、多数出現しているのがズゴックなのだ。シャア専用ズゴックが立ち上がる場面に残像をつけてみたり、ズゴックの爪が、ジムを貫く場面をストップモーションにしてみたり。ズゴックはかっこよく描かれているのだ。しかし、不細工の部類に入ってしまう外見はいただけない。好みの問題が多分に入り込んでしまうが、僕的には不細工だ。全ては首のない頭部に集約される。右の肩から左の肩へ、平坦な曲線。ウルトラマンの悲劇の怪獣ジャミラを想像させる。かっこいい三つ爪の腕。しかし、二の腕部分は蛇腹。卓上スタンド照明を想像させる。イメージはかっこいいのだが、実物は不細工だ。しかし、シャアが選んだのだから、性能は良いのであろう。
 ジャブローでのジオン軍の新型モビルスーツ攻勢の中では、ズゴックが実力ナンバー1であったことは間違いない。しかし、キャラクターナンバー1の座は取られてしまっている。それは、ゴックでもゾックでも、グラブロでもなく、アッガイなのである。

アッガイは武器を持っていない。腕の先端の微妙な位置にメガ粒子砲らしきものがあるだけだ。しかも、数体が同時に出てきたのにもかかわらず、ガンダムに次々と撃破されるのである。完璧なやられキャラである。特技は隠密行動らしいが、走りかたがぎこちない。くまのぬいぐるみを想像させる外見といい、キャラ大賞を狙ったとしか思えないモビルスーツだ。さらに、あの外見で、ザクの部品をリサイクルして作っているらしい。エコモビルスーツなのである。でも、ザクの腕は伸びなかったなあ。

このあたりで、連邦軍側のモビルスーツに目を向けてみよう。ガンダムを中心として、種類の少ない連邦軍モビルスーツは、多分、性能的にジオン軍を大幅に上回っているとしか思えない。ザクやドムやゲルググなら爆発するであろう攻撃を受けても、爆発しないのだ。あ、ジムとボールの連邦軍側やられキャラは別として。ガンキャノンも、ガンタンクも、装甲が相当強いと見る。
 ガンダムはヒーロー的な外見のモビルスーツだが、現実を考えると厳しい創りなのではないか。あの細い足。ガンキャノンにもガンタンクにも共通するが、体の中央部分に戦闘機をセットしてあるという、剛性感のなさ。しかし、無敵の強さを誇るのだから問題ないか。連邦軍は、なぜガンダムをもっといっぱい作らなかったのだろう?というのは、万人共通の疑問だ。
 ガンキャノンは派手だ。シャアもきっと嫉妬したに違いない。でも、乗りたくはなかっただろう。なぜならば、動きが遅いからだ。少なくとも、ジオン軍得意のシャア専用チューンを施さなければ、シャアは乗るまい。利点は、塗装をしなおさなくてもよい事ぐらいか。
 ガンタンクは地味だ。なにしろ、映画には登場しないのだ。そのくらい地味である。にわかガンダムファンの3割は、映画に登場しなかったことに気づいていない。それはきっと、Gパーツにも通じる。そういう人はコアブースターって何?と口をそろえて言う。そういえば、ガンタンクが宇宙で活躍しているのを見た人がいるのだろうか。

僕的には、連邦軍のモビルスーツに魅力を感じない。連邦軍のメカで最も魅力を感じるのは、"ハロ"である。超未来的な人工知能を持ち、会話をし、浮き、笑う。メカニズムはガンダムを遥かに凌ぐのではないか。ハロを製作したアムロが、連邦軍のモビルスーツ開発に携われば、パイロットなんかいらないモビルスーツができるに違いない。

さあ、お待たせの宇宙へ飛ぶ。先ほどから何度も名前の出てきているゲルググのお出ましだ。といっても、たいした印象がない。僕の頭の中ではやられキャラなのだ。ビームなぎなたが個性をかもし出しているが、シャア専用チューンが施されている機体でもガンダムに太刀打ちできなかったではないか。ガンダムの性能に追いついたといわれているのであれば、シャリア・ブルあたりをシャア専用機に乗せてみようと思わなかったのか。なあ、キシリア。
 そのゲルググと、量産機体の座を争ったギャン。こいつは相当に個性豊かだ。ギャンは量産機体の争いに敗れたことだけが悲劇ではない。マ・クベに乗られてしまったことが最大の悲劇なのだ。とにかくマ・クベという輩は、印象が悪い。地球にいたときから性悪さがにじみ出ており、しかもつぼ好きである。暗い。眠そうな目つきが暗い。しゃべり方がホモっぽい。しかも、名前が"マ"である。中国人の"馬"さんでさえ、それは苗字だ。多分、富野も安彦も、してやったりのキャラ設定だろう。樽の底のような形の盾から発射されるミサイルは、盾で攻撃を受けたときに暴発しないのか、などというギャンへの質問は聞き飽きた。ギャンを語るときは、マ・クベを語りなさい。

いよいよジオングの登場である。ジオングはモビルスーツと言われているが、どっちかというとモビルアーマーに近いのではないか、と僕は見ている。足がないのが何よりだし、大きい。ガンダムとの比較で、足がないのに身長はかわらないのだ。まあ、ビグザムを見てしまったら、大きさなんてまったく問題ないが。
 ジオングは、名前を失敗している。ジオン軍のジオングなんて、これが最後のモビルスーツです。と言っているようなものではないか。あるいは、これが最強。これより強いのは出来ません。と言っているようだ。このころ、ジオン軍の開発部隊は飛び道具に凝っていたからか、ジオングも頭と腕が飛ぶ。多分、エルメスのビットあたりからの発想だと思うが、シャアは中途半端なニュータイプだから、下手に飛び道具を作らなくてもよかったのではないか。また出てきてしまうが、シャリア・ブルに乗ってもらったほうが。ガンダムを倒せたのではないか?なあ、キシリア。

結局、モビルスーツの最高傑作は何だったのか?という問いには、僕は答えられない。しかし、どれが好きか?という問いには、反則ではあるが答えられるかもしれない。多分僕は、全モビルスーツ、全モビルアーマーが好きなのである。ガンダムの細い足も、ガンキャノンの派手な塗装も、ガンタンクの無粋さも、ザクのやられっぷりも、グフの肩などの無駄な突起も、ドムのつるりとした頭部も、ゾックの短い足も、ゴックの2ヶ月以上は切っていないだろう爪も、アッガイのテディーベアっぷりも、ズゴックのジャミラっぷりも、ゲルググの弱さも、ギャンの悲劇も、ジオングの無茶も。さらにいうなら、グラブロがその辺で捕れたあわびのようにズゴックを引っ張ってくる様子もいいし、ビグザムの羽はどこなんだ、と探すのも面白い。ザクレロは、絵に描くと笑っているし(僕だけか?)エルメスはとんがり帽子だ。ブラウ・ブロはシャリア・ブルを誉めすぎたから勘弁してください。
 とにかく、「なーんだ、機動戦士ガンダムに出てくるメカが好きなんじゃん。」と言いたかっただけなのである。

 ふーん、じゃあ、キャラクターはどうなの?と聞かれると、黙っていられない。多分、聞いた人が後悔をするだろう。
 何しろ、"この人が一番好きだ"というキャラがいないのだから、話は長くなる。一応主人公だからアムロあたりから話をはじめていこうと思うけど、アムロがはじめでは話が暗くなるから、女の子からはじめよう。おお、ガンダム女子キャラでは誰が好みか、という話題あたりが楽しそうだ。

ミライ・ヤシマ。どの女子が好みかという話題で、いきなりミライさんかよ!というさまーず三村ばりの突っ込みも聞こえてきそうだが、なんと言ってもホワイトベースの母である。きっと日本人で、漢字では"八嶋未来"とでも書くのだろうか。1年戦争のあとにブライト・ノアと結婚するから、ミライ・ノアか。幾分小太りな体躯と、中秋の名月に供えるようなダンゴ鼻、つぶら過ぎる瞳、手入れをしていそうにない髪の毛。このあたりが身体的特徴だが、ミライには最強の武器があるのだ。それは、家柄。いいとこのお嬢さんなのである。カムラン・ブルームが必死に食い下がるのもうなづけるな。きっと、何不自由なく成長してきて、カムランのような軟弱の権化みたいな男にばかり囲まれていたから、スレッガー・ロウのような不良に憧れてしまうのだろう。場面が「悲しいけど、戦争」でなかったら、ミライはスレッガーに手篭めにされていたに違いない。
 そうやって考えていくと、ミライはもてているではないか。誰だ?一番始めがミライかよ!なんていったやつは?カムランに追いかけられ、スレッガーに接吻されながらも、柱の影から密かにのぞいているブライトを意識しているのである。もてもてミライちゃんではないか。結局、ミライを最後に手に入れたブライト・ノアが勝者のようにも思えるが、どうなんだろうか。

本命登場である。セイラ・マス。本名をアルテイシア・ソム・ダイクンという。名前を聞いた印象どおり、お嬢様だ。ジオン公国の創始者、ジオン・ズム・ダイクンを父に持ち、シャア・アズナブルことキャスバル・レム・ダイクンを兄に持つのである。北斗の拳でいうなら、北斗宗家の血を引き継いだ、ケンシロウのような立場か。なんにしても、育ってきた環境がセイラの性格をきつくしてしまったようで、ホワイトベースの中での立ち振る舞いは目に余る。カイ・シデンを「軟弱者!」と一喝。頬を張り飛ばしたり、戦いの最中にシャワーを浴びたり。まあ、視覚的にはすばらしい行いではあったが、セイラの常識はお嬢様の常識だ。こう考えると、ホワイトベースの女子はお嬢様の集まりかも。
 セイラには、もう1つ書かずにはいられない事実がある。"ブラザーコンプレックス"なのだ。シャア・アズナブルという稀に見る優秀な兄を持ってしまったセイラ。多分、男子を見る時、常に兄と比べているのだ。そして、「ふん、兄さんよりだめだわ。」などと思っているのである。美男子で、モビルスーツを誰よりも上手に操ることができて、戦術にも長けていて軍人としての評価も高い。さらに家柄もよく、お金持ちの友達がいる。(ガルマ・ザビのことである。)士官学校時代も、さぞかし優秀な成績だったのだろう。こんな兄さんを見てきたら、そこそこの男では話にならない。さらにセイラ自身もお嬢様だ。誰がつりあうというのだ。ア・バオア・クーあたりで、戦いを通じてシャアの上を行く存在となったアムロを意識しているというような場面もあるが、お嬢様であるがゆえ、プライドも高く、自分からは告白できない。きっと。フラウがモーションをかけてもまったく気づかないようなアムロが、セイラの気持ちに気づくはずもなく、この恋は消滅の可能性が高い。セイラは孤高のお嬢さまキャラなのだ。
 ブラザーコンプレックスのお嬢様は、どこに向かうのか。多分、「兄さんに似ている。」などという理由でよくわからない男と結婚して、「兄さんと違う。」という理由で離婚して、気の強い人生を一人で歩いていくのではないか。セイラは、今日も、一人枕をぬらしているのである。

さあ、ホワイトベースの3人娘、最後の登場はフラウ・ボウだ。日本風に読むと"ボウ・フラウ"。蚊が湧きそうで、ちょっとかわいそうである。しかし、子供の面倒見もいいし、戦士たちに気を使うやさしい心をもっているし、いざとなればはっきりと意見を言う強さも持っている。性格的には一番だ。じゃあ、かわいくないか?といえば、そんなこともない。そばかすが目立つ顔だが、愛嬌のある。かわいい顔である。まさに、このアニメのヒロインにピッタリ、かと思えば、ヒロインっぽかったのは第1話だけだったような。その後はアムロにほったらかしにされて、ついにはホワイトベース乗組員の中でも指折りの地味キャラ、ハヤト・コバヤシとどうにかなってしまうのだ。フラウの恋物語だけで、話ができそうな感じである。ホワイトベース内で、カツ、レツ、キッカといっしょの入浴シーンもあったが、お色気路線ではなく、健康的なイメージだった気がする。フラウはきっと、よい奥さんになるに違いないのだ。「この娘は守ってやりたい。」と思わせるキャラ、ナンバー1なのである。

ジオン軍に目を向けよう。まずは、キシリア・ザビか。なんか、どうでもいいなあ。とにかく、年齢不詳である。兄のギレン・ザビが40代とすると、キシリアは30代後半あたりか。配偶者がいるようには見えないから、未婚だな。それなりにお嬢様ちっくな育ち方をしただろうから、わがままなんだろう。きつい顔できつい性格。好戦的で、わがまま。これじゃあ、結婚できるわけがないか。デギン・ザビは、結婚しそうもない娘に気が気でなかっただろうな。僕が思うには、実はマ・クベあたりと出来ていたのではないかと思う。地球でも、宇宙でもいっしょだったではないか。部下であるマ・クベと結婚するのは、プライドがゆるさない。しかし、本当は結構好きだったりする。けど、結婚はしない。なんていうところが、真相だったような気がする。

ジオン軍の中だけのコンテストなら、99%優勝できる女子の登場だ。ララァ・スンである。まあ、相手がキシリア・ザビだから。ララァは、見た目がインド人だ。額の点もある。きっと主食はカレーである。宇宙では、携帯宇宙食にカレーを持っていったに違いない。ララァは、おじさん趣味だ。シャアの年齢自体も不祥だからはっきりしないが、ララァは高校生ぐらいにしか見えない。多分、16歳高校1年生というところであろう。シャアが20代後半としても、10歳以上の差がある。赤い彗星シャア・アズナブルはロリコンか。セイラが見たら嫉妬間違いなしだ。
 ララァは、アムロとどこかの世界で会話していたが、あれはララァの力であると言っていい。多分ララァは、ヨガの達人である。インドの山奥で修行した仙人に近い存在である。ニュータイプなどといわれるが、実際はかなり古いタイプなのかも。なんにしても、ララァのニュータイプの源は、インド最古の奥義、ヨガにあったのだ。

連邦軍に話を戻そうと思ったが、ジオン軍か、連邦軍か、どっちつかずの女子がいた。ジオン軍のスパイであり、連邦軍の男に惚れてしまった悲劇の女子、ミハル・ラトキエである。"ミハル"などという名前から想像されるのは、当然日本人で、"美春"などという名前かと思っていたら、"ラトキエ"とは不意を突かれた。ミハルは若く見えるのに、口調がおばさんっぽい。幼い兄弟たちを女手ひとつで育てているからなのか。カイ・シデンも、うまくいけば良い嫁さんをもらえただろうに。ただ、小姑いっぱいだけどね。
 ガンペリーから吹き飛ばされて海の藻屑となったミハルであるが、実は生きているのかもしれない。なにしろ、下は海なのだ。落ちる条件さえよければ助かる可能性だってあるのだ。カイはすっかりあきらめていたがどうなのでしょう。今ごろは、海に浮かんでいるところを助けてくれた漁師にとついで、幸せな家庭を築いているかもしれないのである。

ああ、女子の話も最後になってしまった。良い女の登場だ。マチルダ・アジャンである。婚約者さえいなかったらさらに良い。年齢は23,4というところだろうか。まだ、結婚するには早いじゃんか。もやのかかった画面に浮かぶ端麗な容姿。アムロのようなガキが夢中になるのもしょうがないといったところか。ウッディーもうまくやったものだが、死んでしまってはどうしようもない。マチルダの死に様は、1年戦争の行く末を決定付けるようなすばらしいものだったが、ウッディーは犬死にだったような気がするのは僕だけか?ある程度は、マチルダの婚約者である、ウッディーに対する嫉妬心が入った意見であることを言っておく。
 しかし、マチルダ・アジャンといい、ミハル・ラトキエといい、国籍不明である。設定はどこなのだろう。ララァのように見た目でわかりやすかったり、ミライのように名前でわかりやすかったりすれば良いのだが。
 あ、あと、キッカがいるか。子供は寝る時間だから、無し。
 おお、アムロ・レイの母親、カマリア・レイもいるか。人妻は手を出せないから、無し。
 できれば、キシリア・ザビあたりも無しにしたかったなあ。キシリアのことで評価できるのは、シャアにバズーカで吹っ飛ばされたときに、ちぎれた腕がザンジバルの中をさまよっていたことぐらいか。何を評価できるのかは不明。
 女子の話を書いているうちに、男子のキャラもほとんど出現してしまった。根暗ニュータイプのアムロ・レイ、あまのじゃくなお調子者カイ・シデン、地味でも抜け目無いハヤト・コバヤシ、純情な勝者ブライト・ノア、派手なロリコン賢兄シャア・アズナブル、口の曲がった勇気ある不良スレッガー・ロウ。おお、ほんの一言の説明で、彼らのすべてが理解できるではないか。男というのは、なんと薄っぺらい存在なのか。
 レギュラー組はそんなところなのだが、ガンダムには、魅力的なちょいやくが多数出演する。ランバ・ラル、ククルス・ドアン、シャリア・ブル。3人とも、それぞれに魅力ある人物であることはモビルスーツのところで説明した。何が良いって、去り際、引き際が良い。さらに、ランバ・ラルとシャリア・ブルは散り際も良い。桜は散ってこそ桜。男も散ってこそ真の男なのである。じゃあ、ククルス・ドアンは真の男ではないのか、という疑問が持ち上がるが、無視する。
 ランバ・ラルという名前を書いていて思い出してしまったのが、クラウレ・ハモンだ。女子であるのに、忘れていた。まあ、ランバ・ラルの内縁の妻であるから、手を出すのはよそう。しかしハモンは、マチルダ・アジャン系の細面の美人である。腹が出ていてもさすがは歴戦の勇士ランバ・ラル、良い女子を手に入れている。
 結局、書いていてわかるのは、僕がすべての登場人物のことが好きだということなのだ。"好きだ"と直接書いている人物たちはもとより、むかつく野郎のマ・クベや、悪の権化、名前も悪党っぽいギレン・ザビでさえも実は好きなのであることに気づいたのだ。

なんだ、全編に通して「機動戦士ガンダムは愛すべき物語である」と宣言しているだけではないか。
そうなのである。機動戦士ガンダムは永遠に不滅の物語なのである。


イセリナ・エッシェンバッハを忘れておりました事を、深くお詫びします。



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