森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.07.18
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広島県呉市で広島市内の高等専修学校の女子生徒16歳が、元同級生を山で殺して遺棄するという事件があった。動機はインターネットの掲示板に気に入らないことを書かれて、口論になり首を絞めて殺したという。

もともとこの二人は無二の親友だったようだ。ブログには「(少女と)遊ぶよ」「だーい好き」「ありがとねー」などと書いている。そんな二人がなぜ殺し合うほど憎むほどに変わり果てたのか。

この問題を森田理論の不即不離で考えてみたい。森田では人間関係の極意を、つきすぎず離れずという。この二人の関係は、殺すほど憎しみ合う前はつきすぎて、離れるということがなかったのではないか。
悩みをなんでも打ち明け合って、一心同体のような付き合い方は一見して素晴らしい人間関係を築いているように見えるが、極めてもろいものである。お互いに意思を持つ人間どうしであれば時には対立することが自然である。
無二の親友のような付き合いは、力関係が同等であれば、お互いに相手の意向を常に気にして、相手に合わせようとするようになる。自分の言いたいことややりたいことを我慢して相手に合わせようとする。これはすごくストレスがたまりイライラするようになるのである。
ましてや、力関係の異なるものがこのような関係になると、主従関係ができてくる。従の人は自分の意思を無視して強引に相手に合わせているので、指示や命令されるたびに心の中は敵意で一杯になるのである。
どうしてそのような人間関係に落ち込んでいくのだろう。それはいったんそういう関係が出来上がってしまうと、相手から捨てられるということにとてつもない恐怖を感じるからではなかろうか。

人間関係は森田で学習したように、薄くて幅広い人間関係を作ること、これに尽きると思う。そもそも人間の付き合いは、その時の都合によって、付き合ったり離れたりして、自由に動きまわっているのである。






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Last updated  2013.07.18 07:42:42
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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