森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.07.23
XML
平井信義さんがこんなことを言われています。
子供の人格形成においては、自発性と自己統制の能力がともに発達することによって、自主性がある人間になる。

自主性とは、自分で考えて、自分のしたいことを選び出し(自己の課題の選択と発見)、そして他人に頼らないで活動する(自己実現)の力です。
この力が発達するためには、何よりも好奇心のさかんな子供にする必要がありますし、好奇心がさかんになれば、いきいきと意欲的に活動を展開するものです。
それには、子供を「自由な状況に置く」ことが絶対に必要です。
そのためには親は、少々子供が危なっかしいことをしても黙ってみていることです。
少々のけがや子供の喧嘩は親がでる幕ではありません。これは大事なことです。

しかしながら、自発性のみが発達すると放縦児が作られます。
自発性のある子のどこがいけないのかという意見が聞こえてきそうです。

どちらかというと甘えかしによって、我慢するという自己統制能力が欠如しているのです。

そこで、自己統制の能力を育てることがどうしても必要です。
自己統制とは、自発性にもとづいて、自分の力で自分の言動を統制することですから、親や教師に強制的にしつけられて鋳型にはまった状態とは正反対です。

どうですか。森田の欲望と不安の考え方がよく似ていますね。
自発性とは森田では「生の欲望の発揮」といいます。
自己統制とは森田では不安による「生の欲望の暴走の制御機能」のことを言います。
森田では自己統制の能力は、人間に自然に備わっている能力だとみなしています。
神経症の場合は自己統制の力が過大になって前面に出てしまっている。
つまりうまくバランスをとるべきなのに、釣り合いがとれずに破綻しているわけです。
「生の欲望の発揮」、「不安へのとらわれ」のどちらにも偏ってはいけない。
森田では、時と場合に応じて、二つのバランスをとって生活をする事が人間が生きるまっとうな道だと教えてくれています。


神経症に陥る人はもともと好奇心旺盛です。そうゆう素質を持っています。
あとは経済的に許される範囲で、時間的に許される範囲で積極的果敢に挑戦していくことです。
集談会で他の人の趣味などを聴いているととても心躍らせるものがあります。
神経症の人がバランスを取り戻すにはまさに「生の欲望」の発揮に力を入れることなのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2013.07.23 06:53:42
コメント(0) | コメントを書く
[不安の特徴と役割、欲望と不安の関係] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: